「こんにちわッ、テディちゃでス!
またしてもォ~きましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!怖いお話が~!)
こんにちは、ネーさです。
いやー、ホラー映画は苦手なんですけれど、
こういう“怖いお話”にはついつい手が伸びてしまいますわ。
どんな風に怖いか、というと……
はい、こちらを、どうぞ~♪
―― 山の怪談 ――
著者は(せーの!)、柳田國男さん、高橋文太郎さん、高須茂さん、
西岡一雄さん、小池直太郎さん、小泉八雲さん、岡本綺堂さん、
志賀直哉さん、平山蘆江さん、豊島与志雄さん、加藤博二さん、
ハンス・シュトルテさん、工藤美代子さん、深田久弥さん、上田哲農さん、
西丸震哉さん、古川純一さん、青柳健さん、高田直樹さん、沢野ひとしさん、
2017年8月に発行されました。
「やまァ、でスかァ~…」
「ぐるぅ~…」(←訳:山かぁ~…)
そうです、山なんです。
書店さんに足繁く通う方々は御存知ですよね、
2015年に刊行された
田中康弘さん著『山怪 山人が語る不思議な話』がヒットして以来、
山で起きる“怖いお話”をテーマとする作品が
じわり、じわりと
増えつつあるのを。
この御本――『山の怪談』も
『山怪』の系列に連なる作品と申せましょうが、
敢えて評するなら……
とっつきやすい!
「ふァ? こわいィのにィ??」
「がるるぐるるるるる?」(←訳:怖くて読みやすいの?)
本文は、以下のような三部に分かれています。
Ⅰ――山の怪異の民俗
Ⅱ――文人・林人の心霊の話
Ⅲ――岳人の怪奇・神秘体験
そして、Ⅰで一番手を担っているのが
柳田國男さんの『入らず山』ですから、
読み手はただ闇雲に
“怖いお話”の中に放り込まれるのではなく、
ギャラリーガイドさんの絶妙な案内で
山という《異界》と対峙することになります。
「やまではァ、いろいろォおこるのでス!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:いいことも悪いことも!)
山に暮らす人々が出会った不思議な事象、
古くからの言い伝え。
天狗さまへの畏れや、
貉(むじな)たちの企み。
しかし。
そうかぁ、そういう解釈もありなのかぁ、と
Ⅰのノンフィクショナルな世界に浸っていると
怖ろしいことに……
「うきゃッ!」
「がるるぐるるっ」(←訳:いつのまにかっ)
小泉八雲さん著『幽霊滝の伝説』。
これ、怖いです。
時代など超越してしまう怖さがあります。
地名や人名、単語の幾つかをチョチョイと変えてしまえば、
現代でも充分に、
充分以上に通用する怖さです。
「りあるゥだしィ!」
「ぐるるる!」(←訳:悲しいし!)
さらには、八雲さんの作品の次に収録されている、
岡本綺堂さん著『兄妹の魂』。
ここにあるのは、荘厳な《怪》――
束の間、生命の不可思議さを見せつけられたような、
背筋を正したくなる怖さ、でしょうか。
「これもォ、かなしくてェせつないィ~…」
「がるるぐるがる!」(←訳:だから怖さ倍増!)
ノンフィクションとフィクションが
ほどよく混在する山の“怖いお話”たち。
収録作品20篇に関する解説が
まったく掲載されていない点はとても残念なのですが、
岡本綺堂さんのファンの方々には
特におすすめしたい御本です。
紅葉しつつある山々を
そ~っと見上げながら、
皆さま、ぜひ一読を!
またしてもォ~きましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!怖いお話が~!)
こんにちは、ネーさです。
いやー、ホラー映画は苦手なんですけれど、
こういう“怖いお話”にはついつい手が伸びてしまいますわ。
どんな風に怖いか、というと……
はい、こちらを、どうぞ~♪
―― 山の怪談 ――
著者は(せーの!)、柳田國男さん、高橋文太郎さん、高須茂さん、
西岡一雄さん、小池直太郎さん、小泉八雲さん、岡本綺堂さん、
志賀直哉さん、平山蘆江さん、豊島与志雄さん、加藤博二さん、
ハンス・シュトルテさん、工藤美代子さん、深田久弥さん、上田哲農さん、
西丸震哉さん、古川純一さん、青柳健さん、高田直樹さん、沢野ひとしさん、
2017年8月に発行されました。
「やまァ、でスかァ~…」
「ぐるぅ~…」(←訳:山かぁ~…)
そうです、山なんです。
書店さんに足繁く通う方々は御存知ですよね、
2015年に刊行された
田中康弘さん著『山怪 山人が語る不思議な話』がヒットして以来、
山で起きる“怖いお話”をテーマとする作品が
じわり、じわりと
増えつつあるのを。
この御本――『山の怪談』も
『山怪』の系列に連なる作品と申せましょうが、
敢えて評するなら……
とっつきやすい!
「ふァ? こわいィのにィ??」
「がるるぐるるるるる?」(←訳:怖くて読みやすいの?)
本文は、以下のような三部に分かれています。
Ⅰ――山の怪異の民俗
Ⅱ――文人・林人の心霊の話
Ⅲ――岳人の怪奇・神秘体験
そして、Ⅰで一番手を担っているのが
柳田國男さんの『入らず山』ですから、
読み手はただ闇雲に
“怖いお話”の中に放り込まれるのではなく、
ギャラリーガイドさんの絶妙な案内で
山という《異界》と対峙することになります。
「やまではァ、いろいろォおこるのでス!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:いいことも悪いことも!)
山に暮らす人々が出会った不思議な事象、
古くからの言い伝え。
天狗さまへの畏れや、
貉(むじな)たちの企み。
しかし。
そうかぁ、そういう解釈もありなのかぁ、と
Ⅰのノンフィクショナルな世界に浸っていると
怖ろしいことに……
「うきゃッ!」
「がるるぐるるっ」(←訳:いつのまにかっ)
小泉八雲さん著『幽霊滝の伝説』。
これ、怖いです。
時代など超越してしまう怖さがあります。
地名や人名、単語の幾つかをチョチョイと変えてしまえば、
現代でも充分に、
充分以上に通用する怖さです。
「りあるゥだしィ!」
「ぐるるる!」(←訳:悲しいし!)
さらには、八雲さんの作品の次に収録されている、
岡本綺堂さん著『兄妹の魂』。
ここにあるのは、荘厳な《怪》――
束の間、生命の不可思議さを見せつけられたような、
背筋を正したくなる怖さ、でしょうか。
「これもォ、かなしくてェせつないィ~…」
「がるるぐるがる!」(←訳:だから怖さ倍増!)
ノンフィクションとフィクションが
ほどよく混在する山の“怖いお話”たち。
収録作品20篇に関する解説が
まったく掲載されていない点はとても残念なのですが、
岡本綺堂さんのファンの方々には
特におすすめしたい御本です。
紅葉しつつある山々を
そ~っと見上げながら、
皆さま、ぜひ一読を!