そこで目にしたものは
おびただしい数の屍
ここは人が住む場所ではない
そうなのだ
なにもここでなくてもよいはずなのだ
すべては
荒波に揉まれる笹舟
こちらから頼ったのか?
向こうがわたしの袖をとらえたのだ
だからわたしは振り払う
卑怯か?
袖をとらえた己れを恨むことだ
いくら畳を叩いたところで
その法力など効きはしない
心はまだ朦朧としている
しかしそれを堪えて走り出す
そうしなければならぬ
屍など
踏み越えるのだ。
おびただしい数の屍
ここは人が住む場所ではない
そうなのだ
なにもここでなくてもよいはずなのだ
すべては
荒波に揉まれる笹舟
こちらから頼ったのか?
向こうがわたしの袖をとらえたのだ
だからわたしは振り払う
卑怯か?
袖をとらえた己れを恨むことだ
いくら畳を叩いたところで
その法力など効きはしない
心はまだ朦朧としている
しかしそれを堪えて走り出す
そうしなければならぬ
屍など
踏み越えるのだ。