テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 新時代を、ドレスが彩る ~

2022-12-05 21:30:42 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 がくがくゥ~ぶるぶるッ!」

「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!心臓ドキドキ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 またしても決戦の日がやって来ましたね。

 2022W杯、日本×クロアチア戦の結果は……

 勝利の女神さまが微笑んでくれるようひたすら願いつつ、

 さあ、読書タイムも敢行いたしましょう。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 歴史を拓いた 明治のドレス ――

 

 

 著者は吉原康和(よしはら・かずやす)さん、

 2022年10月に発行されました。

 『DRESS OF MEIJI THAT DEVELOPED HISTORY』

 と英語題名が付されています。

 

「わあおゥ! これはッ!」

「ぐる~!」(←訳:驚嘆~!)

 

 御本の表紙を燦然と飾るのは、

 菊の刺繍が施された一着のドレス――

 美子(はるこ)皇后の大礼服です。

 

 美子皇后は、

 現代では『昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう)』

 と追号されている御方ですが、

 このドレスをお召しになっていた頃は、

 明治天皇の后として内外の耳目を集める

 宮廷の貴婦人でした。

 

「きちょうなァ、いしょうゥでス!」

「がるるるぐる!」(←訳:すべてが特注!)

 

 江戸から、維新を経て、明治へ。

 

 政治の移り変わりとともに、

 それまでの日本にはなかった

 “外交”が重要視されるようになり、

 ”裏方”から“表”の場で、

 明治の女性たちは活動を始めます。

 

 美子皇后も、

 儀礼や行事に出席することになったのですが、

 これが、想像以上に難問山積で。

 

「よッ、ようふくゥ……!」

「ぐるるがるる!」(←訳:未知の世界だ!)

 

 明治天皇の洋装から15年、

 依然として宮廷和装が維持されていた

 宮中の女性たちに

 洋装化を強く促した中心人物は、

 初代総理大臣の伊藤博文さん。

 

 宮中へのアピール、

 伝統派(和装維持派)への根回し、

 政府の文化担当局との打ち合わせ、

 パリやベルリンの仕立屋に注文して、

 そうそう、宝飾品も購入せねば。

 

「おおしごとォでスよゥ!」

「ぐるがるる!」(←訳:国の威信が!)

 

 日本近代化の象徴でもある

 美子皇后のドレス。

 

 著者・𠮷原さんは、

 経年劣化により傷みが進んでしまった

 貴重な礼服を修復する作業、

 礼服と皇室の絆、

 大礼服を彩る花の文様、

 ドレスの仕立てが外国から国産へと移行する過程、

 小袖夜会服の魅力など、

 《明治のドレス》の軌跡を

 こまやかに辿り、探ってゆきます。

 

 新時代の出発点に、

 女性たちはどんな装いで臨んだのか――

 

「おしゃしんッ、すばらしィでス!」

「がるるる!」(←訳:図版もね!)

 

 ドレスの写真、

 肖像写真や絵画といった

 一見の価値あり!な図版資料も

 多数掲載されているので、

 アート好きさんは必見ですよ。

 

 また、近代史好きな活字マニアさん、

 大河ドラマ『青天を衝け』ファンの方々には

 激おすすめの一冊です。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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