當麻寺へは30年ほど前に参拝したことがありますが、ボタンやシャクナゲの咲く季節にもう一度行ってみたいと、ずっと思っていました。
今年はどの花も例年よりも遅れて開花しているので、ボタンもまだきれいかもしれないと期待して、5月7日に出かけました。
12時ごろ近鉄当麻寺駅に到着。
當麻寺への参道を歩きます。
注連飾り
仁王門は改修工事中でした
當麻寺の山門である仁王門(東大門)をくぐると、當麻寺の境内が広がります。
當麻寺には、ご本尊を祀る本堂、金堂など伽藍(がらん)の諸堂や、僧の住坊など多くの建物が並んでいます。
當麻寺では、中之坊、護念院、西南院、千仏院、宗胤院など数ヶ寺でボタンが見られるとのこと、どこのお寺のボタンを見ようかしら…と思いながらどんどん奥へ進みました。
西南院(さいないん)に入りました(拝観料300円)。
●西南院
真言宗の塔頭で、平安時代初期からの由緒がある寺院。
庭園は池泉回遊式で、江戸初期から中期に造営されています。
ハンカチノキ
花についた白い大きな2枚の苞葉が垂れ下がり、よく目立ちます
見晴台へ上ると、2つの塔(国宝)が見えます。

手前が西塔、向こうが東塔
庭園を散策
西塔も見えます

シャクナゲ
ハナイカダ
ハナズオウ
山野草も植木鉢で上手に育てておられました
クロユリ・イカリソウ・春蘭・オキナソウ・雪餅草・ムサシアブミ・ウラシマソウ等々
ナンジャモンジャの木もありました。
次に、當麻寺本堂と金堂と講堂を拝観しました。(拝観料500円)
●本堂(曼荼羅堂・まんだらどう) 国宝 天平時代-藤原時代
中将姫(ちゅうじょうひめ)の當麻曼荼羅(たいままんだら)を本尊としてお祀りする堂。
本尊・當麻曼荼羅の文亀本(室町時代・重文)または貞享本(江戸時代)が、見事な厨子(天平時代・国宝)に収められています。
本堂
須弥壇の貝細工がきれいでした。中尊寺と○○寺(名前を忘れてしまいました)ともに日本で最も著名な須弥壇の一つだそうです。
本堂から見た東塔
本堂から見た金堂
本堂から見た講堂
●金堂 重文 鎌倉時代
金堂(こんどう)は當麻寺本来の中心のお堂。
日本最古の塑像・弥勒仏(白鳳時代・国宝)を本尊とし、日本最古の乾漆・四天王(白鳳時代・重文)が四方を守護しています。
金堂
●講堂 重文 鎌倉時代
本尊は丈六の阿弥陀如来で藤原期の仏像(重文)。その他、珍しい妙幢菩薩(みょうどうぼさつ 弘仁時代・重文)や、地蔵菩薩(藤原・重文)など、おもに平安時代の仏像が祀られます。
講堂
當麻寺参拝の目的の一つが写佛でしたので、中之坊へ行きました。
●中之坊(なかのぼう)
當麻寺最古の塔頭で、中将姫の師・實雅法印や弘法大師が教えを授けた實弁法印などの高僧が住房としていた寺院。特に女人の信仰を集める「導き観音」さまを本尊としてお祀りされています。
写佛するには、拝観料500円と写佛2000円が必要でした。
写佛道場
写佛道場の絵天井
當麻曼荼羅の平成写本が祀られていました
写佛するのは、「當麻曼荼羅」の阿弥陀仏、観音菩薩、勢至菩薩のいずれかです。
その中から、私は、阿弥陀さまの脇侍で、智慧の菩薩さまである、勢至菩薩さまを選びました。
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勢至菩薩(半身像)
先ずは筆の運びの練習です
約1時間集中して写佛をしました
下の余白に「南無大勢至菩薩 為家内安全・世界平和 日付 氏名 年齢 住所」を書きました
中将姫さまに想いを馳せながら「當麻曼荼羅」のほとけさまを描くという体験は貴重なものでした。
霊宝館には、中将姫が毛髪で梵字を3個刺繍したものが展示してありました。これをDNA鑑定したら、中将姫の血液型がわかるんだわぁ…とか思ったりして。
中将姫
庭園
広目天とボタン
テッセン
広目天とスズラン
クロロウバイ
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母へのお土産は中将餅(2個入り)。
ヨモギ餅も餡も美味しいと、とても喜んでくれました。
http://www.chujodo.com/index.php?data=./data/l2/
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この日、當麻寺を参拝した後、二上山に登ろうと思っていました。
が、當麻寺に滞在すること5時間。
登山の時間は無くなってしまいました。
二上山はまた次回の楽しみにとっておきます。
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●印のところは、http://www.taimadera.org/keidai.htmより引用しました。