テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ブラックな、ぷふふっ♪

2014-06-03 21:51:35 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 せかいじゅうゥがァ、わーるどかッぷゥ!」
「がるる!ぐるっるるるるがるるる!」(←訳:虎です!染まってますねW杯色に!)

 こんにちは、ネーさです。
 駅、繁華街には代表グッズ、新聞雑誌、TVではブラジル特集!
 余りの迫力にビビリながら、
 さあ、今日もささやかに読書タ~イム♪
 本日は、こちらのミステリ作品を、どうぞ~!

  



           ―― キャリア警部・道定聡の苦悩 ――



 著者は五十嵐貴久さん、2013年12月に発行されました。
 前回記事ではミステリ界の大御所・北村薫さんのエッセイ作品を御紹介いたしましたが、
 北村さんなら……ここに登場する警視庁の刑事さんたちを
 どう評するかしら~??

「えりーとォ、でスかッ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:首都警察の顔!)

 そうね、警視庁捜査課の刑事さんたち、といったら、
 首都の治安を守る第一線の精鋭。

 警察という組織に奉職したからには、
 目指してみたい花道!
 難事件を解決し、表彰されたい!

 ……なぁんて思うのが常識でしょうけれど。

 この御本の主人公、
 道定聡(みちさだ・さとし)警部の考えは、
 ちょっと違うようです。

「けいぶさんッ、ためいきィ~してまスねッ?」
「がるるぐるる~?」(←訳:元気もないよ~?)

 東大出。
 公務員第Ⅰ種試験合格。
 そして警察庁へ。

 イヤミなくらいエリート道を走ってきた道定警部さん、
 なんと、出世街道の途上で
 つまづいてしまいました。
 
 で、流された先が、警視庁捜査一課。

「えりーとがァ、げんばへッ!?!」
「ぐるるがる~?」(←訳:大丈夫かな~?)

 キャリア畑=実務の道を歩んできた道定警部は、
 当然ながら事件の捜査に立ち会った経験などありません。

 でも、ここで挽回せねば!
 エリートの本線に復帰するにはガンバらねば!

「ううゥ、なみだぐましィ~」
「がるぐるる!」(←訳:努力ですね!)

 ああ、なのに。
 相棒として割り当てられたのは、
 モデル並みの美女さんなのに、
 性格は最悪、という、捜査一課のハミ出し者……

 こんなヤツと組んで、
 首都の平和が守れるのかっ?

「あやしィ~いッ!」
「ぐる~!」(←訳:不安~!)

 道定警部、すぐにメゲ……たりはいたしません。
 出世について、
 
  《楽な道などない。困難に立ち向かうしかないのだ。》

 と捉える彼は、
 律儀に、真面目に、しぶとく、
 犯罪と闘う道を選んだのでした。

 が、その様子を傍から見ると……

 やっぱりなんかヘン?

「びみょうゥにィ~?」
「がるるるぅ?」(←訳:ズレてるぅ?)

 道定警部と相棒さんの捜査活動は
 まるでモンティパイソンのコントのよう。
 そうとうにシュールで、際どくて、危なくて。
 ……こんなんで出世街道に戻れるんでしょうか?

「もどらないィほうがァ~…」
「いいかもッ?」

 ユーモアミステリ、いえ、
 エッジのきいたブラックユーモアミステリ♪
 笑える御本をお探しの方々に、おすすめです!



 

 
コメント
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