テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

花も、吹雪も。

2010-12-16 23:35:12 | ブックス
 ズバリ言いましょう。
 ヒートテックは同業他社の機能性保温下着よりも優秀ですわ!
 えへん、こんにちは、
 次にヒートテックがSALEになったら買い増ししなくちゃ、と思うネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるる!……ぐるるーがる?」(←訳:虎です!……ヒートテック?)

 本当はね、『ワコール』さんの《スゴ衣》、
 『パタゴニア』というアウトドア系メーカーさんの製品の方がより温かいんですけれど、
 お値段とデザインの点でヒートテックに一票を投じましょう。
 さあ、あったかウェアで心身をガードしたら、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!


    


     

                  ―― 歴史が語る 恋の嵐 ――


 
 
 著者は中野京子さん、画像の文庫版は’09年2月に発行されました。
 『Tempestuous Love Affairs in History』と英題が付されています。
 『怖い絵』シリーズでブレイクした著者・中野さんは、あとがきに、

   ―― こういう恋の本を書きたい、と長く心にあたためてきた ――

 と記しています。
 
 山田風太郎さんが『人間臨終図巻』で、
 誰が何歳で亡くなったか、
 その臨終の様子はどんなものであったかを
 風太郎さんらしい筆致で著したように、
 《恋》を、
 恋する女性を、
 彼女たちは何歳で恋をし、
 何歳まで恋しつづけ、
 そして恋の死が来たったのは
 いつのことであったのか、
 それを書いてみたい……!

「らぶすとーりィー、でスかッ!」
「ぐるがるがるる!」(←訳:華やかそうだね!)

 華やかであり、
 悲しくも過酷な恋の道……。
 御本の巻頭を飾る、
 ひとりめの《恋するひと》は、
 大納言久我雅忠の女(むすめ)二条さん。

 『とはずがたり』の著者である二条さんは、
 14歳で恋をしました。
 恋のお相手は?
 恋の障害となったのは?
 大恋愛は成就するんでしょうか?

「わうううゥッ! すりりんぐゥ!」
「がるるるぐるー!」(←訳:ひとり目から強烈だねー!)

 マリー・キュリー18歳の恋。
 20歳のアン・ブーリンの、国を揺るがす恋。
 クララ・シューマンが34歳にして見出したのは、永遠の恋人……?

 居並ぶ世に知れた《恋する女》たちの中で、
 ひどく印象的だったのは、
 松井須磨子さんの章でした。

 25歳のころ始まった恋は、
 須磨子さんの人生はもちろん、
 日本の演劇界をも変えてゆきます。
 けれど、当時、世界を席巻したスペイン風邪によって
 須磨子さんの恋は奪われてしまいました。
 ふたつとない恋を、恋人を、
 失った彼女は……?

 有名な御話ですから、
 よく御存知の活字マニアさんもおられるでしょう。
 著者・中野さんの筆は清冽に、
 須磨子さんのこころの動きを描き、射抜きます。
 かくもつらい、
 燃えるか斃れるかの二択しかない恋の最期……。

「ちょッぴりィ、こわいィでスゥ……」
「ぐるる~がるる!」(←訳:でも輝いてるよ!)

 時代の波にも消されない
 燃える恋のものがたり、
 寒がり活字マニアさんに、おすすめです!
 
コメント
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