テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ お城には、必ず彼らが…? ~

2023-08-17 22:03:23 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 どろろろォ~んッ?」

「がるる!ぐぅーるるるる!」(←訳:虎です!ひゅーどろろん!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 お盆休みはそろそろ終わり、となっても、

 行楽地はまだ混雑が続きそうですね。

 特にあの、悲鳴が飛び交う人気の施設は……

 という訳で、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 英国の幽霊城ミステリー ――

 

 

 文は織守きょうや(おりもり・きょうや)さん、

 イラストは山田佳世子(やまだ・かよこ)さん、

 2023年4月に発行されました。

 『HAUNTED CASTLES』と英語題名が付されています。

 

 建築の専門誌『建築知識』に連載されていたエッセイを

 書籍化したこの御本には、

 文章とイラストに加え、城館の間取り図なども

 掲載されていますよ。

 

「うううゥ、りあるゥ~…!」

「ぐるがるる~…」(←訳:迫真だよね~…)

 

 日本と似て、《幽霊大国》である英国。

 

 白い衣の人影が真夜中の回廊に佇み、

 何度替えても床材には血の染みが浮き上がり、

 空っぽの地下牢から人の話し声が聞こえる……

 

 と、古いお城を舞台とする伝説は少なくありません。

 

「むしろォ、おおいィでスゥ!」

「がるるるるぐるる!」(←訳:ものすごく多そう!)

 

 洋の東西を問わず、囁かれる《幽霊話》。

 ただし。

 《幽霊》への向き合い方という点では、

 英国と日本は大いに異なっているようです。

 

 目にしたら呪われちゃう、祟られてしまう、

 というような恐怖や畏怖はなくて、

 退治する、追い払う、ということも無くて、

 そっとしておこう、

 別に悪さをしないのなら、

 と、静かな共存を選んでいるのが英国流であると

 著者・織守さんは観察しています。

 

「ふむむゥ、それはァ、いわゆるゥ~…?」

「ぐるがる?」(←訳:共存共栄?)

 

 かくして、数十年どころか数百年に及ぶ

 人と《怪》の共存が

 英国では成り立っています。

 

 ハンプトン・コートのグレイレディ。

 ハットフィールド・ハウスのエリザベスⅠ世。

 ロンドン塔の消えた王子たち。

 

 チリンガム城の拷問部屋では

 叫び声が響き、

 スコットランドのグラームス城では、

 悪魔を相手に賭け事に興じるクロフォード伯爵の

 罵り声や、サイコロを振る音も。

 

「さいころォ??」

「がるるるぐるるがるるぅ~」(←訳:いろんな幽霊がいるなぁ~)

 

 その城の、その土地の、その国の、

 過去の歴史を背負って出現する幽霊さんたち。

 

 ウィンザー城、キンボルトン城、

 ロンドン島、ハンプトン・コート宮殿、

 エディンバラ城、ホーリールードハウス宮殿他、

 有名な観光スポットでも、

 こんなの当たり前のことよ~と言わんばかりに、

 遠慮せずどんどん出現する幽霊さんたちは、

 どんな《歴史》の被害者/証言者なのか……。

 

「なんだかァ、やぱりィ~…!」

「ぐるるっるるるがる??」(←訳:怖くなってきたかも??)

 

 英国史好きな方々に、

 建築好きな方々に、

 そしてゴーストストーリー好きな方々に

 激おすすめの《ゴースト・スポット・ガイド》です。

 夏の終わりの読書に、皆さま、ぜひ~♪

 

 

コメント
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