迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

殘影殘照。

2024-01-23 18:08:00 | 浮世見聞記





地下街への入口あたりで、一昔前に亡くなったはずの“先輩”とすれ違って驚き……、

いや、もちろんそれは、“先輩”とよく似た人だった。

しかし、あれから年齢を重ねたら、たぶん現在はああいふ容貌だらうと、年齢相應さにおいても、よく似てゐた。

街なかで、健在の人に似た人を見ることはあっても、故人と似た人を見ることは、私はまず無かった。

すれ違ったあとで、振り返りはしない。


後ろはすべて過去。

帰らぬ過去。


地下街を通り抜けた先で、貴重な物が手に入った。


過去とは、今日と未来(あす)を學ぶための教科書なのだ。









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