テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

北の国から、新風きたる♪

2014-01-20 21:42:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪きょうもォ~おんがくにィ~ひたりつつゥ~♪」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!読書です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、『グッバイ』だけでなく『ユリイカ』も聴きまくりながら、
 やっぱり欠かせないのは読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



               ―― 冬の蝶 ――



 著者は平谷美樹(ひらや・よしき)さん、2013年12月に発行されました。
 『修法師(ずほうし)百夜まじない帖』と副題が付されたこの御本は、
 電子書籍で刊行している人気シリーズ作品をもとに、
 書き下ろし3編を加えて文庫化されたものです。

「むむむゥ? ずほうしッてェ、なにィでスかッ??」
「ぐるるぐるがるる?」(←訳:聞いたことないね?)

 シリーズ題名でもある《修法師(ずほうし)》とは、
 現代風に言ってしまうと、霊能力者さん、でしょうかしら。

 そう、21世紀の現代にも、
 お江戸の時代にも、
 いえ、いつの時代にだって
 その真偽は別にして、
 “見えないモノが見える”ひとは存在したんですね。

「にせものはァ、いやでスゥ!」
「がるるぐるるがるるる!」(←訳:本物は本物で怖いけど!)

 御安心あれ、そして存分に怖がってくださいな♪
 この物語の主人公さんは、
 《本物》ですよ。
 それも、

 十五歳ほどの、盲目の娘さん。

 百夜(ももよ)さんという名の、
 彼女=少女修法師さんは、
 仕込み杖を手に、はるばる生地の津軽から
 江戸の町へとやって来たのでした。
 時は、文政期(1818~1830)の或る年の冬。

 悪鬼、疫病を祓い、
 口寄せ(降霊)も行う修法師(祈祷師)として
 この江戸で暮らすために。

「つがるゥというとォ~…あのッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:あの有名な!)

 生国で修業を積み、鍛えられた百夜さん。
 津軽では、
 イタコ、ゴミソ、などの修法師さんは
 《カミサマ》と呼ばれ、
 非常に尊ばれているのです。
 けれども、ここは異郷――江戸。
 少女修法師さんは
 見知らぬ土地に受け容れられるのでしょうか。

「ぶるるッ!
 おばけェ、でるのでスかッ?」
「がるるぐる?!?」(←訳:恐怖で絶叫?!?)

 プロローグ+短編8作品で描かれる百夜さんのお仕事ぶりは、
 ホラーというよりは
 ファンタジーに近い色合いが感じられます。
 そして、不思議な仄明るさも。

「ふむむッ! こわくゥないィならァ~」
「ぐるぐるるがるるるる!」(←訳:応援しよう修法師さん!)

 年明け以来、
 アート系やノンフィクション系の作品紹介が続きました。
 久しぶりに読んだフィクション作品がこの御本だったのですが、 
 なんとも楽しくって、
 私ネーさ、百夜さんの大ファンになってちゃいましたよ♪♪

 今後の展開にも期待したいシリーズ第一作、
 活字マニアの皆さまも、ぜひ一読を!




 
 
コメント
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