「立秋」を嘲笑ふかのやうな猛暑。いまさら驚きはしないが、ウンザリはする。この炎暑下で、かの茶番大運動會を“強行”してゐたらどんなことになってゐたか──?現在も断固反對派なればこそ、むしろぜひ強行していただきたかったものだと思ふ。この酷い暑さに、我が城の玄関先で頑張ってゐる「門番」殿も、さすがに日蔭へ逃げてゐるやうに見える。玄関先の換気口に「門番」がやって来たのは梅雨明け前の先月下旬か . . . 本文を読む
東海道線を走る185系特急電車が、そろそろ全廢になるやうだ。現役の特急車両でありながら、まれに普通列車として運行されたことがこの185系の特異さであり、また私にとっては魅力だった。白い車体の側面に緑の斜線をあしらった斬新な外観で衝撃的に登場した昭和時代、湘南地域に住んでゐた従兄の一家と大磯のプールへ行くため東海道線を驛で待ってゐると、夏の白い光に照らされた185系が「普通」の幕を掲げて入って来た光 . . . 本文を読む
こりゃ来たな……! と思へる蒸し暑さに、昼からはカーテンで熱光を遮断し、城内の冷房効果を高めた上で手猿樂の勉強を續行す。寶塚歌劇では四人の感染が確認されて、明日から十六日まで公演が中止云々。同じく木挽町の芝居小屋でも、“舞台関係者”に發熱者が現れ出でたるにより、「吉野山」が本日は閉山云々。いづれも、なるべくしてなる。なってからでは遅い、の好例。まさか、「その時はその時だ……ʌ . . . 本文を読む
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/kyodo_nor/nation/kyodo_nor-2020080401002594?fm=d初めにラジオで聴いて、「今さらそんなことを……?」と思はず吹き出す。パーソナリティも、「鼻や喉の奥には届かないのだから、そこが患部だったら意味が無い」──効果があるとしても、それはごく局所的 . . . 本文を読む
神保町へ資料探しに出かけたつひでに、御茶ノ水驛前の横に架かるお茶の水橋に行く。橋の改修工事で路面を剥がしたところ、約5cm下から昭和十九年(1944年)に廢止された都電の軌道跡が現れたのは、今年の一月下旬のこと。軌道跡は早々に撤去されたこともあって私は實見する機會を逃し、お仲間が撮った冩真や動画でしかその様子を知らないが、せめて現場だけでも……、と思った次第。ブルーシートの掛けられた箇所が、件の軌 . . . 本文を読む
横濱でしか手に入らない物を買ひに出かける。目的を充分に達した後は、まだ陽は高く、湿度もさほどではなく、そして人出も少ないことを確かめた上で、海に沿って歩く。赤レンガ倉庫前では、宙に浮ひたまま静止してゐる面白い大道藝を見る。それがしは吝い人種ゆゑにまず投げ銭などしないのだが、今回はさすがに“撮影料”を拂ふ。山下公園から横浜産貿ホール前を望むと、なにやらムサイ人集(だか)り。おそらく數 . . . 本文を読む
早朝にラジオ放送で、大藏流狂言方•善竹富太郎師追悼の「水掛聟」を聴く。田んぼに引く水を巡って舅と婿が争ふ可笑しみを、善竹十郎師と富太郎師の父子がゆったりとした運びで魅せる十八分。その善竹富太郎師が支那病菌のために亡くなったことを思ふと、私はこの病菌と「共存」だの「共生」だの、とてもそんな狎れた気持ちにはなれない。一部では舞台公演などの再開が始まってゐるが、私は今はまだまだ、出かける氣にはなれない。 . . . 本文を読む
八月の到来と共に、やうやく東京圏も梅雨明けとなる。そして、いきなり夏となる。夏の樂しみのひとつが、神社で奉納神樂を樂しむこと。しかし、今年はどこも中止。残念だが、それがもっとも正しい判断だ。隣町の神社では、今日が祭禮日に當るので、提灯だけは例年通りに掲げ、いつもなら里神樂が奉納される神樂殿からはテープでお囃子を流して、心ばかりの雰囲気をつくってゐるのが、なんとも床しかった。かたや木挽町では今日から . . . 本文を読む