神戸市立博物館で開催されている「中国 王朝の至宝」を観ました。
前売り券を買いそびれていたので、神戸市立博物館へ行く前に、三ノ宮のショップで1,250円のチケットを購入しました。
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http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/tokuten/2012_04china.htmlより引用
神戸市立博物館では、平成25年2月2日(土)から4月7日(日)まで、日中国交正常化40周年を記念して、特別展「中国 王朝の至宝」を開催します。
中国最古の王朝と言われる夏(か)の時代からおよそ4000年の間、中国各地でいくつもの王朝が誕生し、特色ある豊かな文化が育まれてきました。それらは相互に影響を与えつつ展開を遂げ、世界に冠たる中国文化を形成していきました。そして、日本をはじめ近隣地域にも多大な影響をおよぼしていったのです。
今回の展覧会では、夏から宋(そう)の時代にわたる歴代の王朝の都・中心地域に焦点をあて、それぞれの地域の特質が凝縮された代表的な文物を対比しながら展示するという新たな手法によって、多元的でダイナミックに展開してきた中国文化の核心にせまります。また、2008年に発見された「阿育王塔」など日本初公開となる最新の発掘成果を含め、国宝級の「一級文物」約60%というスケールで貴重な文物を紹介します。
第1章 王朝の曙 「蜀」(しょく)と「夏・殷」(か・いん)
紀元前2000年頃、黄河中流域の中原に夏や殷といった初期王朝が誕生し、細緻で強靭な青銅器や玉器を作り、漢字の元となる文字をはじめて用いるなど、中国文化の礎となりました。同じ頃、長江上流域の蜀では、黄河流域と別の文化が形成されました。肥沃な土地で人の姿をした神や各種の動物を崇め、金を多用した古代蜀の文化を対比します。
一級文物 金製仮面(きんせいかめん)
金製 殷~西周時代・前12~前10世紀 幅4.9cm
四川省成都市金沙遺跡出土 成都金沙遺址博物館蔵
金製の仮面です。金板を巧みに加工し、神か人の顔を表現しています。金をふんだんに使用し造形化するのは蜀文化の特徴で、青銅や玉によってもっぱら祭祀儀礼具を作り続けた中原文化と大きく異なる点です。
第2章 群雄の輝き 「楚」(そ)と「斉・魯」(せい・ろ)
殷の後をうけた周の威光が薄れると、春秋戦国時代になりました。黄河下流域では、周の流れをくむ斉や魯が栄え、諸子百家といわれる様々な思想・文化が花開く一方、長江中流域では、黄河流域とは風俗言語を異にした楚が隆盛を誇りました。土着的信仰を色濃く残し、古来の神話体系を護持する南方の雄・楚と、中原の斉・魯の文化を比較しながら、豊穣な古代中国の諸相を浮き彫りにします。
一級文物 羽人(うじん)
木製・漆塗 戦国時代・前4世紀 総高65.6cm
湖北省荊州市天星観2号墓出土 荊州博物館蔵
四足を折ってうずくまった動物の上に羽を広げた鳥がのり、その上に、鳥の嘴と尾羽を持った1本足の異形(いぎょう)の者が立っています。各部を木で成形し、表面に漆を塗って彩色して仕上げたものです。楚の都付近の墓から出土しており、おそらく、楚の地で崇められた何らかの神を表現したものでしょう。中原では類を見ないきわめて特異な作例であり、いまだ詳らかにされていない楚の文化の実態を示唆する珍貴な作品です。
一級文物 犠尊(ぎそん)
青銅製・金銀トルコ石象嵌
戦国時代・前4~前3世紀 長48cm
山東省シ博市臨シ区商王村出土 斉国故城遺址博物館蔵(「シ」は「さんずい」に「錙」のつくり)
動物をかたどった青銅容器で、背中の蓋から酒を入れて祭壇などに供えたものと考えられます。表面には、金銀やトルコ石を象嵌し精緻な文様を表わしています。当時の最先端技法を駆使した傑作です。
第3章 初めての統一王朝 「秦」(しん)と「漢」(かん)
