「こんにちわッ、テディちゃでス!
たぶんッ、ことしもォやッてくるゥのでス~♪」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!夏の恐竜展が!)
こんにちは、ネーさです。
毎夏、チビッ子たちにも大人にも大人気なのは、
恐竜や古代生物の化石をテーマとする展覧会ですね。
しかし、書物の世界では、
よりファンタジックな企画展示も充分に可能です♫
本日の読書タイムは、
こちらの御本で、さあ、夢の魔境へ羽ばたきましょう~!
―― 怪獣生物学入門 ――
著者は倉谷滋(くらたに・しげる)さん、
2019年10月に発行されました。
えへん、《怪獣》……と題名にありますが、
トンデモ本ではありませんよ。
著者・倉谷さんは、理学博士号を持つ
形態進化生物学者さんなんです。
「わおォ! ほんもののォはかせさんッ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:学者さんの怪獣論!)
《怪獣》。
生物学者さんの眼には、はたして彼らは
どのように映るのでしょうか。
荒唐無稽?
ナンセンス?
冗談?
いえいえ、倉谷さんはすこぶる真剣に、
怪獣映画に登場する不可解な動物たちを
分析し、考察します。
《異様な生物を『モンスター』と呼ぶからには、
その分類学的素性に興味を抱かずにはおれない》
「ぶッ、ぶんるいィ~??」
「がる??」(←訳:素性??)
怪獣映画のキングといえば、もちろん、
ゴジラ。
初代ゴジラが東京の街々を破壊してのけたとき、
学者さんたちは分類したものでした。
たしかにジュラ紀の生物だ!と。
けれど、ゴジラに壊されたビルがちゃっかり再建され、
古生物学が遠慮なく進歩してしまった現代、
ジュラ紀やら白亜紀に生息した巨大生物、
つまり恐竜たちは、
なんとモフモフの羽毛があった!
歩き方も直立ではなく、
水平に近い姿勢で移動していたらしい!
などの研究結果が、いまや常識に。
「ごじらくんッ、かわいそうゥ~…」
「ぐるる~…」(←訳:孤独だ~…)
怪獣イコール恐竜……
だったのに、イメージは崩れて、
もはやゴジラを恐竜とは呼べない……。
でも、
古生物学の最新研究に媚びを売らず、
ゴジラはあくまでゴジラとして存在することを
倉谷さんは高く評価します。
恐竜ではない生物、ゴジラ。
では彼は何なのか?
恐竜でないとすれば……
哺乳類以外の何ものでもなかろう。
何より、
動いているゴジラが表情を持っているところが
いかにも哺乳類らしい。
「ええッ! じゃあァ、ごじらくんはッ!」
「がるるぐる~???」(←訳:人間の親戚~???)
地球の、いえ、
地底というロストワールドの王こそ
ゴジラならん――
第一章『恐竜と怪獣の狭間』
第二章『日本怪獣学各論』
第三章『進化形態学的怪獣学概論
――脊椎動物型怪獣の可能性』
第四章『進化形態学的怪獣論
――不定形モンスター類の生物学的考察』
第五章『ウルトラ怪獣形態学
――比較形態学と進化的考察』
と5つの章で構成される《怪獣生物学》は、
シャレが分かる怪獣マニアさん向けの
愉快なフィクション……に見えて、
実は、真面目で柔軟な
生物学ノンフィクションです。
特に、御本巻末の
『あとがきにかえて
――設計(エンジニアリング)されるモンスター』
を読めば、
全章をつなぐ《糸(意図!)》が
鮮明に見えてきますよ。
「かいじゅうゥ……
かれらはァ、これからもォ~…」
「ぐるるるるる!」(←訳:進化し続ける!)
ゴジラ大好き!な方々に、
怪獣映画マニアさんに、
SF好きな方々にも
おすすめしたい新書です。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
たぶんッ、ことしもォやッてくるゥのでス~♪」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!夏の恐竜展が!)
こんにちは、ネーさです。
毎夏、チビッ子たちにも大人にも大人気なのは、
恐竜や古代生物の化石をテーマとする展覧会ですね。
しかし、書物の世界では、
よりファンタジックな企画展示も充分に可能です♫
本日の読書タイムは、
こちらの御本で、さあ、夢の魔境へ羽ばたきましょう~!
―― 怪獣生物学入門 ――
著者は倉谷滋(くらたに・しげる)さん、
2019年10月に発行されました。
えへん、《怪獣》……と題名にありますが、
トンデモ本ではありませんよ。
著者・倉谷さんは、理学博士号を持つ
形態進化生物学者さんなんです。
「わおォ! ほんもののォはかせさんッ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:学者さんの怪獣論!)
《怪獣》。
生物学者さんの眼には、はたして彼らは
どのように映るのでしょうか。
荒唐無稽?
ナンセンス?
冗談?
いえいえ、倉谷さんはすこぶる真剣に、
怪獣映画に登場する不可解な動物たちを
分析し、考察します。
《異様な生物を『モンスター』と呼ぶからには、
その分類学的素性に興味を抱かずにはおれない》
「ぶッ、ぶんるいィ~??」
「がる??」(←訳:素性??)
怪獣映画のキングといえば、もちろん、
ゴジラ。
初代ゴジラが東京の街々を破壊してのけたとき、
学者さんたちは分類したものでした。
たしかにジュラ紀の生物だ!と。
けれど、ゴジラに壊されたビルがちゃっかり再建され、
古生物学が遠慮なく進歩してしまった現代、
ジュラ紀やら白亜紀に生息した巨大生物、
つまり恐竜たちは、
なんとモフモフの羽毛があった!
歩き方も直立ではなく、
水平に近い姿勢で移動していたらしい!
などの研究結果が、いまや常識に。
「ごじらくんッ、かわいそうゥ~…」
「ぐるる~…」(←訳:孤独だ~…)
怪獣イコール恐竜……
だったのに、イメージは崩れて、
もはやゴジラを恐竜とは呼べない……。
でも、
古生物学の最新研究に媚びを売らず、
ゴジラはあくまでゴジラとして存在することを
倉谷さんは高く評価します。
恐竜ではない生物、ゴジラ。
では彼は何なのか?
恐竜でないとすれば……
哺乳類以外の何ものでもなかろう。
何より、
動いているゴジラが表情を持っているところが
いかにも哺乳類らしい。
「ええッ! じゃあァ、ごじらくんはッ!」
「がるるぐる~???」(←訳:人間の親戚~???)
地球の、いえ、
地底というロストワールドの王こそ
ゴジラならん――
第一章『恐竜と怪獣の狭間』
第二章『日本怪獣学各論』
第三章『進化形態学的怪獣学概論
――脊椎動物型怪獣の可能性』
第四章『進化形態学的怪獣論
――不定形モンスター類の生物学的考察』
第五章『ウルトラ怪獣形態学
――比較形態学と進化的考察』
と5つの章で構成される《怪獣生物学》は、
シャレが分かる怪獣マニアさん向けの
愉快なフィクション……に見えて、
実は、真面目で柔軟な
生物学ノンフィクションです。
特に、御本巻末の
『あとがきにかえて
――設計(エンジニアリング)されるモンスター』
を読めば、
全章をつなぐ《糸(意図!)》が
鮮明に見えてきますよ。
「かいじゅうゥ……
かれらはァ、これからもォ~…」
「ぐるるるるる!」(←訳:進化し続ける!)
ゴジラ大好き!な方々に、
怪獣映画マニアさんに、
SF好きな方々にも
おすすめしたい新書です。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