大学の敷地内の銀杏が落ちている場面を見た。
バスの座席から瞬間的に見たので、いやな香りはバスの中に入ってこなかったが、外に立つときっと強烈だと思う。
茶碗蒸しになくてはならない、美味しいむっちりとした食感からおよそほど遠い匂いがするのも不思議なくらいである。
ここには誰も銀杏拾いには来ないのだろうか。
道路から石垣を積んであって、その上が敷地内になっているので、歩いている目線では捉えられない場所である。
私の町の北に向かう街路樹のイチョウの葉が、黄色くなる頃、ビニルの袋を持った人が歩道の銀杏を拾っているのを見かけるが、今年はそれをまだ見ていない。
私は銀杏を炒ったのが大好きなので、白くて固い殻に手入れをした銀杏を、産直で買って食べるのを楽しみにしている。
臭い匂いを敬遠しているのは申し訳ないと思いながら~~~。
このイチョウの木の幹を目で上に辿ると、ある、ある、まだびっしりと枝についている。
人に拾われるのを待っているような、豊作のイチョウの木だ。
この木を見てからもうだいぶ経った。
人に拾われたかなぁ。
小鳥に啄ばまれたかなぁ。
何か気になる食欲の秋だ。
14717歩