紀元前221年、中国史上初の統一王朝・秦が出現しました。秦は国ごとに異なった文字や諸制度を統一、中央集権国家を実現しました。短命に終わった秦の次に中国全土を治めた漢は、秦の体制を継承しながら国家体制を整備し、統一王朝の永続的な運営基盤を築くとともに、広大な領域を支配しました。絶大な権力を背景とした秦の破格の文物と、前後400年程にわたって全土を安定的に統治した漢の様式美が結実した文物を対照します。
一級文物 跪射俑(きしゃよう)
陶製・彩色 秦時代・前3世紀 高121cm
陝西省西安市臨潼区始皇帝陵兵馬俑2号坑出土
秦始皇帝陵博物院蔵
秦の始皇帝は生前から自らが入る巨大な陵墓を造営し、そこに死後に続く永遠の安住世界を具現しようとしました。その遺産の一つが6000体以上の兵士や馬の人形が埋められた兵馬俑坑です。この作品も兵馬俑の一つで、跪(ひざまず)いて弩(ど)を構える姿がきわめてリアルに表現されています。
一級文物 女性俑(じょせいよう)
陶製・彩色 前漢時代・前2世紀 高62.5cm
陝西省咸陽市陽陵陪葬墓園130号墓出土
漢陽陵博物館蔵
景帝(前漢第6代皇帝)に仕えた高官の墓から発見された俑(副葬用の人形)の一つです。漢では、秦のような大型の俑は作られなくなりましたが、皇帝をはじめとする貴族階級の墳墓には必ずといってよいほど各種の俑が埋納されました。死後も生前と同様の生活を送るという当時の死生観の反映です。型を用いて基幹部を作り、細部を整形してから鮮やかに彩色をして仕上げたもので、隅々まで均整の取れた端正な姿に漢文化の様式美をうかがい知ることができます。
第4章 南北の拮抗 「北朝」と「南朝」
漢王朝が滅亡すると、魏・呉・蜀の三国鼎立(ていりつ)、晋による一時的統一の後、華北と華南に王朝が対峙する南北朝時代となりました。華北では、北方民族の王朝により仏教文化が隆盛し、外来と中原の文化が融合した清新な文化が勃興しました。一方、華南では漢族の王朝が文化の爛熟期を迎えました。北朝の大同(山西省大同市)、南朝の建康(江蘇省南京市)という中心地域から発見された文物に焦点を当て、南北を対比します。
一級文物 天人龍虎蓮華文柱座(てんにんりゅうこれんげもんちゅうざ)
(写真上・全体 下・部分)
砂石製 北魏時代・太和8年(484) 幅32.3cm
山西省大同市司馬金龍墓出土 山西博物院蔵
北魏の高官の墓から出土した石製品。蓮華が大きくかたどられた上面に円孔(えんこう)が開けられていることから、柱の台座とみられます。蓮華の周囲には、龍と虎が表現されますが、丸々として張りがある童子形の天人の造形や側面に刻出された唐草の文様などには、西方文化の影響が認められます。
一級文物 仙人仏像文盤口壺(せんにんぶつぞうもんばんこうこ)
青磁 三国(呉)時代・3世紀 通高32.1cm
江蘇省南京市雨花台区長崗村5号墓出土 南京市博物館蔵
華南では、都の建康を中心に仏教文化が隆盛しました。この器は、表面全体に雲気や仙人を主とする神仙世界を描き、その中に外来神である仏像を浮彫風に表現する珍しい意匠です。三国時代の呉に遡るものですが、基本的な器形や文様に漢以来の伝統を踏襲しながら、新たに仏教的モチーフを採り入れているところに、南朝文化の先駆けが認められます。
第5章 世界帝国の出現 「唐」―長安と洛陽―
南北朝の対立を終息させた隋(ずい)の後を受け、中国全土を平定した唐には、近隣諸国はもとより、遠く地中海沿岸地域からも入貢(にゅうこう)が相継ぎ、諸外国との交易も活況をみました。都・長安には、常時1万人もの外国人が暮らし、国際色に富んだ文化が開花しました。副都・洛陽でも諸々の芸術活動や仏教や道教の造像も隆盛をきわめました。この時代の息吹を象徴する長安と洛陽という二つの都の文物を取り上げ、唐文化の特質と中国史上における意義を探ります。
一級文物 金剛神坐像(こんごうじんざぞう)
大理石製・彩色 唐時代・8世紀 高75cm
陝西省西安市北郊安国寺址出土 西安碑林博物館蔵
