「こんにちわッ、テディちゃでス!
ななじゅうゥ~はちねんッ?」
「がるる!ぐるるる……」(←訳:虎です!七十八年……)
こんにちは、ネーさです。
78回目の《原爆の日》に、
あらためて誓うのは、NO WAR!
平和の尊さ有難さを痛感しながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― お探し物は図書室まで ――
著者は青山美智子(あおやま・みちこ)さん、
単行本は2020年11月に、画像の文庫版は2023年3月に発行されました。
2021年度の本屋大賞第2位になって、話題となりましたね。
「そこはァ~ちいさいィけどォ~…」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:最強で最高なのだ!)
区が運営する、コミュニティハウス。
小学校に隣接するその建物には、
ちょっと小ぶりではありますが、
図書室もあります。
藤木朋香(ふじき・ともか)さんは、
そっと中を覗いてみました。
総合スーパーで接客業をしている朋香さんが
このコミュニティハウスにやって来た目的は、
パソコン教室。
転職を考えている彼女は、
PCのスキルを高めたくて、
教室でエクセルの基礎をひと通り教わった後、
何か参考書はないかなぁ、と
図書室を訪れたわけで。
「どれにィ~しようゥ~??」
「がるるぅ~?」(←訳:悩むねぇ~?)
どんな本をお求めか、
迷ったときや、レファレンスサービスが必要な時は、
司書さんに相談を。
とアドヴァイスされて、
司書さんのいるカウンターに行ってみたら。
「あうううゥ?」
「ぐるる~…がるるる??」(←訳:これは~…ほんとに??)
司書の小町さゆりさんが
朋香さんの話を聞いて
選出してくれた書籍リストに載っていたのは、
パソコン関連の書籍数冊と……
『ぐりとぐら』。
いえ、見間違い読み間違いじゃありません。
『ぐりとぐら』、
確かにあの、名作絵本の『ぐりとぐら』です。
「あはァ! たまごッ!」
「がるるるるぐるがるる!」(←訳:ぐりとぐらならタマゴ!)
戸惑いつつも、
絵本のコーナーで『ぐりとぐら』を手に取ってみれば、
朋香さんの頬もなつかしさに緩みます。
大きなフライパンに、ふかふかホットケーキ……
え? あれっ?
カステラ?
ホットケーキじゃなくてカステラ?
「うむゥ! かすてらァでス!」
「ぐる!がるるる!」(←訳:うん!カステラ!)
ホットケーキではなく、カステラ。
驚きは小さな気付きとなって、
朋香さんを大きく変えてゆきます。
予想していなかった《明日》の方角へ――
5つの章から成る物語は、
“紙の本”が大好きな活字マニアさんに、
図書館/図書室好きな方々にもおすすめですよ。
司書・さゆりさんのスゴ腕っぷりに唸らされながら、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