575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

銀杏の匂いはじけて燗を待つ   立雄

2013年11月29日 | Weblog
塩煎りで熱燗。秋の名残りの香りと味です、と鳥野さん。
中七の匂いはじけて、が良いですね、と亜子さん。

殻を割った銀杏を紙袋に入れ、レンジでチン。
美味しそうな匂いが・・・
殻を剥きながら、塩をつけて食べる。

酒の燗はまだかな・・・?と。至福の時でしょうね。

酒のつまみは、変わったものが多いですね。
うるか、海鼠腸など・・・
あれは美味しいのでしょうか?

              

今日からちょっと旅に出ます。
帰ってきましたら、ご旅の様子をご報告をします。 

                    遅足


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銀杏の薄皮半分茶色かな   佐保子

2013年11月28日 | Weblog
銀杏の固い殻を割ると、茶色の薄皮が。
よく見ると真ん中で2色に分かれています。
なぜ、なんでしょうね?

薄皮を剥いで料理に。
茶碗蒸しに銀杏は定番。
モチモチとした食感と独特の歯ごたえ。
デンプンが豊富に含まれています。

中国の本には、咳、喀痰、気管支喘息などに
効果があると書いてあるそうです。

しかし、一度に沢山食べるのは危険。
中毒症状をおこすそうです。
食糧事情が極端に悪かった敗戦直後には
中毒になる人も出て新聞沙汰となったとか。

沢山とは幾つなのか?
ものの本には、一度に150個以上食べると危険とか。
一日10粒くらいが良いそうです。

                    遅足

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銀杏のにおいたつ路ジグザグと   晴代

2013年11月27日 | Weblog
臭いを避けて。いいえ踏みつぶさないために、と鳥野さん。

風で落ちた銀杏が転がっています。
踏んで、実が破れると大変。
靴に臭いがつかないようにジグザグと。
出勤途中の人達が道路を急ぎます。

銀杏並木、私も銀杏をよけてジグザグと。
転ばぬように。

銀杏の実は触れると、皮膚に炎症を起こすため、要注意です。
サルなどは食べないそうです。
動物に食べられないように自衛しているのでしょうか。
実が出来ず、黄葉の楽しめる雄の木の方が人気とか。

                      遅足


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生きているから哀しいんだ   鳥野

2013年11月26日 | Weblog
アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんが亡くなって
小半月。
いま更にファンの多さ、その層の厚さに驚いています。

やなせさんは多彩な方で、アニメや漫画の他に、作曲家、
演出家、コピーライター、その他あらゆる分野で一流。
なかでも、その作詞は親しまれています。

なかでも「手のひらを太陽に」は格別。制作されてから、50年
余、愛唱され続けているのだから。

その歌詞、順に生きているから歌うんだ、生きているか
ら笑うんだ、生きているから踊るんだ、と口ずさんでき
ましたが、それが誤り。

一番の歌詞は、「ぼくらはみんな生きている 生きてい
るから哀しいんだ」

やなせさんの思いは深いのです。
気付いて以来、何度も何度も、正しい歌詞を繰り返して
口ずさんでいます。
 
  ・ 冬鴉嗚呼と啼くとき目の澄める   鳥野

       

   
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踏みつぶすも食べるも同じ銀杏の実    能登

2013年11月25日 | Weblog
踏み潰せばゴミ。
口に入れれば食べ物。栄養もたっぷり。
人によって扱いがこんなにも違います。
人間って、勝手で我儘な存在だな・・・
と、銀杏の身になった作者。

銀杏の木は、2億5000万年前の古生代に出現。
1億5000万年前のジュラ期が全盛期。
恐竜と時代をともに。
恐竜は銀杏を食べたのでしょうか?
それとも踏んづけたのでしょうか?

隕石が地球に衝突。気温が下がって恐竜が絶滅。
植物も多くが絶滅しましたが、銀杏は生き残ったそうです。
生きた化石と呼ばれています。

                     遅足
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ぎんなんの薄皮剥いて翡翠玉    麗子

2013年11月24日 | Weblog
固い殻と薄皮で武装、その中の貴重な宝石、と鳥野さん。
殻を割るのはご主人。ラップして電子レンジに。
熱いうちに薄皮を向いてゆくと・・・翡翠の玉が、と作者。

  銀杏の薄皮むけば淵の碧(あお)  郁子

こちらは、深い淵の碧と詠んでいます。

この緑色は熱を加えることによって生まれたもの。
殻付きの生の種子でないとダメだそうです。
茶碗蒸しのなかの銀杏は水分を含んでいるため黄色に。

                     遅足


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銀杏の下を嫁入道具ゆく   遅足

2013年11月23日 | Weblog
今日は私達夫婦の結婚記念日。
勤労感謝の日なので忘れることはありません。

式をあげたのは高度経済成長の前期。
嫁入道具には、洗濯機やテレビが定番でした。
また、トラックが電化製品を満載して走っていました。
そんなトラックが銀杏並木を走っていく景を詠んでみました。
句会では荷車か?という声も。