長安城の北東区域に建立された安国寺の跡から出土した大理石製の仏像。安国寺跡からは計11体の仏像が見つかっていますが、それらは、他にほとんど現存していない唐時代盛期の密教系仏像の貴重な遺例として、きわめて高い価値を持っています。もとは金箔や彩色が施されていたようで、きらきらと輝く大理石の肌合いとあいまって、造立当初は、長安の絢爛とした雰囲気にふさわしく、さぞ華やかな趣をたたえていたことでしょう。
仏坐像(ぶつざぞう)
石灰岩製 唐時代・8世紀 高122cm
河南省洛陽市龍門石窟伝来 龍門石窟研究院蔵
唐の副都・洛陽の郊外に造営された龍門石窟(りゅうもんせっくつ)の仏像です。龍門石窟は、5世紀末期に開かれて以来、多数の石窟と仏像が作られ、仏教信仰の聖地となりました。唐にあっても貴顕の尊崇を集め、おびただしい数の大規模な造像が行われました。石灰岩の固い岩盤に彫刻するため、この像にみられるように、線状的でやや硬い表現が認められるものの、均整がとれた破綻のない造形には、中央の造像ならではの高い洗練度がうかがわれます。
第6章 近世の胎動 「遼」(りょう)と「宋」(そう)
唐が滅びた後、五代十国という小国が興亡した乱世となりましたが、それを収めたのが宋王朝です。同じころ中国北部で契丹(きったん)族が遼王朝をうち建て、南の宋を圧迫するようになりました。遼は漢文化や仏教文化の影響を強く受けながら、そこに北方民族の要素を溶け合わせ、奔放で独特な文化を生み出しました。一方、宋では、書画や陶磁器に代表される深い精神性を備えた境地を切り開き、中国文化の頂点を現出しました。近世の胎動期ともいえるこの時代の南北の文物を対比し、中国文化の多様性と奥深さを眺めます。
銀製仮面(ぎんせいかめん)
銀製 遼時代・10~11世紀 高18cm
遼寧省阜新市出土 遼寧省博物館蔵
遼の貴族の墓の中で、墓主の顔に被せたもの。遼を建国した契丹族の顔立ちを反映したものでしょう。民族色に富んだ遼文化の典型的な作品です。
一級文物 千仏磚(せんぶつせん)
陶製・彩色 北宋(呉越)時代・甲戌年(974) 高20.1cm
浙江省台州市黄岩区霊石寺仏塔天宮出土
台州市黄岩区博物館蔵
型作りによって複数の仏像を一つの磚(レンガ)に表わし、そこに鮮やかな彩色を施したもの。宋時代の仏教信仰の実態を物語る、たいへん稀少な遺品です。
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中国の歴史が説明してあるので、文物を時代の流れの中で鑑賞することができました。
遼や宋や契丹が遠い記憶の中から蘇って来るのを意識しました。
「阿育王塔(あいくおうとう)」は、写真で見るとゴールドっぽい色ですが、実際はシルバーっぽい色でした。
西安で兵馬俑坑を見た時も「跪射俑」のフィギュアを買い求めましたが、今回も「跪射俑」のスタンプを買い求めました。
「金製仮面」はもっと大きいものを想像していましたが、実物はかなり小さいものでした。
「天人龍虎蓮華文柱座」は、石を見事に削りだしたものでした。
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「中国 王朝の至宝」を観た後、パンケーキが食べたくて、東急ハンズの近くにある「星乃珈琲店」へ行きました。
※星乃珈琲店:一杯ずつ丁寧に淹れたハンドドリップコーヒーとスフレパンケーキでゆっくりした時間が流れる喫茶店
窯焼きスフレパンケーキを注文してから待つこと20分。コーヒーとともに窯焼きスフレパンケーキが運ばれてきました。
思っていた通りの厚みです。直径はもっと大きいだろうと予想していましたが、このサイズならダブルでも頑張ったら一人で食べきることができるかもしれません。
ホイップバターとお好み(蜂蜜・メイプル・黒糖)のシロップが添えられています。
私たちは蜂蜜を選びました
今回は二人で一枚ずつをおいしくいただきました。
時間がたっぷりある時、運ばれてくるまで時間がかかるというのは、ゆっくりできていいものです。
次回はANGIのパンケーキを食べに行きたいと思っています。