「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぐッじょぶゥ~でしたでスゥ!」
「がるる!ぐるるるるがる~!」(←訳:虎です!ワンダフルだよ~!)
こんにちは、ネーさです。
サッカー日本代表チームの
全選手さん&全スタッフさん、ありがとう!
感謝と激励の拍手を心ゆくまで送ったら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 日本鬼文学名作選 ――
編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、
2022年8月に発行されました。
『Oni Fantasy』と英語題名が付されています。
はい、以前にご紹介しました
東雅夫さん編『吸血鬼文学名作選』の
姉妹編ともいえる『鬼文学』の名作選が
やって来ましたよ。
《鬼》――
日本の文学、いえ、日本文化に於いては
重要なモチーフですね。
「あかおにィ、あおおにィ!」
「ぐるる!がるぐる~!」(←訳:羅生門!酒呑童子~!)
この御本には、
さまざまな作家さんによるさまざまな《鬼》のお話が
収録されていますが、
オープニングを飾るのは、
芥川龍之介さん著『桃太郎』。
あら?『羅生門』じゃないんだ?
と私ネーさ、ちょっと意表を衝かれましたものの……
《鬼》の視点からあらためて読んでみれば、
ええ、完全に納得です。
芥川さんが描いた桃太郎像の、
なんたる《鬼》っぷり!
「これはァ、こわいィでスゥ!」
「がるるるる~…!」(←訳:呪われそう~…!)
芥川さんの『桃太郎』を読んだ後では、
霧島ケイさん著『鬼の実』の《鬼》さんに
可愛らしささえ感じられます。
そして、
菊地秀幸さん著『大江山異聞 鬼童子(きどうじ)』では、
正統派王朝伝奇譚が、
野坂昭如さん著『酒呑童子(お伽草子より)』では、
古典に則ったかのような
《鬼》退治が展開されますよ。
「おややッ? これはッ!」
「ぐるがる?」(←訳:名刀登場?)
編者・東雅夫さんの原文翻刻、
加門七海さんの現代語訳による
『平家物語(剣巻)』で語られるのは、
源家代々に重用される剣の伝説です。
《髭切(ひげきり)》と
《膝丸(ひざまる)》。
持ち主によって、
あるいは状況によって
刻々と名を変えてゆく
二振りの剣が織り成す
“希代の不思議“とは――
「かまくらどのもォ、とうじょうゥ!」
「がるるぐるるがる~…」(←訳:歴史のロマンだね~…)
加門七海さんと霧島ケイさんの対談
『桃太郎なんて嫌いです。』、
巻末の編者解説も、
たっぷり読み応えある
《鬼》尽くしのアンソロジーは、
歴史好きな方々に、
ファンタジー好きな活字マニアさんにも
おすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