テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ きらきらよ、永遠なれ ~

2011-10-18 23:08:24 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ……ん? 
 これは、なに?
 PCモニターの前に枯れ枝が?
 なぜ枯れ枝がこんなところに?……って、きゃーっ!
 動いたっ! 枯れ枝が動いたわ!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あはッ♪
 ネーさッ、これはねェ~♪
 かまきりィッ!」
「がるる!がるるぐるる~!」(←訳:虎です!蟷螂くんだよ~!)

 ……ホントに、カマキリくんですね。
 えーと、うーんと、お外に引っ越ししていただくことにして(ドタバタドタバタ…)
 はい、カマキリ騒動(実話です!)の後は、
 あらためまして、読書タ~イム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


 
           ―― 正倉院 あぜくら通信 ――


 
 著者は杉本一樹さん、2011年9月に発行されました。
 『宝物と向き合う日々』と副題が付されています。
 
「たからものッ!」
「がるがるぐる?」(←訳:金ピカ財宝?)

 たからもの、ではなく、ほうもつ、と読んで下さいな。
 金ピカ……に近い宝物も、
 膨大な収蔵品の中には存在するでしょうけれど、
 勘違いしちゃダメですよ、
 正倉院の宝物は、海賊黒ヒゲの隠匿財宝とは別モノです。

 著者の杉本さんは、
 現役の正倉院事務所長さん!
 美術館でいうならば、
 館の運営に責任を持ち、学芸員さんたちを束ねる重職に匹敵しますね。
 でも、正倉院で働く方々は、学芸員さんではありません。
 皆さん、宮内庁の職員さんなんです。

「くないちょうゥ、でスかッ?」
「がるぐるるるがるるー!」(←訳:皇居の職員さんみたいー!)

 正倉院の宝物は、皇室にゆかりある御品。
 東大寺正倉から、
 政府の直轄管理下に移行したのは、明治の初期でした。
 以来、宮内庁正倉院事務所に勤務する職員さんたちは、
 宝庫・宝物の管理に努めておられます。
 この『管理』というのが、
 ただごとじゃありません。

 聖武天皇遺愛の袈裟(天平時代)に始まり、
 平安、鎌倉、室町、江戸、それぞれの時代の宝物……。
 教科書でお馴染みの、はるばるシルクロードを越えてきた玻璃の器や、
 絵画、彫刻、武具、文具、調度品、文書、薬草、
 なかには仕込み杖や、
 龍の剥製?なんてものもありますが。

「りゅうッ?」
「ぐるがるー??」(←訳:ドラゴンー?)
「しこみづえッてェ、なんなのォッ??」

 これら宝物の管理にあたりつつ、
 新たな管理方法を模索し、
 修理を行い、
 復元をして、
 さらに秋には恒例の大行事が職員さんたちを待ち構えています。

 奈良国立博物館における、
 正倉院展!

「ふァいッ!
 ゆうめいなァ、てんらんかいィ、でスねッ♪」
「ぐるがるるがるぐる!」(←訳:混雑するって噂だよ!)

 明けても暮れても宝物宝物?な杉本さんたちのお仕事は、
 エンタな読み物とは全く無縁のようでいて、
 実は華麗なドラマに満ちています。
 とりわけ、
 夢枕獏さんの《陰陽師》シリーズ、
 万城目学さんの『鹿男あをによし』が大好き!という御方には、
 正倉院の内側を解説してくれる『あぜくら通信』、
 楽しく読めちゃうこと必定ですよ♪
 正倉院展にお出掛け予定の御方も、
 最良の予習書として、ぜひ一読を!

「ほうもつはァ、たからものッ♪」
「ぐるがるがるるるるがるがる~!」(←訳:いつまでもキラキラしていてほしい~!) 

 
 
 
 
 

 
コメント
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