「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
うわあああッ! しょうりィ~でスよゥ!」
「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!もう泣きそう~!)
こんにちは、ネーさです。
バスケットボール男子W杯で、
日本代表はフィンランドに逆転勝利……!
諦めたらそこで終わり、という安西先生の言葉を実感し、
次戦の勝利を全力で祈願しながら、
さあ、週明けの読書タイムですよ。
本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― うちのちいさな女中さん ③ ――
著者は長田佳奈(おさだ・かな)さん、
2022年10月に発行されました。
『My Little Girl』と英語題名が付されています。
昭和9年の東京を舞台に、
《ちいさな女中さん》こと
野中ハナ(のなか・はな)さんと
雇い主さんの生活を描く物語の第3巻は――
「なつゥ~!」
「ぐるる~!」(←訳:夏だぞ~!)
翻訳家・蓮見令子(はすみ・れいこ)さんのお家に、
新しい女中さんとして
ハナちゃんがやって来たのは、
風薫る5月。
14歳? 若い!と最初は驚かれたものの、
炊事・洗濯・掃除のスキルをしっかり体得しているハナちゃん、
とんでもない大ポカをすることもなく、
家中の調度を入れ替える衣替えも乗り越えて、
季節は、夏に。
「きをォつけてねッ、はなちゃんッ!」
「がるるぐるがるるるるる~…」(←訳:東京の夏は暑いんだよね~…)
お江戸の昔から、
関東平野の夏の暑さは有名ですね。
しかし、ご心配なく。
ハナちゃんは、東京生まれの山梨育ち。
山梨も夏は暑い土地柄ですから、
ハナちゃんは毎日元気で……
代わりに、蓮見さんがバテちゃった?
「しつどのォせいィ、なのでス!」
「ぐるるるるがるるる~」(←訳:高温多湿はツライよ~)
蒸し暑さで眠れず、食欲もない……
そんな蓮見さんのために何ができる?
歩きながら考えていたハナちゃんは、
近所のおばさま方のお喋りにハッとします。
よく眠れる服……?
すごく楽で涼しい……?
アッパッパ……?
それは、いったい??
「ろんよりィ、しょうこッ!」
「がるる~!」(←訳:これだ~!)
おばさま方が話題にしていたのは、
1920年代後半に登場し、
昭和初期の頃から普及していったという
『簡単服』でした。
清涼服、アッパッパ、とも呼ばれる『簡単服』は、
なるほど、涼し気な家庭着です。
そうか、これなら、蓮見先生もよく眠れる、かもしれない……?
「めいあんッ、でスよゥ!」
「ぐっるるるるるがるるぅる!」(←訳:縫ってみようよハナちゃん!)
盛夏へと向かう、
ハナちゃんと蓮見先生の暮らし。
地味といえば地味、なんですけど、
知っているようで知らない昭和初期の文化や、
文物・風俗・流行の数々を描いた物語には、
なんとも言えぬ魅力があります。
私ネーさ、すっかりハマってしまいました♫
歴史好きな活字マニアさんに、
大正ロマン好きな方々にもおすすめですよ。
ぜひ、本屋さんのコミックコーナーで
探してみてくださいね~♪