何時の頃からか、こうした風景は消えてしまいました。
我が家の嫁入道具はどのように来たのか?
余りに昔のことで記憶にありません・・・

そういえば結婚式も、あの当時は、家と家のもの。
今は個人と個人のものに変わって来ていますね。




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11月句会の最終結果です。   遅足

2013年11月22日 | Weblog
11月句会、7人の出席でした。その結果です。

題詠

①ぎんなんの薄皮剥いて翡翠玉(麗子)えみ・鳥野・佐保子・遅足・亜子・郁子・立雄
②踏みつぶすも食べるも同じ銀杏の実(能登)佐保子・静荷
③銀杏の薄皮むけば淵の碧(あお)(郁子)能登・静荷・狗子・亜子
④銀杏のにおいたつ路ジグザグと(晴代)智恵・鳥野・狗子・すみ・立雄
⑤銀杏の薄皮半分茶色なり(佐保子)
⑥銀杏の匂いはじけて燗を待つ(立雄)能登・智恵・鳥野・亜子・晴代・麗子・郁子・すみ
⑦嬉嬉として落ちるぎんなん揺すられて(亜子)静荷・晴代
⑧銀杏の下を嫁入道具ゆく(遅足)狗子・麗子
⑨散りしいてこがね銀杏は裸木に(静荷)えみ
⑩銀杏の風に任せむ身の始末(結宇)能登・智恵・佐保子・遅足・麗子・郁子・すみ・立雄
⑪銀杏の旨さ子らに伝わらず(すみ)えみ・遅足
⑫木犀は銀杏になり加齢の香(狗子)晴代


自由題
 
①七五三子は晴れ着着て大あくび(すみ)鳥野・佐保子
②マロニエに間数(マカズ)指折りパリの秋(結宇)狗子
③靴の音みな鮮しき神無月(遅足)鳥野・晴代・麗子・郁子・立雄
④兄癒えて故郷(ふるさと)の柿届きたり(佐保子)能登・智恵・鳥野・すみ・立雄
⑤朗読の忍者もの聴く夜寒かな(立雄)えみ・狗子・麗子
⑥黄落や牛のかたちに岩眠る(亜子)静荷・遅足・晴代・郁子・立雄
⑦夕月の繊(ほそ)きを木枯し第一号(静荷)亜子・郁子
⑧茶の花や生存証明投函す(晴代)能登・智恵・えみ・佐保子・静荷・遅足
⑨ママ友の声子を凌ぐ秋うらら(郁子)能登・亜子・晴代
⑩ねらう鷹一羽撮る人百を超え(能登)智恵・佐保子・狗子・すみ
⑪身構えて身を固くして冬に入る(麗子)えみ・静荷・すみ
⑫夕暮れの天使のしもべ雪蛍(狗子)遅足・亜子・麗子

次回は12月18日(水)午後1時  東鮓
題詠は「冬枯れ」です。

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ぎんなん句会   麗

2013年11月21日 | Weblog
昨日は東鮨で茶碗蒸しのぎんなんを頂きながらの選句となりました。

銀杏といえばなんといっても、やはりあの茶色の薄皮と剥けば美しい碧か翡翠色。
道に落ちている時は強烈な匂いがたち、食べればなんとも言えぬ大人の味。熱燗を待って頂きます。子らにはその旨さは伝わらず。。
産地の祖父江町では嬉々として銀杏を揺すり、銀杏の下を嫁入り道具が運ばれて行く。中国では婚礼の日に子孫繁栄を願って銀杏を食べるとか。
夜尿症にも効くという効能まで飛び出し、子供は5粒までと「食の医学館」という電子辞書に載っていました(笑)

銀杏の風に任せて終活を思う加齢の人々でした。

トップ賞は

立雄さんの

      銀杏の匂いはじけて燗を待つ


でした。
お酒呑みにはたまらない一句。私はトンカチで殻を割り、電子レンジで約一分チンして頂いています。

来月はもう今年最後の句会。「冬枯れ」でちょっと淋しいかな?
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11月句会の投句が集まりました。   遅足

