ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

内田百閒の「サラサーテの盤」を読んでみたけれど…

2024-02-19 21:53:31 | 読む

先日、たまたまNHKの「趣味どきっ!」という番組の再放送を見た。

普通なら見ないのだが、たまたまテレビをつけていたら、角田光代さんが出演していたので、ちょっと気になったのだ。

角田さんは、小説家だが、私は彼女の書いたエッセーが好きなのだ。

 

「降り積もる光の粒」(角田光代著;文藝春秋社) - ON  MY  WAY

角田光代さんのエッセーは、「なんでわざわざ中年体育」を皮切りに何冊か読んできた。「なんでわざわざ中年体育」(角田光代;文藝春秋)を読む-ONMYWAYこの本を読んでみた...

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なかでも、「なんでわざわざ中年体育」は、マラソンや登山などに誘われて、向き合ってやっている姿は面白いなと思ったのだ。

 

「なんでわざわざ中年体育」(角田光代;文藝春秋)を読む - ON  MY  WAY

この本を読んでみたかったのは、スポーツ誌「NumberDo!」にかつて連載されていたエッセーをまとめたものだと知っていたからだった。誌上で率直な文章が、非常に読...

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この「趣味どきっ!」は、「読書の森へ 本の道しるべ 」という特集番組で、角田光代さんがその第1回 2022年12月6日の放送分に出演して語っていたもので、再放送だった。

各界の本好きが自身の本棚をたっぷり紹介し、道しるべとなって本の魅力を語りつくす。

そういう趣旨の番組だった。

角田光代さんが小学校時代から読書好きだったという話や、自宅には天井までつながる壮大な本棚があるという映像などは、実にすごいなと思ったのだった。

その彼女が大学時代にむさぼるように読んだのが内田百閒の本だったという。

「サラサーテの盤」という作品をとり上げながら紹介していた。

うちだひゃっけん?知らないなあ。

 

読んでみようかなあ…。

そう思って、最寄りの図書館で本を探してみた。

「サラサーテの盤」は、残念ながら見つからなかった。

図書館なのに、その作品が3つしか見当たらないなんて変だなあ、と思っていたら、なんとその登録名を「内田百間」にしてみると多数見つかった。

内田百閒は、「百閒」であって「百間」ではない。

図書館さん、直しておいてね。

それで探してみると、文学全集の中に「サラサーテの盤」を含む彼の作品がおさめられていることを知って、借りてきた。

この全集は昭和46年初版第1刷で、現物は昭和55年第10刷の本。

なんとも文字が小さく、老眼鏡をかけないと文字が読めなくなっている私には、当初厳しく感じた。

さらに、「がたがた云はしてゐた風が」のように、文語体の表記・表現である。

簡単にはなじめなかったのが正直なところだった。

でも、短編だったので、案外早く読み終わることができた。

…で、感想は……???

…う~ん、………

正直よくわかんない。

角田さんは、前述の番組の中で、「今ここに現実があっても、次の角を曲がった瞬間まったく違う世界が広がっているかもしれないっていうような不思議な小説」というようなことを言っていた。

「まったく違う世界」「不思議な小説」…う~ん。全くそう感じなかった私って、鈍感そのものなのか?

よくわからなくって、この小説3度読み。

 

やっとなんとかわかってきたのは、亡くなった友人の未亡人が、毎日のように亡くなる前の友人が貸していたものを返してほしいと言って訪ねてくること、それ自体が不思議ということ。

「サラサーテの盤」ことレコードは、主人公も借りていたことを覚えていなかったくらいで、あとになってまた貸ししたことを思い出すくらいのものだった。

それなのに、未亡人が毎日貸していたはずだといろいろなものの返却を求めてくるし、レコードには人の話す声が入っているなど言っているのは、異様でもあった。

そして、そこの家の娘を、「幼稚園に行っていて、いない」と言いながら、未亡人が泣き出すことで話が終わるのも、おかしいといえばおかしい。

 

さっぱり理解できなかった。

読んでいる自分の頭が悪いような気がしてちょっぴりせつなかった。

ちょっとネットで調べてみたら、本書について、角田さんのこんな言葉を目にすることができた。

「私も、今私は生きているけれど、この足の下ではまったく違うことが進行していて、いきなりスポッとはまってしまうかもって考えていたので、そうした突然異界に入る小説って、すーっと自分の中に入ってきました。」

 

そうか、異界か。

未亡人は現存するこの世界と、その夫(友人)の死の世界とつながっているということか?

