新潟県出身の野球選手はさほど多くはない。
実力で言えば野球後進県に当たる新潟県。
そこからドラフト指名されてプロ野球する選手は、そんなに多くはない。
近年、独立リーグBCリーグの新潟の選手から育成ドラフトなどで指名される選手は増えているようには思うが、新潟県出身の有名なプロ野球選手をあげよ、と言われても、「ええっと?」と悩む人は多いだろう。
それほど、日本プロ野球の1軍で活躍する新潟県人選手は少ない。
ところが、2日続けて新潟県出身選手の「初」の活躍が話題となった。
その活躍の舞台となったのは、伝統の巨人阪神戦。
奇しくも、2人とも投手であった。
新聞は、いずれも新潟日報紙から。
まず1人目。
巨人の菊地大稀投手。
29日に、昨秋巨人の育成ドラフト6位だった、菊地大稀投手が早くも支配下登録され、その当日にプロ初登板を果たすという、シンデレラ的活躍を見せた。
彼は、新潟県の佐渡島出身初のプロ野球選手である。
高校時代は、佐渡高校のエースとして活躍したが、甲子園に行ったわけではない。
また、高卒でNPBの指名もなく、桐蔭横浜大に進んだ。
4年生のときにそれなりの活躍をしたから、ドラフトで巨人に指名されたのだが、それも育成ドラフトでの6位。
ドラフト終了直前の、注目されないままでの入団であった。
それが、野球シーズンが始まると、イースタン・リーグ12試合に登板し、2セーブ、防御率3・00、15イニングで26奪三振、最速154キロの速球を記録するなどの好成績。
育成選手から支配下登録されるに至った。
この日は、巨人のエースの菅野が早々KOされた後を受けて、4回に登板。
育成から支配下登録となり、登録したその日に登板なので、ユニフォームの背番号が間に合わず、育成の番号が入ったユニフォームだったというのは、なんとも面白いエピソードとして残っていくだろう。
186センチの大型右腕から投じられるストレートには威力があり、最速の154キロをマークした。
変化球でも、落ちる球はなかなかに鋭かった。
ストライクが先行し、テンポよく投げる小気味よいピッチングで、2回を無失点に抑えた。
圧巻の1軍デビューであった。
きっと、巨人首脳陣の信頼を高めただろう。
しばらくは、リリーフで登板する機会が増えそうだ。
佐渡という離島から、プロ野球に羽ばたいた菊地投手。
まだ大学出の22歳の彼の今後の大いなる活躍を期待したい。
2人目は、30日、今度は阪神の渡辺雄大投手だ。
彼は、新人ではない。
年齢も30歳と7か月である。
昨シーズン終了後、ソフトバンクを戦力外となって、阪神に入団した選手だ。
県内の高校野球の名門校中越高校出身だが、甲子園には行けなかった。
大学野球では青山学院大でプレーしたが、卒業後プロ野球の夢を追って、独立リーグの新潟に4年間プレーした。
オフシーズンにはコメリホームセンターでアルバイトをし、オフの週5日、1日8時間以上働くこともあったという。
その苦労人が、2017年の育成ドラフトでソフトバンクに指名され6位で入団。
3年目の2020年に支配下選手登録をされたが、昨年オフにクビになっていたのであった。
阪神とは育成契約だったが、3月下旬に支配下選手としての契約にこぎつけた。
この日は、2-2で同点の6回に、2番手で登板。
最初のバッターにヒットは許したが、送りバントを好フィールディングで2封。
続く2人を連続三振と、好救援は、直後の阪神の逆転勝利の呼び水となった。
これで、開幕から10試合、6回2/3で防御率0.00。
左腕から繰り出すくせ球は、打者にはなかなか打ちづらそうだ。
彼の試合後のインタビューがまたよかった。
「今日、僕が30歳で初勝利したように、阪神がここから巻き返して優勝というのも決して無理じゃないと思います」。
こう言って、阪神ファンを大きく勇気づけ、拍手をもらっていた。
遅咲きの渡辺投手の、ますますの活躍が楽しみだ。
菊地投手、渡辺投手共に出身や過去の経歴が注目されたが、それらは、新潟県出身選手ならではのものだ。
2人の次回の登板、快投、大活躍が楽しみだ。
【追記】
さっそく菊地投手は今日5月1日の試合でもピンチで登板し、阪神の4番大山を3球で打ち取った。
渡辺投手の予言(?)したとおりに、阪神は今日も逆転勝ちして巨人に3連勝し、6連勝を記録している。
大逆転優勝あるある…???