2013年11月20日 | Weblog
名古屋は今朝、この冬一番の寒さでした。
今回の題詠は「ぎんなん」です。

題詠

①ぎんなんの薄皮剥いて翡翠玉
②踏みつぶすも食べるも同じ銀杏の実
③銀杏の薄皮むけば淵の碧(あお)
④銀杏のにおいたつ路ジグザグと
⑤銀杏の薄皮半分茶色なり
⑥銀杏の匂いはじけて燗を待つ
⑦嬉嬉として落ちるぎんなん揺すられて
⑧銀杏の下を嫁入道具ゆく
⑨散りしいてこがね銀杏は裸木に
⑩銀杏の風に任せむ身の始末
⑪銀杏の旨さ子らに伝わらず
⑫木犀は銀杏になり加齢の香


自由題  

①七五三子は晴れ着着て大あくび
②マロニエに間数(マカズ)指折りパリの秋
③靴の音みな鮮しき神無月
④兄癒えて故郷(ふるさと)の柿届きたり
⑤朗読の忍者もの聴く夜寒かな
⑥黄落や牛のかたちに岩眠る
⑦夕月の繊(ほそ)きを木枯し第一号
⑧茶の花や生存証明投函す
⑨ママ友の声子を凌ぐ秋うらら
⑩ねらう鷹一羽撮る人百を超え
⑪身構えて身を固くして冬に入る
⑫夕暮の天使のしもべ雪蛍

今年は酷暑、厳冬の気配です。風邪にはご用心を。

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たびたびの登場です   鳥野

2013年11月19日 | Weblog
宗匠、中日歌壇への度々の登場です。
紹介はご本人の承諾は得ておりません。
迷惑をご容赦ください。

 ・ 生者より死者雄弁となる冬の朝の
   鏡に父の顔あり

選者小島ゆかりの評。

 斬新で感覚の冴えた冬の朝の歌。一首
 の展開も見事な秀歌

鳥野の拙い感想です。
清冽な初冬の朝、作者は死者の声を聞きました。
励ましだったのか、ねぎらいだったのか、はた
また、叱責。
太刀打ちできない正論。鏡のなかをふと、父の
面影が過りました。
そんな緊張の瞬時が切り取られています。潔い
男歌。踏み込むことのできない領域です。
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酸漿(ほおずき)の口にひろがる幼き日     遅足

2013年11月18日 | Weblog
先日、和食の突出しに酸漿出ました。
食べられる酸漿があるとは聞いていましたが、
見るのは、はじめて。

恐るおそる黄色い実を口に入れると・・・
甘酸っぱい汁が口に広がりました。
細かな種も気になりませんでした。
ヨーロッパなどでは食用として栽培されてきたものとか。

子供のころ赤い実を掌にのせ、針で小さな穴を開けました。
種を取り出して、口の中で鳴らす遊びがありました。
よい音が出る前に破れてしまいました。

口のなかが苦かったように記憶していますが。




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「金盞香(きんせんこうば)し」の候    遅足

2013年11月17日 | Weblog
立冬の末候は今日から21日まで。「金盞香し」です。
水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂うころ。

金盞は水仙のこと。
中国で、白い花びらの真ん中にある黄色い花冠を
金盞(黄金の杯)に喩えたことから命名されたものだそうです。
そういえば金杯のようですね。

さて、わが庭を見てみましたが、緑の茎が出たばかり。
当分、花にはお目にかかれそうもありません。

水仙と並んで日差したまわりぬ  遅足



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地始めて凍るの候     遅足

2013年11月16日 | Weblog
11月7日から21日までは、二十四節季の立冬。
12日から今日までは、七十二候の次候「地始めて凍る」に当たります。
大地が凍り始める頃です。

暦通り、一昨日名古屋では初氷が観測されました。
平年より18日も早いそうです。

この頃の咲く花に、茶の花があります。
5枚の白い花弁の真ん中に黄色い蕊。
地味ですが、寒さに負けぬ美しさを感じさせます。

  茶の花の白より若き母の声  遅足

寒暖を繰り返して、冬が深まっていくのでしょうね。
外出にはマスクが欠かせなくなりました。

 
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今日は七五三   遅足

2013年11月15日 | Weblog
男の子は三歳と五歳。女の子は三歳と七歳。
神社にお参りにいく行事。

昔は子供の死亡率が高かったので
この歳まで育ったお祝いと、
これからの健康を祈願したとされています。

戦後、まもなくの頃、私の従妹のひとりも
疫痢であっとう間に亡くなっています。
私も小学生の頃、肺炎で死ぬところでしたが
ペニシリンのおかげで命拾いしました。

もともとは関東の行事。
三歳は髪を伸ばす髪置(かみおき)
五歳は初めて袴をつける袴着(はかまぎ)
七歳は大人の装いをする帯解(おびとき)の名残りとか。

せっかくの七五三ですが、名古屋は朝から雨。
次男が五歳の時の写真が残っていました。
神妙な顔をして千歳飴の袋を持っています。

  七五三祝う写真もセピア色   遅足

なお、髪置、袴着、帯解はいずれも季語。

  
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