「こんにちわッ、テディちゃでス!
♪るるゥ~♪きょうはァ~なんのォひィ~♪」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!探偵の日だよ!)
こんにちは、ネーさです。
今日5月21日は、小学校開校の日、リンドバーグ翼の日、
といろいろありますが、
《探偵の日》でもあるそうですよ。
そこで本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 妖異幻怪(よういげんかい) ――
著者は収録順に、夢枕獏さん、蝉谷めぐ実さん、
谷津矢車さん、上田早夕里さん、武川佑さん、
2023年3月に発行されました。
『陰陽師・安倍晴明トリビュート』と副題が付されています。
「おおッ? せいめいィさんッ?」
「ぐるるるるがる~!」(←訳:博雅さんもいる~!)
はい、そうなんです。
副題にありますように、この御本のテーマは、
陰陽師・安倍晴明さん。
5人の作家さんによる《陰陽師ものがたり》の競演は、
華やかで、おどろおどろしくもあって、
これぞ日本のファンタジーだなあと痛感させられますが。
やはり、存在感抜群なのは、
夢枕獏さんが著す《陰陽師》シリーズの
安倍晴明さんでしょうか。
「にんきィ~なのでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:特別な晴明さん!)
映画に、コミックに、フィギュアスケートに、と
夢枕獏さんが創り出した清明さんは
あらゆるジャンルに転生&波及してゆく
稀有なキャラクターですけれど、
その本質は、どう見ても、探偵。
ものごと・出来事の本質を見抜き、
傾いたバランスを修復し、世界を整える、
凄腕の探偵さんです。
そして、
清明さんがシャーロック・ホームズさんだとすると、
源博雅さんはワトソン博士ですね。
ちょっと天然っぽいけれど、
ホームズさんを誰よりも理解し、支える、
なくてはならない存在です。
「まずはァ~…むしィ!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:虫をめぐる事件が!)
冒頭に配された、
夢枕獏さん作『むしめづる姫』は、
探偵・清明さんの独壇場と申せましょうか。
一方、5人の作家さんの作品の中で、
とりわけ異色といえるのは、
武川佑(たけかわ・ゆう)さんの『遠輪廻(とおりんね)』。
こちらは、羅城門の鬼のものがたりを想わせながらも、
時代設定と登場人物で
あっ!と言わせてくれる快作です。
ネタバレになってしまうので
これ以上はお喋りできませんが、
歴史好きな方々は、きっと、
「やられたッ!」
「ぐっるぅる!」(←訳:グッジョブ!)
と拍手したくなりますよ。
「じだいもォ、ちょうえつゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:さすが陰陽師!)
安倍晴明さん――
”鬼”から最も遠く、
しかし、
最も“鬼”を理解する異能のひとに思い馳せつつ、
皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね~♪