テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 相談事受け取ります、のお店。 ~

2023-05-25 22:09:18 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふわわァ! はなやかァ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるーるがる!」(←訳:虎です!スターが大勢!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 現在開催中のカンヌ映画祭、

 俳優さんたちのキラキラなドレスアップ映像がゴージャスですね♪

 はたしてパルムドールを獲得するのは……?と見守りつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

       ―― 怪異相談処 がらくた堂奇譚 ――

 

 

 著者は沖田円(おきた・えん)さん、

 2023年4月に発行されました。

 はいっ、ひっさびさにホラー系フィクションの登場ですよ~!

 

「ほッ、ほほほッ?」

「ぐるーがるるっ」(←訳:ホラーですかっ)

 

 とはいっても、ご安心ください、

 やんわり怖いソフトなホラー、と申しましょうか、

 ゆるめのオカルト路線、というべきか、

 ガクブルに怖くて眠れなくなっちゃうホラー作品ではありませんので、

 まずはリラックスして、

 ”異界”のものがたりを楽しんでみましょう。

 

 ほぉら、見えますか。

 世にも怖ろしい……のではなくて、

 そこらへんの商店街の端っこにありそうな、

 古めかしい雑貨屋さんが。

 

「……しょうひんッいろいろォ、ありまスねェ~?」

「がるるるるぐるがる~!」(←訳:あり過ぎて目が回る~!)

 

 東京の、都心部からずいぶん離れた古い地区に、

 その“お店”はあります。

 木造の古民家1階の、

 ガラス戸の向こうには、

 ありとあらゆる古道具がぎっしり。

 

 そして、

 高価な骨董品とはまったくの別物の、

 雑多な品々の奥には、

 この『がらくた堂』の店主さんが。

 

「がらくたァ??」

「ぐるるがっるぅる?」(←訳:自分で言っちゃう?)

 

 『がらくた堂』店主の

 杠葉伊織(ゆずりは・いおり)さんと、

 店員の遊馬悠人(あすま・ゆうと)さん。

 

 ホントは『杠葉古物店』という

 立派な店名があるんですけど、

 店主さん自ら『がらくた堂』と呼ぶここへ、

 古物目当てのお客さんがやって来ることは

 滅多にありません。

 

 代わりに、ポツポツと訪れる”客”が求めるのは……

 

 怪異の相談です。

 

「ひいいィッ……!」

「がるぅ!」(←訳:出たぁ!)

 

 杠葉さんが受ける相談は、

 

   第一話『山彦の家』では、家に起こる怪異。

 

   第二話『少女の箱庭』では、夢のお話。

 

   第三話『深海の目』では、失踪。

 

 と、傾向も内容もそれぞれ、ですけれど、

 司法や行政や医学では対応しきれない出来事に、

 杠葉さんと遊馬さんはどう応えてゆくのか――

 

「うむむゥ、たぶんッじゅうようゥなのはァ~…」

「ぐるがる!」(←訳:穏便だね!)

 

 ことを荒立てず、大ごとにせず、

 静かに活路を見出して、

 ”いつもの日常”へとソフトランディングさせる。

 すべてを穏やかに修復して、

 傷を残さない。

 

 私ネーさが(個人的に)ハマったのは、

 第三話『深海の目』です。

 深海――海の底から来る怪異は、

 多くの作家さんが作品のテーマにしていますが、

 『がらくた堂』に迫る海の怪異も

 なかなかのパワフルっぷり?

 

「うむゥ! おなかにィ~ちからをォこめてェ~」

「がるぐるる!」(←訳:逃げ出そう!)

 

 逃げるか、向き合うか。

 向き合って戦うのなら……どんな方法で?

 

 怪異と対峙する短編3作品は、

 ミステリ好きさんや、

 ファンタジー好きな方々におすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

コメント
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