題詠「虫」
①失望を埋め尽くしてまた秋の虫(麗子)鳥・遅・静・狗
②闇討ちの蟷螂寝たる新聞受け(朱露)郁・童
③鎌失せし蟷螂地面歩きけり(狗)能・朱・童
④しまい風呂まど開けて聴くちちろかな(愚足)鳥・能・晴
⑤逢えねども声細るまで籠の虫(立雄)亜・麗・狗
⑥そのかみの心中の森虫すだく(亜子)朱・晴
⑦一二三四五六七虫の闇(遅足)郁・静・愚
⑧虫時雨夜風にのりて高みまで(晴代)朱・麗・愚・立
⑨ひぐらしや母はひと日を失せ物に(静荷)鳥・能・遅・晴・亜・麗・童・立
⑩細長き葉に星降りて虫の鳴く(郁子) 遅・立
⑪虫の音の地に満ち星の天に満つ(能登)亜・郁・静・愚・狗
自由題
①秋簾親待つ子らの寝息かな(愚足)朱・郁・麗・立
②吾亦紅書中の言葉身のほとり(晴代)
③湯上がりの縁側で聞く虫の声(麗子)亜
④服役の窓の高さや星月夜(亜子)鳥・能・遅・静・狗・立
⑤白萩をこぼす草鞋の足の紅(静荷)鳥・郁
⑥野分け去り残る白花風あらた(郁子)晴・亜・麗・静・童
⑦草の花伊豆石廊崎生き止まり(朱露)能・遅・亜・愚・童・立
⑧水平に狂いのありぬ秋の空(遅足)朱・晴・郁・麗・愚・狗・童
⑨満月に翳り見えしや妻の声(立雄)晴
⑩売り家の乱れてもなほ秋簾(狗) 鳥・能・遅・静
⑪忽然と土手紅模様彼岸花(能登)朱・愚・狗
立雄さんの選句が到着。最終の結果です。(22日)
次回は10月24日(水)午後6時 安田屋
題詠は「秋の暮れ」です。