そして、娘のことで突然泣き出して終わるということは、娘もすでに現存しないということととればいいのか?

やっと少しわかった気がした。

 

読んですぐ面白がれない自分にあきれながらも、全集に入っていた百閒の他の作品「冥途」「旅順入城式」「山高帽子」「特別阿房列車」「素琴先生」「フロックコート」「漱石先生臨終記」「十三号室」などを読んでみた。

今まで知らなかった小説家の作品、文語体の文章、なかなか理解できないもどかしさ…。

日ごろ味わえない読後感を覚えたことを喜びとしよう。

そうやって納得した、このたびの読書であった。

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2月中旬、信じられない3日間連続の青空

2024-02-18 21:41:41 | 自然・季節

今日も晴れ。

陽ざしの明るい日が3日も続いた。

2月の中旬でありながら、毎日ふとんを干せるような気候は、新潟県では本当に珍しい。

数年前までは、この時期は重く湿った雪が降り積もることが多かった。

ところが、この冬の、この明るさはどうだ。

街の中では、雪は、駐車場の片隅などに残っているに過ぎない。

 

うちの庭のロウバイは、昨冬に重い雪で幹や枝が折れてしまった。

どうなるかと思ったが、今冬は短い枝や新たに出たものの幹から枝を伸ばし、少ないながらつぼみを付けた。

そのつぼみが、もう満開となってしまった。

明るく黄色い花は、よく晴れた青空がよく似合う。

ロウバイの花の甘い香りにつられたのか、見た目がうまそうに見えたのか、野鳥がついばんでその花をいくつも地面に散らしていった。

せっかく少ないながら咲いた花だったのに…。

 

道路に面したところのネコヤナギがふくらんだ。

ふっくらモフモフの姿の内側はピンクで、外側は白い毛となっている。

明るい陽ざしに照らされて、白い毛は銀色に輝いて見えた。

これって、すっかり春を迎えたときの光景だよなあ。

 

夕方4時半頃、天気のよさがもったいなくて散歩に出かけた。

空にはひこうき雲がやたら大きく広がっていたが、そこに飛行機が飛んで、青空に新たな白い直線が描かれていた。

青空にたくさんの落書きがされているような、そんなふうにも見えた。

 

5時になったから帰ろうとしたら、途中の気温表示は18℃を示していた。

夕方だというのに、なんて暖かいのだろう。

4月の頃と錯覚しそうな陽気であった。

今年は、桜が咲くのがまた早まるかもしれないな、夏も早く来て猛暑が長く続くのかもしれないな。

そんな連想までしてしまうほどの、2月中旬、信じられない3日間連続の青空であった。

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世界卓球団体戦、予選リーグから面白い!

2024-02-17 22:44:25 | スポーツ

韓国・釜山で世界卓球の団体戦が行われている。

大会でベスト8に入れば、パリ五輪の団体に出場する権利が与えられる。

男女ともに、予選リーグでは4チームと戦う。

ここを勝ち抜くと、ベスト16で決勝トーナメントの試合となる。

そこで勝って、準々決勝に進めば、パリ五輪出場権獲得となるわけだ。

 

日本の力をもってすれば、予選リーグ突破は固いだろうと思われているが、世界戦ともなれば予想外のことが起きるものだ。

男子は、初戦でナイジェリアと戦うはずだったが、相手エースが体調不良で欠場し、他のメンバーも入国できていないなど、アクシデントがあって、非常に珍しい不戦勝となった。

