テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

トリックよりも、ロジック!

2014-11-03 21:42:06 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでェ~ス!
 きょうはァ、しゅくじつゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!文化の日だね!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね、文化の日!……に御紹介する一冊は、
 しぶ~い、しかし、とびきりの意欲作ですよ!
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



               ―― 壁と孔雀 ――



 著者は小路幸也(しょうじ・ゆきや)さん、2014年8月に発行されました。
 《東京バンドワゴン》シリーズで大人気の著者・小路さんの新作は……
 いやー、私ネーさ、何の予備知識もなく読み始めて、ビックリです!

 
「ふァ? なににィ、びくりッ?」
「ぐるるがっるる?」(←訳:どこにビックリ?)

 主人公にして語り手の“俺”は、
 珍しい職業に就いています。

 警視庁警備部警護課警護第五係に所属する警察官さん――
 手短にいいますと、
 要人警護を専門とする、SP。

 それが、土壁英朗(つちかべ・ひでお)さんの
 お仕事なのでした。

「ひゃゥ! それはァ、たしかにィ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:レアなお仕事!)

 珍しい、ってだけならよかったんですけど。

 土壁さん、テロリストに襲われた警護対象の要人を庇い、
 負傷してしまいました。

 不幸中の幸いであったことに、
 生命にかかわる大怪我ではなく、
 いまはもう、退院して、リハビリも開始。

 ただ、本格的な仕事復帰は、まだ先です。

「ならばッ、きゅうかッ♪」
「がるぐるがる!」(←訳:有給休暇申請!)

 不意に降って湧いたようなこのお休みを、
 どう使おうか?

 考えた末、土壁さんは北海道行きの飛行機に乗り込みました。
 母親の、墓参り――

 父と別れて去った母、
 再会することもないまま、
 数年前に亡くなった母のお墓参りをしようか。

 そんな思いに動かされて到着した町の名は、

 来津平町(らいつびらちょう)。

「ふむむゥ? ききおぼえェ、あるようなッ?」
「ぐるるるる~?」(←訳:らいつびら~?)

 私ネーさ、ここでポカ~ンです。
 はぁ? 来津平? らいつびら?
 らいつびる……ライツヴィル?

 エラリー・クイーンさんの、ライツヴィル?!?

「おおォ!くいーんさんッ!」
「がっるるぅ!」(←訳:そっちかぁ!)

 米国ミステリー界の巨匠エラリー・クイーンさんは
 NYとモントリオールの間のどこかにあ町ライツヴィルを舞台に、
 長編、短編、幾つもの作品を著しました。

 そのライツヴィルとよく似た名前の町が登場するのは、
 もちろん偶然……なワケありません!

 着いて早々、土壁さんの身に襲いくる不審な出来事。
 町の人々の土壁さんを見る意味有りげな視線。
 あらためて思い至る、母の死因への疑問。

 トリックではなく、
 ロジックが鍵となるミステリアスストーリーの真相は?

「あめりかふうゥのォ、みすてりィ?」
「ぐるーるぅ!」(←訳:ユニークゥ!)

 根っからのクイーンさんファンの方々は、
 大歓迎するでしょうか?
 それとも異議あり!と拳を突き上げるでしょうか?
 ミステリ好きさんは、ぜひ御自身の目で確認を!

 (私ネーさはニヤニヤしながら読みました♪)


 
コメント
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