8月16日、たまたまつけたEテレで、リストとショパンを取り上げていました。
リストは手が大きかったそうな。右手の親指で「ド」を弾いた時、小指は「ソ」が弾けたそうな。
なるほど。「ラ・カンパネラ」のような曲が作曲されたのもわかります。
一方、ショパンの手は小さめで、親指「ド」~小指「ミ」だったそうな。
二十歳の頃、ウィーンで出会った二人。同じ時に同じ場所で生きていたなんて、すごい運命ですねぇ。
お互いに才能を認め合って、よい関係だったそうですが、支援をしてくれる貴婦人たちの争いに巻き込まれ、断絶状態に。
39歳の若さでショパンが亡くなってから、リストが敬愛するショパンの音楽性を思い、作曲したのが「愛の夢」。
情感豊かなメロディに、ショパンを感じます。
---------------------------------------------------------------------
フランツ・リスト(Franz Liszt)(1811年10月22日 - 1886年7月31日)といえば、数年前にハンガリーを旅した時、ブダペストでリストが過ごした部屋を訪ねました。
フレデリック・フランソワ・ショパン(Chopin)(1810年3月1日 - 1849年10月17日)といえば、高校生だった時、映画「愛情物語」を観て、ノクターンの譜面を買い求め、練習しました。
---------------------------------------------------------------------
思うところがあり、私は2016年、ベートーベンの「悲愴」を最後の曲として練習しました。
その時、「この曲を弾くために私は幼い頃にピアノを習っていたんだ!」と、思ったものです。
---------------------------------------------------------------------
そして今日、テレビで『愛の夢』を聴きながら,「この曲も自分で弾きたかったなぁ」と思いました。
人の「持ち時間」には限りがあります。
余裕のある時間が無くなってしまうこともあります。
自由な時間はたっぷりあっても、体が思うように動かなくなったり、根気が無くなってできなくなることもあります。
若い頃は「行き当たりばったり」で生きてきました。
もちろんそれは「若さの特権」で、よいことだったと思っています。
反省することも赤面することもすべてひっくるめて。
でも、「何事にも限りがある」としみじみと悟った今の私が、10年前の私にアドバイスができるとしたら、「モーツァルトもいいけど、年齢を重ねると、きっと3つのノクターン(3つの夜想曲)とも呼ばれる、愛の夢(Liebesträume)、とりわけ第3番 変イ長調はいいな!と思うよ。是非『愛の夢第3番』を弾けるようになっておきなさいね」って言いたいなぁ。
---------------------------------------------------------------------
ネットに無料の譜面がありました。
http://conquest.imslp.info/files/imglnks/usimg/1/12/IMSLP169695-PMLP02598-Nocturne_no.3-Liszt.pdf
暑い日の午後、何もする気がないときに、ちょっと譜面を見ていて、右手親指で「ド」を弾いた時、小指は「ソ」が弾けたというリストにとってはこの曲も弾きやすかったのだということがわかりました。