だが、体調不良は、日本にもあって、張本とWエースの戸上が発熱して試合出場ができない状態となってしまった。

今日のチェコ戦が実質初戦となったが、戸上抜きでも張本、篠塚、松島が実力を発揮して3-0で勝利した。

明日は、グループ内で最も難敵と言われる台湾が相手。

ここを勝利して、次のラウンドに進むのを確実にしてほしいものだ。

 

女子でも予想外のことが起こった。

絶対的女王の中国が、3-2で中国がインドに勝ったものの、2敗したのだ。

世界ランク1位の孫穎莎が155位の選手に、世界ランク2位の王芸迪が49位の選手に負けるという大波乱があった。

インドの選手たちは、片面のラバーがアンチラバーという回転がかからない特殊のラバーや、ツブ高と呼ばれるラバーで返球しづらいボールを駆使して、中国選手を幻惑していた。

いつも速く強いボールを打つ中国の選手たちが、異質ラバーを使う相手に対して自分の思うようにボールを返せず、いらいらしているのが見てとれた。

 

今日のイラン戦では、日本の女子も危うくその異質ラバーの洗礼にあうところだった。

2番手に出場した平野美宇は世界ランク18位。

堂々たる日本の2番手として、パリ五輪の個人戦の出場資格を得たばかりなのだが、この日の相手は世界ランクなんと709位。

扱いにくい異質ラバーをうまく使って、相手は最初から2ゲームを奪って、平野を窮地に陥れた。

それでも平野はなんとか3ゲーム目を取り、4ゲーム目・5ゲーム目は両方とも相手にマッチポイントを握られるという、絶体絶命のピンチに追い詰められた。

非常に苦しい場面をしのいで709位の選手にゲームオールの13-11で勝利した。

まさかイラン相手に、こんなにきつい試合になるとは思わなかった。

さすが世界戦である。

 

日本女子は、次にエース早田が登場し、同じような変則タイプの選手との試合だったが、そこは第1人者の貫禄を見せ、危なげなくストレートで勝利し、3-0でイランに勝利となった。

意外な苦戦もあったが、順調に予選リーグを突破しそうだ。

【ホッとした顔を見せる、試合後の日本の女子選手たち】

【インタビュアーがよく知っている水谷隼元選手だったため、吹き出しながらのインタビューとなっていて、笑えた】

 

まあ、こんなふうに、昨日から結構ハラハラしながら世界卓球をネット観戦している。

テレビでは、BSテレ東で男子の試合を放映しているが、女子は地上波で放送しているようだ。

だが、新潟では、地上波のテレ東番組は放送されていないのだ。残念。

でも、テレ東のホームページから入っていくと、ネットでライブ中継が見られるのがうれしい。

今日もそうやって見ていたし、明日からも…。

また、他のチームの試合などは、YOUTUBEでよく中継放送をしているから、見ることができる。

卓球好きな私には、とてもうれしい。

とにかく、日本チームの進撃に期待しよう。

 

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昨季と今季の順位予想を比較してみた

2024-02-16 20:56:37 | アルビレックス新潟

先日も,J1リーグの順位予想について少し書いたが、去年よりよい予想ではある。

去年見ていて、サッカー専門家の予想に憤慨したことがあった。

 

2023サッカーJ1リーグ、専門家の順位予想に… - ON  MY  WAY

2023シーズンのJ1リーグは、来週17日夜の川崎フロンターレ対横浜F・マリノスの1戦で幕を開ける。6季ぶりにJ1の舞台で戦うアルビレックス新潟の活躍が、とても楽しみ...

