10月1日、数年ぶりに、住吉神社神事舞を見に行きました。
今年は行こうと思っていたわけではないのですが、清水寺からの帰り道、住吉神社の前を通った時に思い立ったのです。
私が到着したのは16時半頃。人のほとんどいない境内の様子を写真に収めました。
暗くなると鳥居の右側の木々を鳥居の前の二股の木に全部立てかけて、焚かれます
夜店の準備も始まりました
18時から始まるとのことでしたが、すでに数人のカメラマンが三脚の準備をしていらっしゃいました。
提灯も飾られました
太鼓の音が聞えてきたので、下ってみると、一行が服装を整えているところでした。
服装を整えた一行の宮入り
灯籠に灯が入りました
この草履は、川へ禊ぎに行くときに履くのでしょうか…
川から戻ってきた一行が準備をします
太刀舞の支度中
太刀舞の舞人の登場
太鼓の奏者は4人
太刀舞
「神事舞」が奉納されるわけですから、厳粛なものを想像するのですが、かなり「ゆるい」部分もあって、それが土着のお祭りっぽくて、これもまたいいものだなぁと思いました。
例えば、木を組んでいる人たちに向かって、「声が出てないぞ!!」というかけ声があったり(身内のかたからです。見物人からではありません。)、田楽舞の途中、大太鼓を左手で叩きながら、右手でたこ焼きを食べていたり…。
観客を意識していないところが、自分たちのお祭りだという意識の表れのようで、ほんわかした感じを受けます。
もともと計画していたことではないので、半袖Tシャツに薄い長袖という格好では20時頃になると、かなり冷え込んできました。
21時頃、一通り終わったところで、夜店のたこ焼きを買い求めました。(6個300円)
これでちょっと体が温まり、空腹も癒やされました。
露店は他に、フライドポテトのお店とアイスクリームのお店が出ていましたが、あの涼しさではアイスクリームの売り上げは…。
更に40分ほど見て、帰りました。
宵宮は雰囲気抜群です。特に木をセットして火を焚くところは見る価値がおおいにあります。初めて行く人には絶対お薦めです。
宵宮を数回見ている私は、次回は、面や服がよく見える、本宮に行きたいと思っています。
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★「加東市HP」より★
上鴨川住吉神社には、本殿(重文)・拝殿・舞殿(舞堂)・長床・御供部屋・小宮などの建物群が境内(市史跡)に建立されています。本殿は棟札から正和5年(1316)に創建、現在の本殿は明応2年(1493)に再建されました。なお、昭和45年(1970)に解体修理が行われています。
境内では五穀豊穣・無病息災を祈願して10月4日・5日(平成23年は10月1日・2日)に神事舞(国無形民俗)が奉納されます。
神事舞は、宮座組織によって鎌倉時代の形態を厳格に留め、継承されており、中世の面影を体感できる貴重な舞踊として、全国的に知られています。
神主の祝詞で宵宮が始まり、宮巡り、斎灯、神主・禰宜・清座による割拝殿での神楽の後、リョンサン舞・獅子舞・田楽七番・イリ舞が演じられ、願済で行事を終えます。本宮も神主の祝詞、盃ごとの後に、リョンサン舞・獅子舞・田楽・イリ舞・高足、そして翁舞・父尉・ミコの舞が演舞された後、祇園座による子供相撲が奉納されます。
加東市HP
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住吉神社の祭りに行なわれ、宮座制のもとに伝承されてきた神事芸能で、中世の田楽、能舞などの遺風をよく伝えるものとして貴重である。
まず、宵宮では、「太刀舞」「獅子」「田楽舞」「扇舞」「高足」などを演じ、続いて翌日の本祭には、これらの曲目の後に、「翁舞」として猿楽風な曲が舞い、語られる。特に「高足」「翁舞」などは芸能史上特色がいちじるしい。
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「上鴨川住吉神社神事舞・住吉神社の秋祭り写真集」にステキな写真がたくさん掲載されています。
住吉神社の秋祭り写真集
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★「神戸新聞」より★
秋祭りシーズンを迎え、加東市上鴨川の上鴨川住吉神社では2日、多くの見物人らが見守る中、700年以上続くとされる、国重要無形民俗文化財の神事舞が奉納された。また、同市上滝野の春日神社では、屋台の宮入りや乙女舞の奉納などがあり、氏子らでにぎわった。
上鴨川住吉神社の神事舞は、氏子の長男でつくる「宮座」と呼ばれる厳格な組織で継承。伝統的に毎年10月4、5日に行ってきたが、今年は担い手確保のため、週末の1、2日に変更した。
神事舞は、中世の伝統を色濃く残す神事芸能で、田楽能や猿楽能の成立過程を探る上で貴重とされるが、近年は過疎化、少子化による後継者不足が課題となり、集落では「末永く続けたい」と変更を決めたという。
1日の宵宮に続き、2日の本宮でも奉納。「リョンサンの舞」とも呼ばれる「太刀舞」や「田楽」、木の棒に乗って飛び跳ねる「高足」などが披露され、集まった写真愛好家らが盛んにシャッターを切った。赤とんぼが飛び交う小さな境内に、笛や太鼓の素朴な音が響き、舞手たちの緩やかな動きに、「時間の流れが現代と違うようで不思議な気分」と感慨深げに話す人もいた。
春日神社でも本宮があり、氏子らが屋台を威勢良く練り歩くなどし、祭りを盛り上げた。
(堀井正純)
神戸新聞 (2011/10/03 09:15)より引用