575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

一条のお顔にかかる麻の紐  遅足

2006年01月31日 | Weblog
麻生大臣の
 
「天皇は靖国神社に参拝すべし」

の発言。

名古屋でのことらしいです。
個人の資格で、とも言ったのかな?
天皇は名前も戸籍もないのだから
個人っていう資格あるのかな?

それよりも天皇にとっては
迷惑な発言じゃないかしら?
こんな麻の紐は早く取ってあげないと。
大事に至る前に。

   



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「井月」の望郷       愚足

2006年01月30日 | Weblog
 先回の「山頭火篠島句」のコメントに遅足さんが、山頭火の訪ねた「井上井月」の墓についても書かれていたこともあり、信州旅行の途中に伊那に立ち寄った。
 
 井月は、幕末から明治初めの人、長岡藩士で江戸に居た時、上信越の大地震で妻・娘・親戚の大半を失う。江戸に送られたのは娘に買い与えた土雛の土くれ二つだったという。武士を捨て芭蕉の足跡を訪ね放浪。伊那に辿り着き、ささやかな庵を持ち三十年間「乞食井月」と言われながら俳句と書に明け暮れる。

 しかし、望郷・家族への想いは飲むほどに心に甦ったようである。

  初雁や二立ち三立ち越の空
  翌日(あす)しらぬ身の楽しみや花に酒
  寝て起きてまた飲む酒や花心
  遣るあてもなき雛買いぬ二日月
  何処やらに鶴の声きく霞かな (辞世句)    
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初句会の結果です

2006年01月29日 | Weblog
題詠「一月」

一月も何はともあれ過ぎにけり(長良) ○○○
女房とじっとしている睦月かな(朱露)◎◎◎○○○○
陽を透いて幼女の肌や冬椿(能登) 
睦月から吉は上々古希近し(立雄) ○
一月や白ふんどしに水奔る(亜子) ◎◎○
一月のお堂で女写経する(麗子) ○
一月の水にぶつかる水の音(遅足) ◎◎○○
眉白き二日の才蔵目出度けれ(静荷)
初春や昭和九年の母の腹(朱露) ◎○
一月の鴨ゆったりと泳ぎゆく(麗子)
一月や双子誕生との便り(亜子) ○○
一月や梢に宿るいのちかな(能登) ◎○○
一月の白地の目立つ手帳かな(立雄) ○○○
一月の蝶かたむきて落ちにけり(愚足) ○○
一月の行事したたか西東(静荷) ○○
白鳥や海に恋われて白からむ(遅足) ◎○
一月の小島の句碑の山頭火(愚足) ○
上流の水が眩しい下流域(長良) ◎○


番外  長良さんの3句
戌年も獅子は米種のポチのまま
汗は別株のゲームで砂の上
伊勢まいり何処から来るの老の群れ

   

次回は2月15日(水)午後6時 安田屋です。
兼題は「二」です。二月・二人など、いろいろ。
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茅花噛む六十年を大股に  朱露

2006年01月28日 | Weblog

茅花(ツバナ)は茅の花穂で春先出る。

抜いて噛むとほのかな甘味が舌に残る。

昭和20年春、茅花を食い漁ったのだ。

先年抜いてみたが、食べる気はしない。


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湯豆腐やおとことおんな父母も  遅足

2006年01月27日 | Weblog
ある句会に出した句です。

「こんなことないよ!」
「作者はちょっと変じゃない」

と、言われてしまいました。

実は、得意のパクリ句なんです。
つまり父母を男女と見るのは、割合よくある発想なんです。

言われてみると、そういう見方もありと思いました。
聖なる父母を性なる男女と観るのは
ちょっと不謹慎かな?と。

    

父と母は見合い結婚。
一緒に映画を観た後、帰ってゆく母。
その後姿、足袋の白さに心惹かれたとのこと。
父が亡くなって何年も経ってから聞いた話です。
太平洋戦争が始まろうという昭和16年のことでした。

この話を思い出したのは、
つくった時ではなく、批評された後でした。
お陰で、この句は私の句になりました。

     










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575の不思議  麗

2006年01月26日 | Weblog
待望の「博士の愛した数式」が映画化されたので
1日も早く見に行きたいと思っているところです。
この本の著者である小川洋子さんと数学者の藤原正彦さんの対談集の中に
複雑な数学的現象を1行の数式で統制する美しさと
大自然を575という最小の言葉で表現する俳句は
どこか似ているというくだりがありました。

数学はちんぷんかんぷんだけど俳句でならなんとかがんばれそうな
気もしてきませんか?
実は575の17文字も57577の31文字も素数
(1より大きい整数でそれ自身と1以外では割り切れない整数)だそうです。
2,3,5,7・・・と続きますが素数とはなんの統一性もなく
気まぐれに現われるそうで、その公式はまだ見つからないそうです。
数学者からみた素数は魅力的で、それは混沌の中で美の秩序を求める存在のよう。