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 順位予想は大部分同じメンバーによるものなので、今季はどう予想しているのだろうか、と思って、今年も同じ雑誌を購入して、調べてみた。

 

去年は30人の専門家による予想だったが、そこで神戸の優勝を予想した方はなんと0(ゼロ)であった。

横浜FCの降格を当てた方は10人いたのだけれどもね。

思い出してみると、30人のうち、新潟を最下位の降格と予想したのは6人もいた。

新潟の最終順位10位を的中させたのは、実は1人しかいなかった。(ほかに、9位が1人)

だから、10位というのは、専門家たちにとって、予想をくつがえす好成績だったということなのだろう。

 

さて、今年の予想に参加した専門家は、今回5人減の25人であった。

その予想を、去年と比較してみてみることにする。

雑誌では今季12位の予想となっていたが、私が平均値を計算すると13位の数値になった。

比べて見ると分かるように、去年のように降格候補の順位に挙げている人は少ない。

12位や13位に集中している。

去年、新潟を最下位候補に挙げた人が5人いたが、その中に今年も降格候補にした人はいないが、13位や14位にしているケースが多い。

今年は、去年と違って20チームになり、3チームが降格となるが、新潟を降格とする人が2人いた。

今年初めて予想に参加した2人が新潟を降格候補に挙げた理由は、去年の予想した人々と同じものだ。

「新潟は主力選手が抜かれている」

「戦力ダウンが顕著」

…分かってないねえ。

一昨年は本間至恩、高木善朗(彼はケガ)、昨年は伊藤涼太郎が途中でチームを離れたが、そこで順位が落ちることはなく、むしろ新しい戦力が育ち、順位を上げているのが新潟なのだ。

だいたい、主力選手と言っても、去年リーグ戦で必ず起用されていたのは、GKの小島くらいだった。

主力らしい選手の中で、転出した三戸、高、渡邊らが出ていない試合も多くあった。

彼らが抜けても、弱くはなっていない。

なぜなら、新潟は、全員が主力、という考えである。

実際に、競争力が高く、試合に誰が出るのか分からない部分はたしかにある。

競争が激しいことが、チーム力を一段と高めることになっているのである。

 

そして、チームが勝利するために、選手間では、他の選手の個性をよくつかんで、それを生かして自分がどうすればいいか、ということがよく言われている。

他のメンバーが出たら出たで、どんなパフォーマンスを見せてくれるか、むしろ楽しみなのである。

だからこそ今年も多くのメンバーが残ったのだし、アルビレックス新潟に新しい武器となるものをもった選手たちも、8名加わった。

今年は、きっと昨年以上の戦いを見せてくれるだろう、という期待感が高い。

 

だが、残念ながら、上記の専門家たちの予想で最高は8位でしかない。

中位から下位の予想のせいか、新潟の戦い方について言及している専門家は1人もいなかった。

まあ思い返すと、去年神戸の優勝を予想した専門家はいなかったどころか、最高でも神戸の予想は6位でしかなかった。

だから、あとはその予想を上回るだけ。

今年の新潟が、「てっぺんを目指す」という指揮官の言葉をどう具現化していくか、楽しみである。

去年の神戸のように専門家の予想を大きく裏切ることを期待しよう。

 

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春一番を待たずに早春の花咲く

2024-02-15 17:30:44 | 草木花

へえ~、そうか。

今日は、全国各地で春一番が吹いたのか。

全国で最初に春一番を観測したのが隣県の富山県だったというし、仙台でも21℃を超える気温を記録したのだという。

 

だけど、新潟県の当地では、そんな強い風が吹くことはなかったし、気温は10℃台の半ばは超えていたものの、そんなに上がらなかった。

 

春一番は吹かなかったが、それでも、昨日、春は感じていた。

散歩に出たときのことだった。

とある公園スペースには、いろいろな木が植えられているのだが、そこに春を見つけたのだ。

春が来ると、「まず咲く」からその名が来たと言われる、マンサク。

昨年の枯葉を散らさないうちから咲くのと、そうでなく葉をつけていないのとがあるから、種類に違いがあるようだ。

先週はまだ咲いていなかったから、急速に春めいてきたということかな。

 

いつの間にか、ここのロウバイは満開というか、ピークを過ぎつつあるような咲き方だった。

その近くで見つけたのが、紅い花。

この時期の紅い花なんて、紅梅しかないぞ。

もう咲いているのか、紅梅!?

