カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

遠望の山の名を教えてもらって 葛城山 ③

2009年10月27日 | ☆ ふるさと・大和
葛城山の頂上からは大阪側の大パノラマで、かすかに関空辺りの海も見えるくらいの眺望だった。
空気が澄んで高く晴れ渡った秋の贈り物のような日に、この山に来れたことは本当によかった。
葛城山シリーズの最後に、この日の一番嬉しいことを記したい。



金剛山に向かってツツジ展望台とベンチ

頂上からツツジ園の方に下りて行った。
金剛山を真向かいにして春にはツツジで赤く彩られる場所だが、今はススキの穂波の場所である。
ツツジ展望台の張り出しがいくつもあって山を見ながら休憩するのに最適だ。
ここから南の遠くの山が180度見渡すことができる。
私流に「奥吉野アルプス」と命名している、家からも見ることのできる山並みが広がっているのが嬉しくて、そんな位置のベンチに腰を下ろした。



家から見える山を見つけた

コンデジの望遠をいっぱいにして、その形だけは捉えることができた。
秋の終わりごろ、私の住む辺りで夜雨が降った翌日、一番先に冠雪するのがこの山だ。
家から見ると東に当たるので朝はあまりはっきりしないが、夕日が当たる頃にはこの山の冠雪がはっきりと見えて美しい。
冬の間よく晴れた日にはこの山を中心にして雪の山並みが続くので「奥吉野アルプス」と名付けたい所以である。

そして、この山の雪が見えなくなった頃春の暖かさがこの町にも訪れる。
晩秋から早春にかけての私の大好きな奥吉野の山並みを、小さいカメラで何度も見ていた。



八経ヶ岳と釈迦岳

「こんにちは」
ベンチの横から声がした。
山では出会った人と挨拶を交わすのが通常なので、カメラから目を放して「コンニチハ」と挨拶を返した。
水越峠から今登ってきたばかりだと聞いて、くじらコース以外は登山道が安全なのを知った。
「どうぞ」とベンチの半分を空けた。

南に広がる遠くの高い山の名を、教えてもらった。
一番知りたかったのは、八経ヶ岳だった。
左のポコポコした二つの峯は釈迦ヶ岳だそうだ。

帰ってから調べてみると、
『八経ヶ岳(はちきょうがたけ)は奈良県吉野郡天川村と上北山村の境に位置し、標高1915mの紀伊山地にそびえる山。奈良県および近畿地方の最高峰。日本百名山に数えられる「大峰山」の最高標高地点でもある

釈迦ヶ岳 (奈良県) - 大峯山系の奈良県吉野郡十津川村と下北山村の境界にある山。標高は1800m』とあったので、我が家から見える早い雪山に納得した。



この手の主が教えてくれた

暫く山の話をしてから、そのおじさんは(私もオバサンだとして)リュックからコンビニ弁当を出して昼食にしたので、私も来るとき大急ぎで作った三角おにぎりを食べた。
思いがけなく昼食を一緒にする人がいたのもこの日のラッキーだとしよう。
これからススキを撮りに行くのだと言って、おじさんは立ち去った。
山のことを教えてもらったお礼を言って、私はゆっくりと奥吉野の山々を眺めていた。

 上松~須原


コメント (6)
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