テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 遠い、海辺の秋 ―

2011-10-23 23:24:19 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 宇都宮市にて開催された《ジャパンカップサイクルロードレース2011》は
 大盛況のうちに閉幕したもようです♪
 特に、22日に市街地で行われた『クリテリウム』を見ようと集まった観客さんは
 なんと3万人!!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すごいィぞッ、うつのみやッ!」
「がるる!ぐるがるぐるるるるがるがる!」(←訳:虎です!選手さんスタッフさんお疲れさま!)

 ちょっと先のおはなしになりますが、
 2013年は東京都が国体を主催する年なので、
 私たち都民も自転車競技を間近で応援できるかもしれませんね♪
 サイクルロードレースファンも増えるかな?
 興奮冷めやらぬまま、
 さあ、読書タ~イム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


 
               ―― 黄昏に眠る秋 ――


 
 著者はヨハン・テオリンさん、原著は2007年に、画像の日本語版は2011年4月に発行されました。
 原題『SKUMTIMMEN』、
 スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀新人賞、
 英国推理作家協会(CWA)賞最優秀新人賞に輝いた著者・テオリンさんのデビュー作であるこの御本は
 本国スウェーデンはもとより、
 英語圏の国々でもベストセラーとなりました♪

「ほほゥッ?
 すうェーでんのォ、さッかさんッ?」
「ぐるるーがるがるぐるるぐる!」(←訳:デビュー作品がベストセラー!)

 この作品がきっかけとなり、
 スウェーデンを含む北欧圏のミステリ作品が世界から注目されることになった、
 とも言われてます。
 それほどの実力を秘めた御本とは、
 いったい、どうような物語なのでしょう……?

 スウェーデン南東の島、エーランド。
 その島から、物語は始まります。
 島が濃霧に包まれた9月の或る日、
 事件が起こりました。

 事件?
 いえ、それとも、事故?
 どちらなのでしょう?
 
 夏の観光シーズンには賑わうけれど、
 それ以外の時期は、大都会には程遠いエーランド島です、
 事件なんてものが起こるとは、
 しかもその後20年以上もいっこうに解決を見ないとは、
 思いもよらなかったのですが――

「わうゥッ!
 にじゅうゥねんッ??」
「がるるー!」(←訳:長いぃー!)

 20年。
 解決もない、
 安堵もない、
 何ひとつ決着されぬ長い長い月日が経過し、
 しかしいま、何かが動き出そうとしていました。
 事件の『証拠品』となり得る品物が、
 関係者のもとへ郵送されてきたのです。

 今さら!と叫ぶ者。
 疑う者。
 月日の重みに潰されかけていた者、
 事件のことなどすっかり忘れていた者。
 ……忘れたふりをしていた者。

 冷たい波が打ち寄せる北の海に、
 ようやく、
 あの日なにが起こったのか、
 明らかになるのか、
 再び霧の彼方へ呑み込まれてしまうのか――

「うゥむゥ、
 ほくおうのォ、うみはァ、さむそうゥでス!」
「ぐるがるがるるー!」(←訳:凍えちゃうよー!)

 ミステリとして扱われ、
 その分野の賞もたくさん受賞しておられますけれど、
 文芸作品として、
 先入観なく読む方がより愉しめるのではないかしら、と
 思わされる御本です。

 スウェーデン?
 地理も歴史もよく分かんないな~という御方、
 外国の地名も人名も苦手で~という御方も、
 とっつきにくさを乗り越えて読み進んでゆけば、
 静かな感動に辿り着きます。
 
 おそらくは
 2011年度刊行の翻訳ミステリBEST10入り確実!な一冊を、
 活字マニアの皆さま、ぜひ~!

「よみごたえェ、たッぷりィ!」
「ぐるるるがるぐるがるる!」(←訳:秋の読書に秋のものがたりを!)
 
 
 
 
 
コメント
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