近づいていくと、間違いなく紅梅だった。

今の時期に咲いているということは、この梅は、寒梅の仲間なのかもしれない。

 

このスペースだけで、マンサク、ロウバイ、紅梅と3種類の早春の花を見ることができた。

うれしいなあ。

本来なら、まだ雪の季節なのに、こんなに早くたくさん咲いている花を見られるとは、びっくりだったよ。

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この時期なのに、菜の花花見RUN、そしてへばる

2024-02-14 17:03:19 | RUN

青空、快晴。

わが家では、ふとんを干した。

新潟の冬らしからぬ暖かさの昨日。

 

こんなに爽やかな好天ならば、多少痛いところがあっても走りたくなる。

痛いことが走りたい気持ちより強くなったなら、走るのはやめなくてはいけないと思う。

だが、今は、痛くても走りたいと思う。

 

走るなら、たくさんの花を見たいと思う、ちょっぴり変なのが私。

この時期、新潟では、新潟市内の梅が少しほころびてきたというくらいなのに、関東の各地では河津桜や菜の花が咲いているというニュースがよく流れている。

いいなあ、菜の花、明るくて。

こっちでは、まだ菜の花なんて咲いていないぞ。

…ん!!?

いや、まてよ。あるじゃないか、菜の花。

たしか、昨秋走ったら、加治川沿いの土手道に咲く菜の花の道が、距離が伸びていたっけ。

あそこまで走って行って、菜の花を見よう!

 

そう思って走り出した昼下がり。

気温は13℃あるが、背中が寒い。

方向を変え、太陽が背中方向になるように道を走った。

暖かい。

おひさまを背負って、日なたぼっこの気分で走れる。

これはいい。

 

それが、川堤の道に出ると、横風が強い。

時々体が持って行かれるときもあったが、菜の花見たさに踏ん張った。

 

さくら大橋に到達。

この橋の反対側の土手に菜の花があるはず。

 

橋を渡り終えると、待っていた風景があった。

いっぱいではないが、それなりに咲いている。

目的地到達。

青空に、黄色い菜の花の輝き、最高だね。

ここまでおよそ6km、走ってきてよかった。

天気がいいので、遠く二王子岳やその後ろの飯豊山脈も白く光っていた。

もっと暖かくなり、本当の春が来ると、葉の緑も濃くなり、菜の花の輝きも増すはずだ。

とにかくこの時期に、菜の花がずらっと並んでいるのを見られてよかった。

 

いい気分で帰ろう、帰路6km。

…ところが、目的を達したのと、日ごろ鍛えていないことから、帰り道は遠く感じた。

以前はなんてことのない距離だったのだが、長い距離が加齢とともにきつくなってきているのを感じるはめになってしまった。

帰り着いて、ぐったり。

 

以上、菜の花花見RUN、へばりつつ12km走ってきました。

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現代の自由と平和を感じる~「タスキメシ 彼方」(額賀澪著;小学館)を読んで~

2024-02-13 20:29:50 | 読む

今年1月、第100回を迎えた箱根駅伝。

箱根駅伝100回の歴代の優勝記録が載っているページがある。

http://www13.plala.or.jp/jwmiurat/rekidai/kiroku21.html

そこには、第1回が、大正9年(つまり1920年)と書いてある。

今年つまり2024年が、第100回であった。

1年に1回なら、今回は第105回にならなければいけない。

そうならないということは、中止になった年があるということだ。

この4年間、COVID-19感染症禍だったが、大会は中止されてはいない。

では、中止されたのは、戦争中なのだろうと目星がついた。

そこで該当する年代のあたりを調べてみると、案の定なのである。

                                                                                                    

昭和16年、17年、19年、20年、21年の5年、5回分が中止になっていたのである。

ただ、不思議に思うのは、昭和18年だけ、箱根駅伝が開催されているのである。

昭和12年に日中戦争が始まり、昭和16年から太平洋戦争が始まって、戦争が激化してきた昭和18年だけ開催されたのは、何か理由があったのだろうか。

 

関連して、この歴代優勝校と成績が載っているページの最下部には、聞いたことのない駅伝大会が載っていた。

その大会名を「東京・青梅間大学専門学校鍛錬継走大会」という。

実施年は、昭和16年に2回である。

なんだ?これは?

