四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

秋ははかなき

2008-10-03 08:25:38 | 俳句
 すがすがしい秋日和に誘われて、自転車で大船の植物園に秋の花と薄もみぢを見に行きました。朝方はクーラーの中にいるような快適な秋そのものです。区をまたがる長いトンネルや坂道は自転車を引き約1時間20分ぐらいで到着。
睡蓮、コスモス、野紺菊やダリアなどの秋の花を堪能できました。秋芝に寝転びますと秋の空と一体となります。孫と遊ぶ老夫婦が楽しそうでした。展示室では盆栽のように小さな秋の花や木の実が、同好の士により飾られていました。
 秋の花は春や夏の花と異なり繊細で、頼りげない風情で、平安時代の貴族のお姫様の感じがします。秋の色は白とされ、冬や死への過渡期、無常をにじませるものとするのが日本文芸の約束です。月の明かりやローソクの揺れる明かりでは、虫の声もとてもさびしいものだったでしょうね。群れ飛ぶ蜻蛉も、いるのかいないのか頼りなげに光り漂うのです。
  ♪寝転べばとんぼの空に抱かれけり  駿
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