「こんにちわッ、テディちゃでス!
ていせいィ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるがぅるる?」(←訳:虎です!休館じゃない?)
こんにちは、ネーさです。
前回記事でお伝えしました美術館の休館情報ですが、
ルーヴル美術館は休館ではなく、開館しているようです。
ただし、大幅な入場制限がかけられており、
開館時間も変更の可能性あり、とのことですので、
旅行を予定している御方は、
ルーヴル美術館やフランス観光局のHPをご参照くださいね。
さあ、では本日の読書タイムは、
そのルーヴルがあるパリとも縁深い
こちらの御本を、どうぞ~!
―― おちび ――
著者はエドワード・カーリーさん、
原著は2018年に、画像の日本語版は2019年11月に発行されました。
英語原題は『LITTLE』、
厚さ約3.5㎝にもなるずしりと重い一冊は、
長大な自伝作品……と見せかけた見事なフィクション作品です。
「ぶたいィはァ、もッちろんッ!」
「ぐるるるる~!」(←訳:おフランス~!)
おフランス、といっても、
首都パリではありません。
パリから離れて、ずんずん離れて、
アルザス地方の小さな村で。
1761年、
《わたし》は生まれました。
「せんななひゃくゥ~ろくじゅゥ~…??」
「がるるるぐる!」(←訳:昔むかしだね!)
それは、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさんが
まだチビっ子だったころ。
マリー・アントワネットさんがシェーンブルン宮殿で
姉妹たちと仲良く遊んでいたころ。
小さな小さな《わたし》は、
生まれはしたものの、
あんまり小さくて、
そう長くは生きていられまいと思われたほどでした。
小さな《わたし》の名は、
アンネ・マリー・グロショルツ。
大人になってからは、
マリーって呼ばれたわ。
ただのマリーとか、
ちいさなマリーとか。
ちびさんマリーとかもね。
「あれッ、まりーちゃんッ?」
「ぐるがるる?」(←訳:どこ行くの?)
わたしの可愛いおっちびちゃん――
そう言いながら《わたし》の髪を梳いてくれた母とともに、
《わたし》は村を出てゆきます。
1767年の、いつごろかは憶えていないけれど、
母の手を握って。
ベルンの町へ向かう馬車に乗って。
やがていつか、
《マダム・タッソー》という名の、
蝋人形作家となるために。
「わおおゥ! まりーちゃんがッ??」
「がるる・ぐっるーる?」(←訳:マダム・タッソーに?)
ええ、もう、
御本の帯に大書してありますからね、
ここで明かしてしまいましょう、
ちいさなマリーちゃんの行く道を。
お母さんと一緒に村を出たマリーちゃんが知ったのは、
広く、厳しい世界。
混沌として、ぎすぎすとしていて、
或る者は富み栄え、
或る者は貧しく、
嵐の予感をはらむ世界。
そんな世界で、
おちびのマリーちゃんはどうやって生き、
蝋人形作りの技術を会得し、
大嵐が吹き荒れる革命の日々を
戦い抜いてゆくのか。
「さしえェ、すごいィでス!」
「ぐるるるる!」(←訳:力強いんだ!)
御本の装画と本文に付されている挿絵は、
すべて著者・ケアリーさんによるものです。
この挿絵が、また素晴らしい!
そしてまた、ケアリーさんの挿絵を
日本語版書籍の装幀に編み入れた東京創元社装幀室の方々に
全力で拍手を贈りたい!
語りと、挿絵と、
ふたつのチカラで
私たち読み手を18世紀のフランスへと連れてゆく
おちびな《わたし》の激動史を、
全活字マニアの皆さま、
ぜひぜひ、一読してみてくださいな♪
ていせいィ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるがぅるる?」(←訳:虎です!休館じゃない?)
こんにちは、ネーさです。
前回記事でお伝えしました美術館の休館情報ですが、
ルーヴル美術館は休館ではなく、開館しているようです。
ただし、大幅な入場制限がかけられており、
開館時間も変更の可能性あり、とのことですので、
旅行を予定している御方は、
ルーヴル美術館やフランス観光局のHPをご参照くださいね。
さあ、では本日の読書タイムは、
そのルーヴルがあるパリとも縁深い
こちらの御本を、どうぞ~!
―― おちび ――
著者はエドワード・カーリーさん、
原著は2018年に、画像の日本語版は2019年11月に発行されました。
英語原題は『LITTLE』、
厚さ約3.5㎝にもなるずしりと重い一冊は、
長大な自伝作品……と見せかけた見事なフィクション作品です。
「ぶたいィはァ、もッちろんッ!」
「ぐるるるる~!」(←訳:おフランス~!)
おフランス、といっても、
首都パリではありません。
パリから離れて、ずんずん離れて、
アルザス地方の小さな村で。
1761年、
《わたし》は生まれました。
「せんななひゃくゥ~ろくじゅゥ~…??」
「がるるるぐる!」(←訳:昔むかしだね!)
それは、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさんが
まだチビっ子だったころ。
マリー・アントワネットさんがシェーンブルン宮殿で
姉妹たちと仲良く遊んでいたころ。
小さな小さな《わたし》は、
生まれはしたものの、
あんまり小さくて、
そう長くは生きていられまいと思われたほどでした。
小さな《わたし》の名は、
アンネ・マリー・グロショルツ。
大人になってからは、
マリーって呼ばれたわ。
ただのマリーとか、
ちいさなマリーとか。
ちびさんマリーとかもね。
「あれッ、まりーちゃんッ?」
「ぐるがるる?」(←訳:どこ行くの?)
わたしの可愛いおっちびちゃん――
そう言いながら《わたし》の髪を梳いてくれた母とともに、
《わたし》は村を出てゆきます。
1767年の、いつごろかは憶えていないけれど、
母の手を握って。
ベルンの町へ向かう馬車に乗って。
やがていつか、
《マダム・タッソー》という名の、
蝋人形作家となるために。
「わおおゥ! まりーちゃんがッ??」
「がるる・ぐっるーる?」(←訳:マダム・タッソーに?)
ええ、もう、
御本の帯に大書してありますからね、
ここで明かしてしまいましょう、
ちいさなマリーちゃんの行く道を。
お母さんと一緒に村を出たマリーちゃんが知ったのは、
広く、厳しい世界。
混沌として、ぎすぎすとしていて、
或る者は富み栄え、
或る者は貧しく、
嵐の予感をはらむ世界。
そんな世界で、
おちびのマリーちゃんはどうやって生き、
蝋人形作りの技術を会得し、
大嵐が吹き荒れる革命の日々を
戦い抜いてゆくのか。
「さしえェ、すごいィでス!」
「ぐるるるる!」(←訳:力強いんだ!)
御本の装画と本文に付されている挿絵は、
すべて著者・ケアリーさんによるものです。
この挿絵が、また素晴らしい!
そしてまた、ケアリーさんの挿絵を
日本語版書籍の装幀に編み入れた東京創元社装幀室の方々に
全力で拍手を贈りたい!
語りと、挿絵と、
ふたつのチカラで
私たち読み手を18世紀のフランスへと連れてゆく
おちびな《わたし》の激動史を、
全活字マニアの皆さま、
ぜひぜひ、一読してみてくださいな♪