 

その疑問に答えてくれたのが、東京新聞Webの記事であった。

 

<スポーツ探偵>箱根駅伝100回×空白の5年 それでも走りたい 戦争が生んだ悲運の青梅駅伝:東京新聞 TOKYO Web

正月の風物詩・箱根駅伝は来年1月に第100回の節目を迎える。1920年の第1回から数えて計算が合わないのは、戦争による中断があったから...

東京新聞 TOKYO Web

 

この頃は日中戦争の長期化に加え、米国との関係が悪化。軍需物資の輸送に充てるため、国道1号の使用が禁止されたという。(略)

場所を変え、名前を変えて、駅伝大会の存続を図ったのだ。それが青梅駅伝だった。軍部を刺激しないよう、大会名に「鍛錬」の言葉を入れたところに苦労がしのばれる。

悲しいかな、この2回の駅伝は箱根駅伝としては数えられていない。ちなみに「どうしても箱根を走りたい」と、スタートを靖国神社にして軍部を説得した43年の「靖国神社・箱根神社間往復関東学徒鍛錬継走大会」は第22回大会として記録されている。

へえ~、そうだったのか。

 

こんな史実をもとにして書かれた小説が、本書「タスキ 彼方」(額賀澪著;小学館)であった。

Amazonの本書の紹介には、次のようなおすすめ情報も書いてあった。

【編集担当からのおすすめ情報】

いち駅伝ファンとして2024年1月の第100回箱根駅伝を盛り上げたい、との一方的な熱い想いからこの企画は生まれました。毎年溢れる感動を与えてくれる駅伝。戦時下に『幻の箱根駅伝』と呼ばれる大会があったことは知っていました。今回そこにスポットを当てた文芸作品に仕上げていただきたい、とお願いしたところ、駅伝愛に溢れる額賀澪さんからこんなにも素敵な原稿が上がってきました。著者・額賀澪さんの駅伝ベストセラー小説『タスキメシ』シリーズでも、多くの駅伝関係者を唸らせたリアルな競技描写と心理風景は今回も健在です。その上で、史実に基づいた取材と調査を重ねた本作品。

何度涙腺が崩壊したことか。読後は感動のあまりしばらく現実世界に戻ってこられませんでした。青春スポーツ小説史上に残る大傑作だと思います。

駅伝好き、スポーツ好きに限らず一人でも多くの方に届けたい作品です。

重いテーマを扱いながらも読後に残る爽快感は、額賀作品の魅力です。

 

この本の発行日については、「2023年12月13日初版第1刷発行」となっていた。

そうか、出たばかりの本で、箱根駅伝100回を記念し、盛り上げる意味でこの小説は書かれたのだ。

新刊の本に付けられた帯には、次のようなストーリー紹介が付いていた。

ボストンマラソンの会場で、とある選手から古びたボロボロの日記を受け取った新米駅伝監督・成竹と学生ナンバーワンランナー神原。それは、戦時下に箱根駅伝開催に尽力したとある大学生の日記だった。その日記から過去を覗いた二人が思い知ったのは、美談でも爽やかな青春でもない、戦中戦後の彼らの壮絶な軌跡。そこには「どうしても、箱根駅伝を走ってから死にたい」という切実で一途な学生達の想いが溢れていた。

現代の「当たり前」は昔の人々が死ぬ気で勝ちとってきた想いの積み重ねと知った彼らは・・・・・・・。そして、戦時下の駅伝を調べ、追う彼らに起きた、信じられないような奇跡とは。先人達の熱い想いが襷として繋がり、2024年、第100回箱根駅伝は開催される。

戦中に開催された「幻の箱根駅伝」と「最後の箱根駅伝」、そして戦後の「復活の箱根駅伝」。

箱根を走ることに命を賭けて挑み散っていった青年達の熱い思い、青春を令和の現代と交錯させて描く。

 

