四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

咲きました横浜ヒザクラ

2011-04-03 05:44:19 | 生かされて今日
 わが町の駅への途中に1本のサクラがあります。早咲きの「横浜ヒザクラ」、花びらが緋色の桜です。今年の色合いはややくすんで、遠くからみるとぼんやりピンクのかたまりです。大震災の悲しみが滲んだのでしょうか。近寄るとみつを吸う蜂の羽音にくるまれています。花シベ深くもぐり込んでお尻しか見えません。ペン先でつついてやりました。花房を巡るハチは幸福そのものです。なんだか羨ましいです。時折無粋な選挙カーが、桃源郷の気分をこわしてしまいます。
 金沢文庫で開催中の「龍華寺(りゅうげじ)展」へ自転車を飛ばしました。鎌倉時代からの中心地、洲崎町に雄大ないらかを持つ古刹で、お宝が多く伝えられています。徒然草に出てくる京都仁和寺に属して弘法大師空海の真言宗御室派です。私はここの新旧のご本仏像が大好きです。ふっくら型で可愛い旧の本仏は弥勒菩薩の坐像です。江戸時代1620年以降ご本尊となっている現在のご本尊は、大日如来坐像で引き締まった青年のお像で、慶派のステキな仏像です。私ひとりで独占してご対面できました。もちろん合掌して。心のなかまで見透かされて、清浄な本来の身に戻していただきました。
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