実力で言えば野球後進県に当たる新潟県。
そこからドラフト指名されてプロ野球する選手は、そんなに多くはない。
近年、独立リーグBCリーグの新潟の選手から育成ドラフトなどで指名される選手は増えているようには思うが、新潟県出身の有名なプロ野球選手をあげよ、と言われても、「ええっと?」と悩む人は多いだろう。
それほど、日本プロ野球の1軍で活躍する新潟県人選手は少ない。
ところが、2日続けて新潟県出身選手の「初」の活躍が話題となった。
その活躍の舞台となったのは、伝統の巨人阪神戦。
奇しくも、2人とも投手であった。
新聞は、いずれも新潟日報紙から。
まず1人目。
巨人の菊地大稀投手。
29日に、昨秋巨人の育成ドラフト6位だった、菊地大稀投手が早くも支配下登録され、その当日にプロ初登板を果たすという、シンデレラ的活躍を見せた。
彼は、新潟県の佐渡島出身初のプロ野球選手である。
高校時代は、佐渡高校のエースとして活躍したが、甲子園に行ったわけではない。
また、高卒でNPBの指名もなく、桐蔭横浜大に進んだ。
4年生のときにそれなりの活躍をしたから、ドラフトで巨人に指名されたのだが、それも育成ドラフトでの6位。
ドラフト終了直前の、注目されないままでの入団であった。
それが、野球シーズンが始まると、イースタン・リーグ12試合に登板し、2セーブ、防御率3・00、15イニングで26奪三振、最速154キロの速球を記録するなどの好成績。
育成選手から支配下登録されるに至った。
この日は、巨人のエースの菅野が早々KOされた後を受けて、4回に登板。
育成から支配下登録となり、登録したその日に登板なので、ユニフォームの背番号が間に合わず、育成の番号が入ったユニフォームだったというのは、なんとも面白いエピソードとして残っていくだろう。
186センチの大型右腕から投じられるストレートには威力があり、最速の154キロをマークした。
変化球でも、落ちる球はなかなかに鋭かった。
ストライクが先行し、テンポよく投げる小気味よいピッチングで、2回を無失点に抑えた。
圧巻の1軍デビューであった。
きっと、巨人首脳陣の信頼を高めただろう。
しばらくは、リリーフで登板する機会が増えそうだ。
佐渡という離島から、プロ野球に羽ばたいた菊地投手。
まだ大学出の22歳の彼の今後の大いなる活躍を期待したい。
2人目は、30日、今度は阪神の渡辺雄大投手だ。
彼は、新人ではない。
年齢も30歳と7か月である。
昨シーズン終了後、ソフトバンクを戦力外となって、阪神に入団した選手だ。
県内の高校野球の名門校中越高校出身だが、甲子園には行けなかった。
大学野球では青山学院大でプレーしたが、卒業後プロ野球の夢を追って、独立リーグの新潟に4年間プレーした。
オフシーズンにはコメリホームセンターでアルバイトをし、オフの週5日、1日8時間以上働くこともあったという。
その苦労人が、2017年の育成ドラフトでソフトバンクに指名され6位で入団。
3年目の2020年に支配下選手登録をされたが、昨年オフにクビになっていたのであった。
阪神とは育成契約だったが、3月下旬に支配下選手としての契約にこぎつけた。
この日は、2-2で同点の6回に、2番手で登板。
最初のバッターにヒットは許したが、送りバントを好フィールディングで2封。
続く2人を連続三振と、好救援は、直後の阪神の逆転勝利の呼び水となった。
これで、開幕から10試合、6回2/3で防御率0.00。
左腕から繰り出すくせ球は、打者にはなかなか打ちづらそうだ。
彼の試合後のインタビューがまたよかった。
「今日、僕が30歳で初勝利したように、阪神がここから巻き返して優勝というのも決して無理じゃないと思います」。
こう言って、阪神ファンを大きく勇気づけ、拍手をもらっていた。
遅咲きの渡辺投手の、ますますの活躍が楽しみだ。
菊地投手、渡辺投手共に出身や過去の経歴が注目されたが、それらは、新潟県出身選手ならではのものだ。
2人の次回の登板、快投、大活躍が楽しみだ。
【追記】
さっそく菊地投手は今日5月1日の試合でもピンチで登板し、阪神の4番大山を3球で打ち取った。
渡辺投手の予言(?)したとおりに、阪神は今日も逆転勝ちして巨人に3連勝し、6連勝を記録している。
大逆転優勝あるある…???