完璧に興味をそそられ、読んでみた。

いやあ、事実を交えながらのフィクションで、とてもよくできていた。

現代と戦時中・戦後に交互に入れ替わりながら、ストーリーは展開していった。

青梅と箱根の駅伝が行われたことは、事実である。

でも、当時の詳細や選手たちの気持ち等は、記録として残っていない。

想像するしかないから、全体的に見ればフィクションになる。

だが、著者の取材をもとにしてつかんだ事実をちりばめる構想力は、すばらしい。

ただ、フィクションなので、慶安大、早田大、法志大、日東大、立聖大、紫峰大、青和学院大など、大学名は架空のものにしなければならなかった。

現存する大学名が何となく分かりはするが。

その辺が、なんとなく歯がゆいところではあった。

でも、それ以上に、戦時中の周囲の状況をよくつかみ、選手や周囲の人たちの心情をうまく表現していた。

そして、読者に自由と不自由、戦争と平和ということを改めて深く考えさせてくれた。

最後の方には、戦時中及び戦争直後の時代と現代をつなげる驚きの展開があるのが、小説家額賀氏の本領発揮というところだろう。

ともかく、これは、たしかに箱根駅伝100回前に発行されて、大会を盛り上げる、すばらしい作品だった。

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母の祥月命日を前に墓参り

2024-02-12 20:00:31 | 生き方

19年前に亡くなった母の祥月命日には早いのだが、珍しく予定が入ったので、墓参りに行ってきた。

亡くなった年は、その日までには、かなり雪が降ったのだった。

だが、今年は、暖かく墓場には雪がない。

雪はないが、晴れて放射冷却現象になったせいで、午前10時近かったのに、日がよく当たらない場所の植物は、このとおり。

霜が降りて葉が白くなっていた。

線香をあげようとしたら、なんと土が凍っていて、ガチガチ。

線香どころか、指でほじくろうとしても固く凍っていて、歯が立たない、いや線香が立たなかった。

雪はなくとも、しっかり冷えて冬の厳しさを感じさせた。

 

今年は墓参りに行くとき、ちょっと違った神妙さがあった。

それは、昨夜近所の方が急に亡くなったから。

このたび亡くなった方は、80代半ばの女性であったが、1年半ほど前にだんなさんを亡くしたばかり(?)でもあった。

今住んでいる所は住宅地だが、ここら数軒は皆、昭和から平成になる頃に家を新築した仲間のようなものである。

ここに引っ越して来てそんなに多くの時間がたたない頃、瀬戸内海にかかったばかりの橋を渡りにドライブして来る、という話を聞いて、厚かましい私の母は、「私も乗せてって」とせがみ、ここのご夫婦につれて行ってもらったことがあった。

そんな思い出もある、ご近所さんであった。

夫婦2人暮らしから、つれあいを亡くした生活は、残された高齢者にとってやはり厳しいものなのだなあ、と感じた。

 

だけど、他人ごとではない。

そこのご夫婦だけでなく、私の父も、妻の母も兄も、突然亡くなっている。

前の日まで、いや亡くなった当日まで元気だったのに。

その年代は、50代や60代と、まだ若かった。

私も今、60代の中盤から後半を生きている。

いつどうなるか、分からない運命。

明日は我が身かもしれない。

 

墓の前で手を合わせ、まだそちらに呼ばないでくれよ、なんて祈ったりもしたのであった。

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負け?そんなに気にしなくていいんじゃない!?

2024-02-11 21:33:47 | アルビレックス新潟

高知キャンプも終盤に入り、アルビレックス新潟はこのキャンプ2回目のトレーニングマッチ。

第1次沖縄キャンプでの3試合、高知で1試合、今まで毎回トータルで勝っていたものだから、今日はショックを受けたサポーターも多いみたい。

クラブからの報せによると、J2の愛媛FC と45分×4本の練習試合をやって、合計2-3で負けたことになるらしい。

1本目0-1。

2本目2-0。

3本目0-0。

4本目0-2。

すごいね、4本もやったのだから、練習に参加している選手たちは皆出場したのだろうね。

たぶん、練習生として参加している人たちも。

いろいろな選手の動きや組み合わせが見られてよかったのじゃないかな。

誰が何本目に出て試合をしたのかわからないし、今回は、モバアルでも配信しないと書いてあったので、どんなふうによかったり悪かったりしたのか分からないから、細かいことを詮索するのはやめておく。

