テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 清明なる光と闇 ~

2023-05-21 22:05:36 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ♪るるゥ~♪きょうはァ~なんのォひィ~♪」

「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!探偵の日だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日5月21日は、小学校開校の日、リンドバーグ翼の日、

 といろいろありますが、

 《探偵の日》でもあるそうですよ。

 そこで本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 妖異幻怪(よういげんかい) ――

 

 

 著者は収録順に、夢枕獏さん、蝉谷めぐ実さん、

 谷津矢車さん、上田早夕里さん、武川佑さん、

 2023年3月に発行されました。

 『陰陽師・安倍晴明トリビュート』と副題が付されています。

 

「おおッ? せいめいィさんッ?」

「ぐるるるるがる~!」(←訳:博雅さんもいる~!)

 

 はい、そうなんです。

 副題にありますように、この御本のテーマは、

 陰陽師・安倍晴明さん。

 

 5人の作家さんによる《陰陽師ものがたり》の競演は、

 華やかで、おどろおどろしくもあって、

 これぞ日本のファンタジーだなあと痛感させられますが。

 

 やはり、存在感抜群なのは、

 夢枕獏さんが著す《陰陽師》シリーズの

 安倍晴明さんでしょうか。

 

「にんきィ~なのでス!」

「がるるぐるるる!」(←訳:特別な晴明さん!)

 

 映画に、コミックに、フィギュアスケートに、と

 夢枕獏さんが創り出した清明さんは

 あらゆるジャンルに転生&波及してゆく

 稀有なキャラクターですけれど、

 その本質は、どう見ても、探偵。

 

 ものごと・出来事の本質を見抜き、

 傾いたバランスを修復し、世界を整える、

 凄腕の探偵さんです。

 

 そして、

 清明さんがシャーロック・ホームズさんだとすると、

 源博雅さんはワトソン博士ですね。

 

 ちょっと天然っぽいけれど、

 ホームズさんを誰よりも理解し、支える、

 なくてはならない存在です。

 

「まずはァ~…むしィ!」

「ぐるがるるぐるる!」(←訳:虫をめぐる事件が!)

 

 冒頭に配された、

 夢枕獏さん作『むしめづる姫』は、

 探偵・清明さんの独壇場と申せましょうか。

 

 一方、5人の作家さんの作品の中で、

 とりわけ異色といえるのは、

 武川佑(たけかわ・ゆう)さんの『遠輪廻(とおりんね)』。

 

 こちらは、羅城門の鬼のものがたりを想わせながらも、

 時代設定と登場人物で

 あっ!と言わせてくれる快作です。

 ネタバレになってしまうので

 これ以上はお喋りできませんが、

 歴史好きな方々は、きっと、

 

「やられたッ!」

「ぐっるぅる!」(←訳:グッジョブ!)

 

 と拍手したくなりますよ。

 

「じだいもォ、ちょうえつゥ!」

「がるるぐるる!」(←訳:さすが陰陽師!)

 

 安倍晴明さん――

 ”鬼”から最も遠く、

 しかし、

 最も“鬼”を理解する異能のひとに思い馳せつつ、

 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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