テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 海から吹く風 (&大河ドラマ雑感) ~

2022-12-19 22:01:31 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おめでとうゥ~あるぜんちんッ!」

「がるる!ぐっるが~る!」(←訳:虎です!メッシさ~ん!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 2022W杯決勝……すごかったわ!

 M-1グランプリ……スゴかったわね!

 でも、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』最終話も凄かった!

 という訳で、本日の読書タイムは、

 ドラマの出演者さん&スタッフさんに感謝の拍手を送りつつ、

 さあ、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 幻の鎌倉執権三浦氏 ――

 

 

 著者は鈴木かほる さん、2022年7月に発行されました。

 『関白九条道家凋落の裏側』と副題が付されています。

 

 (『鎌倉殿の13人』最終話を録画したけど、

  まだ見てないのよ、という御方はご注意ください。

  今回の読書タイムにはネタバレが含まれています)

 

 はい、見事に、見事なまでに

 昨夜12月19日の『鎌倉殿の13人』は

 最終話に相応しい内容でしたね。

 いまも謎に包まれている執権・義時さんの死因を、

 ああいう風に描くとは……!

 

「さみしィ~おわかれェでしたでス!」

「ぐるがっる!」(←訳:衝撃だった!)

 

 ドラマの中で、

 義時さんの死因に大きく係わっていたのが、

 親友・三浦義村さん。

 

 私ネーさ、最終回の放送を観る前に

 この御本を読み終えていたのですが、

 あらためて腑に落ちました……

 義村さんが抱える

 義時さんへの羨望、嫉妬、渇望、猛執……

 

 俺も小四郎義時の如く在りたい。

 しかし……。

 

「たかいィ~かべェでスゥ!」

「がるるるるる!」(←訳:超えられぬ壁!)

 

 フィクションであるドラマに比べ、

 現実世界はどうだったのでしょうか。

 

 著者・鈴木さんは、

 粛々と解き明かしてゆきます。

 

 平家滅亡後の日本各地で

 三浦一族がいかに強大な存在となっていったのかを。

 

 京都の政界で有力貴族に接近し、

 芸能者さんたちを取り込み、

 仏教界を味方につけて、

 列島の津々浦々に

 三浦家と和田家の所領を増やし、

 貿易で巨益を上げ。

 

 もしかしたら、

 平相国清盛さん亡き後、

 いちばん良い目を見たのは

 北条一族ではなく三浦一族ではなかろうか、

 という勢いで、

 ぐんぐんのし上がってゆく、んですけれども。

 

「なぜかァ、おいつけないィ?」

「ぐるるるるるがる~」(←訳:敵わないんだよね~)

 

 裕福になっても、官位を貰っても、なにか違う。

 小四郎義時には追い付けぬ、と

 現実世界の義村さんは考えたのかもしれません。

 ドラマの中の“コウモリをまとった男“平六の

 思考をなぞるかのように。

 

 何をどうしても追いつけぬのなら、

 親友といえども、

 いっそ――

 

「むむむッ! だめでスよゥ!」

「がるぐる~!」(←訳:暗殺反対~!)

 

 真実は不明なれど。

 

 義時さんが急な”病”で没してのちも、

 義村さん率いる三浦一族は

 執権にはなれませんでした。

 

 御本の題名の通り、

 執権の位までもう数歩の位置までにじり寄ったのに、

 運が、

 あと一歩を後押ししてくれる運が、なかった……

 

 つまり、

 三浦一族は、天に守られていなかった……

 

「ちいさいけれど、おおきなァ~ちがいィ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:決定的な違い!)

 

 執権になれなかった男・義村さんと、

 一族の行く末。

 

 ドラマ『鎌倉殿の13人』ファンの方々に、

 歴史好きな活字マニアさんに、

 激おすすめの一冊です。

 

 お正月あたり、

 スピンオフ作品とか放送されないかな?

 筋肉自慢の義村さん、

 泰時さんや鶴丸くん、朝時くんと、

 また会えたらいいな~なんて思いながら、

 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

 

 ちなみに、『鎌倉殿』作中で

 私ネーさの好きな登場人物さんは、

 蒲殿こと源範頼さん、

 トキューサこと北条時房さんでした。

 蒲殿の退場シーンは悲しかったわ……

 ただ、最後まで場を掻き回しまくっていたトキューサさんは

 まだまだ健在ですから、

 もしもドラマの後日譚があるとしたら……

「でばんッでスよゥ~!」

「がるぐぅるる!」(←訳:蹴鞠チャンプ!)

 

 

 (追記/三谷さんがドラマ終幕の参考にした

  クリスティーさんの作品というのは……?

  ちょっとこれから本棚を探索してみま~す)

 

 

コメント
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