四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

上期の終わり

2023-07-04 14:55:33 | 俳句

 2023年も半分が過ぎました。戦争と疫病とを3年を越えて引きずり、混沌模糊とした暮らしでした。せめてわたしの俳句で憂さ晴らしをお願いします。   

春隣追ひ抜いてゆくピンヒール
ひと掴み増やしてくるる和布売
うすら陽に散り侘助の六つ五つ


金屏風わたしに動く雛の目
高階の妻へ手を振る花の中
花ぐもり卓に『夫の後始末』


吹かれてはさざ波となる落花かな
帰り道つつじの坂は発火点
手びねりの碗の和えもの春惜しむ


予備校も塾もぶきつちよ四月くる
われに動く生簀の鯒(こち)の目玉かな
結露にのこるへのへのもへじあたたかし


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