テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 楽しきは巣穴の国 ~

2011-10-02 23:16:51 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 10月になって、空気を染めるのは金木犀のお花の香り……
 内田善美さんの名作コミック『星の時計のLiddell』が想い起こされますね。

「こんにちわゥ、テディちゃでスッ!
 きんもくせいィはァ……たべられませんッ!」
「がるる!ぐるぐるるるがるがるる!」(←訳:虎です!でも金木犀のお酒はあるよ!)

 実にリッパなのに、
 とってもキレイなのに、食べられない……
 本日は、その最たるものを特集したアートBookを御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
         ―― CASA BRUTUS EXTRA ISSUE 安藤忠雄の美術館・博物館へ。 ――


 
 雑誌『Casa BRUTUS 特別編集』号、2011年9月に発行されました。
 『TADAO ANDO’S BEST MUSEUMS』と英題名が付されています。
 
「わッほほゥ! けんちくゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:巨大物件だ!)

 安藤忠雄さん――
 日本のみならず、
 アメリカ、イタリア、フランス、ドイツ、中国などなど、
 世界中に知られ、幾つもの博物館、美術館を設計・建築しておられる、
 現代を代表する建築家さん、ですね。

 この御本では、安藤さんが手がけたアートプロジェクトが
 『Casa BRUTUS』の視点から
 安藤さんへのインタヴューや、
 豊富な写真資料を用いて
 臨場感たっぷりに取り上げられています。

「うむッ!
 はくぶつかんはァ、たべられませんッ!」
「ぐるるるがるがるるる!」(←訳:食べたらお腹こわすよ!)

 建築を食べちゃうわけには行かぬようですが、
 ああ、ここに住みたいな~♪
 と思える空間に出逢った経験ならば、
 多くの方々がお持ちなのではないかしら。
 
 安藤さんの建築は、
 もちろん『美術作品のための空間』なのですが、
 同時に『ヒト=生きもの』について考えつくされた空間でもあります。
 
 上へ上へと伸びてゆくバベルの塔のような『うつわ』ではなく、
 本体の多くを地下に隠したような、
 敢えていうなら、
 ちょっとアナグマ的な、
 周囲との親和性が強い空間、でしょうか。

「あなぐまッ??」
「がるぐるるがるぅ?」(←訳:巣穴建築ですかぁ?)

 『地下にある』という点では
 瀬戸内海の直島にある地中美術館が有名ですが、
 京都郊外の大山崎山荘美術館の方が、
 より分かり易く『地下』であり、
 周囲の風景に溶けこんでいる、といえるかもしれません。
 クラシカルな英国風の洋館建築と
 コンクリートを多用した現代建築が
 違和感なく、柔らかく共存するスタイル……。

 基礎段階から設計を担当された作品と
 あるいは改装や改築にかかわった作品の、
 安藤さんのアートプロジェクト42プラン、
 現在進行中のプロジェクト、
 構想中のプロジェクト、と
 建築マニアさんを魅了するANDOワールドが凝縮された一冊、
 アート好きさん、写真好きさんも、ぜひ!
 
「いッしょにィ、たんけんッ、いたしましょゥッ!」
「がるるるーがるぐるる!」(←訳:楽しきアナグマ世界をね!)
 
 
 

 
 
コメント
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