 

得点したのは、2本目の松田だけだったみたいだけど、前の練習試合ではアシストも決めているし、今回は2得点と、好調なようで何よりだ。

去年から、彼が出てくると、鋭い突破が期待できて、場内のファンもわくものなあ。

今季は、得点もかなり期待できるかもしれないね。

 

キャンプでのトレーニングマッチ5連勝、とはいかなかったけど、心配はしていない。

今は、きっと疲れもピークのはずだし、いざリーグ戦の試合となったら、最も期待できる選手たちをメンバーに選んで試合をするはずだから。

そして、トータルで負けということは、反省する材料が見つかったということにもなる。

だから、その辺をプラスに考えていきたいな。

勝ってばかりだと、変な過信が生まれてしまったり、勝ったからいいじゃないか、という雰囲気になってしまったりして、大切な伸びる要素の芽を摘んでしまうことが考えられる。

えてして、人はそういうものだ。

これでアルビはもっと強くなれるぞ、きっと。

 

チームの明日の予定は、「OFF」。

高知キャンプに入ってから、唯一のお休みのはずだから、ゆっくり疲れをとって残り4日間のキャンプ後半に備えてほしいな。

 

Visca Albirex !!

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2024シーズンパスが届いた!

2024-02-10 20:12:58 | アルビレックス新潟

毎日、ドジャース大谷のニュースばかり追いかけているメディアの多さにちょっぴりあきれてしまう。

そんなテレビの報道を見ていたら、宅配の業者が玄関のチャイムを鳴らした。

出てみると、封筒のような物を届けるだけなのに、印鑑かサインが必要だと言う。

物を見てみると、「あっ、もう来たか!」と思った。

届いたのはこの封筒に入っていた。

裏には、「アイシテル ニイガタ」。

差出人名は、アルビレックス新潟。

さっそく開けてみた。

封筒に入っていたのは、このようなものたち。

メインは、なんといっても、シーズンパス。

そして、年間19試合分の駐車券。

これらは、アルビレックス新潟のホームゲーム観戦には欠かせない。

それから、特典として、オフィシャルポスターの引換券、お誘いチケット、ユニフォーム型ステッカーなどが入っていた。

【今季前半のポスター】(こんなものだと発表されている)

 

そうかあ、もう開幕戦まで2週間しかないのだなあ。

ドジャース大谷の韓国での開幕戦まではまだ6週間近くもあるのに、よく報道されている。日本のプロ野球のキャンプの様子だってよくやっている。

なのに、サッカーJリーグの話題は少ないなあ。

まあ、日本時間で今夜決勝のアジアカップは、ベスト8で日本は敗退してしまったから、サッカーの話題が少なくなるのも分かるけれども。

 

そろそろ巷では、2024シーズンの順位予想が始まっている。

去年は、J2から昇格してきたばかりということもあって、予想者の半分近くが新潟を降格候補に入れていた。

だが、今年は、新潟を降格候補の3チームに予想する人はかなり少ない。

そして、10位前後の予想がすごく多い。

それは去年、シーズン中に主力の伊藤涼太郎が抜けても、新潟の戦い方はしっかりしていて、負けることが少なかったからだ。

今年も三戸、高、渡邊泰らが抜けたが、松橋監督が代わらず戦い方も浸透しているし、小野裕二や長谷川元希など新戦力の補強もできているので、あまり落ち込むことはないだろう。

そう考えての10位前後が多い。

 

でもね。今シーズン、監督や選手たちは、「てっぺん」を目指している。

10位前後の予想を、いい意味で裏切りたいものだ。

ともかく、あと2週間後にはJリーグ開幕だ。

シーズンパスが届いたことで、一気に近づいた気がした。

開幕戦が待ち遠しいなあ。

 

Visca Albirex !!!

コメント (2)
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