テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

もの言わねど、雄弁な。

2014-02-03 21:43:06 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おにィはァ~そとッ!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!福は内!)

 こんにちは、ネーさです。
 豆まきをして、恵方巻きもいただいて、
 さあ、節分の日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



 
   
     ―― 櫻子さんの足下には死体が埋まっている  骨と石榴と夏休み ――



 著者は太田紫織(おおた・しおり)さん、2013年5月に発行されました。
 以前に御紹介しました『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』に続く
 シリーズ第二作目です。

「だいこうひょうゥ~なのでス!」
「ぐぅるがる!」(←訳:ファン多し!)

 文庫で、可愛いイラストが表紙で、
 これライトノベルかしら?と
 カン違いされたらしいシリーズ第一作『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』は
 その硬派な内容から、たちまちミステリファンの間で
 大好評を博しました。

 そして、シリーズ二作目の『骨と石榴(ざくろ)と夏休み』も、
 前作同様、
 《骨》にまつわる物語です。

「ううゥ、それだけはァ~…」
「がるるるるるぐる~…」(←訳:慣れられないけど~…)

 櫻子(さくらこ)さん――
 名門・九条家のお嬢さまである九条櫻子さんは、
 容姿端麗、
 頭脳明晰、
 立派な御屋敷に暮らして、
 ひとも羨む婚約者さんがいて、
 欠点なんてどこにも見当たらないような女性。

 なのですが、
 櫻子さんの年下の友人・館脇(たてわき)くんは
 櫻子さんの実像を(ほぼ)知っています。

 櫻子さん、実は、
 “骨マニア”。

「おうちにはァ、ほねがァ、いィ~ッぱいィ!」
「ぐるぐるるる!」(←訳:骨格標本の海!)

 小動物の死骸に出くわしちゃったりしたら、
 櫻子さんは大喜び。
 拾い上げ、お家に持って帰り、
 骨をクリーニングして標本に仕立てるのが
 何より大好き♪なんですね。

 しかし、
 《骨》を探して歩いたりすれば、
 どうしたって……事件、ってものにぶつかります。

「だよねェ~…」
「がるる~…」(←訳:今回も~…)

 御本の第一話、いえ、第壱骨では、
 櫻子さんと館脇少年、
 旭川市から少し離れた場所でミニ登山の最中に
 或る《骨》と出逢います。

 そして第弐骨では、
 館脇少年と迷子ちゃんの巡り合いが
 櫻子さんを或る《骨》のもとへ
 導く契機となります。

 第参骨は、
 中編といってもいい分量の作品ですが、
 旭川から札幌へ舞台が動きます。

「さッぽろォ??」
「ぐるるがる?」(←訳:札幌で何が?)

 櫻子さんと館脇少年が訪れたのは、
 高級住宅地の中でも一段と目立つ和風建築のお屋敷。
 そこで起きる《骨》がらみの事件とは――

「やぱりィ、じけんッ!」
「がるぅ!」(←訳:出たぁ!)

 三つの物語ならぬ三つの《骨》から成る連作ミステリは、
 ミステリ好きさんに、
 また博物学好きな活字マニアさんにも
 おすすめしたい一冊です。

 できれば、第1作→第2作の順にお読みくださいね~♪
  
 
コメント (2)
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