俳句や短歌が素数で出来ているのは偶然とはいえ奥深い神秘を感じますね。
「混沌の中の美の秩序」∞に広がることばの宇宙をさまよう感じでしょうか。
そんなことを考えていたら
知り合いのお子さんとの会話を耳に。
「○○くんの親、離婚するんだって~」
「え~。それで、なんて言ってあげたの?」
「ヘビイ」
「ヘビイ!!」
思えばこれも3文字で素数でした。「ビミョー」も「キモイ」も3文字でした。
なんだか
割り切れぬ思いです。

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初句会 投句が揃いました。

2006年01月25日 | Weblog

初句会の兼題は「一月」。自由詠もあります。

一月も何はともあれ過ぎにけり   
女房とじっとしている睦月かな 
陽を透いて幼女の肌や冬椿     
睦月から吉は上々古希近し     
一月や白ふんどしに水奔る     
一月のお堂で女写経する      
一月の水にぶつかる水の音   
眉白き二日の才蔵目出度けれ  
初春や昭和九年の母の腹      
一月の鴨ゆったりと泳ぎゆく     
一月や双子誕生との便り      
一月や梢に宿るいのちかな    
一月の白地の目立つ手帳かな   
一月の蝶かたむきて落ちにけり  
一月の行事したたか西東      
白鳥や海に恋われて白からむ   
一月の小島の句碑の山頭火    
上流の水が眩しい下流域 

  

さて、どの句がお気に入りでしょうか?
ありましたら、コメント下さい。
                 遅
      
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ホリエモン逮捕の後はガイブドア  長良

2006年01月25日 | Weblog
 世の中、ホリエモン騒動の渦中

 その後の表現の一部から・・・

 ホリエモン・・・ムイチモン   起業家・・・虚業家
 風雲の寵児・・・不運の~   経団連・・・ミスった
 メディアは・・・反省なし     政界は・・・むにゃむにゃ

 最大級のもちあげした各界は殆どが無責任~  
 この問題の賞味期限は?

 それにしても、耐震偽装や米国牛肉の輸入など重要問題、
 国会の論戦がマスクされている感じ。

                       

 
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九条のお顔の黒子うつくしや  遅足

2006年01月24日 | Weblog

九条さんのお顔には、2つの黒子があります。
いま、二つ目の黒子が論議を呼んでいます。

良くない、取り替えるべきだ。
いや、この世に、こんな美しいものはないと。

九条さんは誕生以来、一番、光り輝いている
時期を迎えたようです。

整形手術はお顔を損じてしまいそうですね。

     





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山頭火篠島八句    愚足

2006年01月23日 | Weblog
                                    
  歩きつづけて荒波に洗わせてまた

  春風の声張りあげて何でも十銭 
                                                                                   島へ花ぐもりの嫁の道具積んで漕ぐ

  出船入船春はたけなわ

  花ぐもりの病人島から載せて来た

  島島人が乗り人が下り春らんまん

  波の上をゆきちがう挨拶投げかはしつつ

  やっと一人となり私が旅人らしくなった          
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実朝忌沖はグラマンロッキード  朱露

2006年01月22日 | Weblog

疎開地真鶴は源氏の縄張り。「沖の小島」は初島。

実朝は1月27日鶴岡八幡宮石段で暗殺。27才。

グラマンはモスグリーン。ロッキードはシルバー。
     
機銃掃射で暗殺されていれば11年の人生だった。

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水槽の海鼠の下の昼の酒  朱露

2006年01月21日 | Weblog

夫婦で鯖寿司一人前、鉄火半人前の昼飯。

20年の間に鉄火が半分減ってしまった。

カウンターで中年の男女が昼間から酒だ。

頭上の水槽で海鼠と平目が寝そべってる。


    



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わたくしに分け入ってなお冬木立   遅足

2006年01月20日 | Weblog
山頭火のような句になってしまいました。
パクッた積りはなかったのですが。
多分、同じ気分なんでしょうね。

夏ですと、

 わたくしを飛び出してなお夏木立

かな?

今日は大寒。
去年、つくった句は

 大寒の手袋左右取り違え

でした。

 今年は

 大寒の手袋が手を取り違え

にしてみました。

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国語教育とは? 麗

2006年01月19日 | Weblog
脚本家の大石静さんがエッセイの中で次のようなことを書いておられた。
中学のころ、芭蕉の「奥の細道」を暗唱させられ、
当時はいやいやだったが
その後平泉に出かけた時「つわものどもが夢の跡」のフレーズが出てきて
とても胸にしみたとのこと。

若いときに覚えたことは40になっても覚えていている。
教育の成果というのはすぐ現われるものではなく
何十年もたって意味がわかることもあるというもの。

すぐに成果が求められる受験教育の弊害は大きいようです。
今週末はセンター試験。
私の恩師も「マークシートでは本当の評価はできない」
と言っていたことを思いだします。
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豊かさやペット飼う人棄てる人   長良

2006年01月18日 | Weblog
この冬は12月から真冬の寒さ、だからかどうか、
ペットに防寒用?の衣服を着せているのを見かける。

豊かさか、思いやりか、ファッション?だろうか。

犬猫をはじめ、カメやサソリ、ヘビ、ワニなど、
他にも棄てる輩がいる。

豊かさの裏返しだろうか。それとも…。  

棄てられるのはペットだけだろうか。   

 人はどうなのか?  


      生扉メッキが剥げりゃ使い捨て   長良   

 
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