「こんにちわッ、テディちゃでス!
いつのまにかァ~まふゆゥ??」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!霜柱だ!)
こんにちは、ネーさです。
今季初?の霜柱をザクザクと踏むたび、
暖冬の方がいいんだけどな~とボヤいた朝でした……
家に帰り着いて身体が温まったら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♪
―― 横山光輝で読む三国志 ――
著者は渡邉義浩(わたなべ・よしひろ)さん、
2022年3月に発行されました。
前回記事では、最終回を迎えて話題となった
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』について
お喋りいたしました。
『鎌倉殿…』が『吾妻』などの史書や
『平家物語』他の作品をベースに
描かれた作品だとするなら、
古代の中国大陸の戦乱を物語の基盤とした『三国志』を、
大長編コミック作品に昇華させたのは、
横山光輝(よこやま・みつてる)さん!
「じゃいあんとォ~ろぼッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:鉄人28号!)
横山光輝さん(1934~2004)の作風は、
『伊賀の影丸』『伊賀の忍者 赤影』『鉄人28号』
『ジャイアントロボ(初期のみ小沢さとるさんと共作)』
『バビル2世』『魔法使いサリー』『コメットさん』と、
少年もの、SFもの、少女もの等々、
とても幅が広いのですけれども、
代表作として挙げねばならないのは、やはり
『三国志』ですね。
1971年から1987年にかけ、
雑誌に掲載された横山さん版『三国志』は、全60巻。
文庫や愛蔵版では全20巻になる
長大な歴史ロマンコミックは、
原著『三国志』、
原作小説の吉川英治さん版『三国志』とも異なる
独自のアレンジを加えたもので、
絶大な支持を得ています。
「めいばめんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:名セリフずらり!)
著者・渡邉さんは、
横山さん版『三国志』から、
物語の転換点となるシーンや、
重要な意味を持つシーン、
これぞ全編を通しての華!
と言いたくなるシーンをピックアップし、
その背景を詳しく解説してゆきます。
例えば、
あの有名な『赤壁の戦い』――
諸葛亮孔明さんによる10万本の矢を集める奇策、
東風が吹くことを読む場面には、
『三国志演義』、
吉川英治さん版『三国志』に比べると、
横山さん版『三国志』では、
魔術を使う諸葛亮像が否定され、
人智による天象予測となっている。
と、キャプションが付されています。
つまり、
魔術ではなく知力を揮う孔明さん、
という横山さんの造形は、
とても現代的な解釈であるのだと
示唆しているんですね。
「じだいィごとにィ~じわじわッ」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:変化してゆく物語!)
ネタバレ回避のため、
これ以上のお喋りは控えますが、
コミックの『三国志』ファンの御方も、
文章での『三国志』を愛好する方々にも、
楽しめる一冊です。
本文中には
写真や地図といった図版資料も収録されていて、
私ネーさが、おお!と感激したのは、
220ページの『関羽像』。
数多い関羽像の中でも
美しいと評判の像だそうですよ。
「おッとこまえェでスゥ!」
「がるるっるぐる!」(←訳:美丈夫って感じ!)
年末年始の読書タイムに、
『三国志』ファンの皆さま、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