テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 大忙しの、海洋史 ―

2018-08-24 22:08:17 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 ふゥ~…たいふうゥもうけッこうゥ!なのでス!」
「がるる!ぐるがる~…!」(←訳:虎です!疲労蓄積~…!)

 こんにちは、ネーさです。
 台風による気圧の乱高下と暑さでフラフラしておりますが、
 今日はTwitterの方をお休みしまして、
 はい、↓こちらの御本で読書タイムを、どうぞ~♪
 
  



          ―― サメ帝国の逆襲 ――



 著者は土屋健(つちや・けん)さん、
 監修は田中源吾さん/冨田武照さん/小西卓哉さん/田中嘉寛さん、
 2018年7月に発行されました。
 『海洋生命5億年史』と副題が付されています。

 先日ご紹介しました沼口麻子さん著『ほぼ命がけサメ図鑑』が
 現代のサメたちの生態についての御本だったのに対して、
 こちらは地球と生物の歴史に比重を置いている
 ノンフィクション作品です。

「ごおくねんのォ、むかしィ?」
「ぐるるる~!」(←訳:遠すぎる~!)

 御本冒頭の『はじめに』には、
 著者・土屋さんによる簡明な生命史が記されています。

 最新の研究によれば
 39億5000万年前の海には
 すでに生命が存在していた――
 
 それから30億年以上の時間をかけて、
 生命はゆっくりと進化してゆく。

 その殆どの期間、生命はいわゆる
 “顕微鏡サイズ”でした。

 が、およそ5億7500万年前になると、
 ヒトの肉眼で認識できるサイズの生命が登場。

 そして、およそ5億4100万年前になって、
 古生代と言われる時代に入ると――

「いッぱいィ~うまれまスゥ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:小型動物たちが!)

 海で誕生した生命は、
 魚類へ、次に両生類へと歩みを進めて、
 舞台は海洋から陸上へと移り、
 初期の爬虫類、単弓類(哺乳類の祖先を含むグループ)、
 そうして恐竜の時代に突入……

 ってところで、ストップ!

「えッ?」
「ぐるっ?」

 著者・土屋さんは訴えます。

   陸上で様々に進化してゆく生命たち。
 
   ええ、それはそれでいい、んですけど、
   海は?

   華々しい陸のイノチたちに目を奪われて、
   海で何が起きていたのかを見過ごしちゃっていいの?

「よくなァ~いィ!」
「がっるるぐる!」(←訳:そっちも必見!)

 そうなのよね、
 陸が忙しいのはもちろんだけど、、
 海は海で大忙しだったのよ。

 全長10センチ以下の、小動物の世界から、
 節足動物たちが生まれる――
 “生命史上最初の覇者”と呼ばれる
 アノマロカリスの大きさは、なんと、1メートル!

「でッかいィ!」
「ぐるるがある!」(←訳:巨人級だね!)

 アノマロカリスの覇権は、
 やがてウミサソリ類に、
 ウミサソリ類の覇権は
 魚の仲間に、と移り変わって。

 軟骨魚類と板皮類の生存競争から、
 板皮類の甲冑魚が台頭するも、
 軟骨魚類の中の“初期のサメ”が、
 ぐいぐいっとのし上がってきたそこへ、今度は。

 陸で進化した爬虫類が
 海へカムバ~ック!

「ふァ? もどッてきちゃッたでスかァ?」
「がるぐるるる?」(←訳:海は大荒れだ!)

 およそ1億年前には、
 海棲爬虫類の或るグループが猛威を振るいました。

 モササウルス類って、
 聞いたことあるでしょ?

「あはァ! えいがァ、でスゥ!」
「ぐぅるっるがーるる!」(←訳:ジュラシックワールド!)

 顕微鏡サイズに始まり、
 全長15メートルのモササウルス・ホフマニイの時代が終わって、
 サメの祖先、
 クジラの祖先たちが産声をあげる――

 誕生と、進化と、絶滅と、さらなる誕生の物語。

 著者・土屋さんが織り成す壮大なタペストリーを彩るのは、
 月本佳代美さん、
 服部雅人さんによるイラストレーションなのですが、
 これがもう愉快というか爽快というか♪

「かいちゅゥ~だいばとるゥ!」
「がるぐるぅるる!」(←訳:再現しちゃおう!)

 海の生きものたちの歴史は、
 恐竜マニアさんに、
 動物好きな御方に、
 サメ大好き?な方々にもおすすめです。
 本屋さんで見つけたら、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。




 
コメント
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