「こんにちわッ、テディちゃでス!
うゥ~むッ? はくあきィ?」
「がるる!ぐぅるるがる!」(←訳:虎です!ジュラ紀だよ!)
こんにちは、ネーさです。
『確かにジュラ紀の生物だ…!』とは、
『ゴジラ』の山根博士(志村喬さん)の名台詞ですね。
さあ、本日の読書タイムでは、
山根博士も気に入って下さること間違いなしの、
こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 怪獣生物学入門 ――
著者は倉谷滋(くらたに・しげる)さん、
2019年10月に発行されました。
《日本の怪獣映画を中心にした
SF諸作品に観るモンスター》を考察する新書作品です。
「みんなァ、だいすきィ~!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ボクらのゴジラ!)
1954年、フィルムの中から、いえ、海の底から、
ゴジラは日本列島に上陸しました。
とはいっても、それが最初の上陸だとは思われません。
一説には、ゴジラという名は民間伝承に拠るもので、
ならば、過去にもゴジラが現われたことがあったのか、
とイマジネーションが膨らみますね。
この御本では(割と真面目に)、
ゴジラたち《怪獣》はどこから来たのか、
どのような生物なのか、
ゴジラと他の怪獣たちの違いは等々、
生物としての《怪獣》が論じられていますよ。
「きそからァ、まなぼうゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:生態や形態!)
ゴジラが世に出たのは1954年ですが、
著者・倉谷さんは、それよりももっと昔の、
或る学説に注目します。
それは、『地球空洞説』。
21世紀の今となっては、
トンデモ扱いされるファンタジーさながらの『地球空洞説』……
しかし、かつては多くの学者さんが真剣に検討し、
研究していた学説は、
ジュール・ヴェルヌさん著『地底旅行』、
エドガー・ライス・バロウズさん著『地底世界ペルシダー』
といった名作を生み出しました。
そして、我らがゴジラも――
「たぶんッ、すんでいるのはァ~…」
「ぐるるがるる?」(←訳:海底の底の底?)
そこは、
現代に残された太古の地球の名残り、でしょうか。
ヴェルヌさんが夢見た地下の大空洞世界、でしょうか。
彼らは今もそこにいる。
核実験で目を覚まさせられるようなことがなければ、
穏やかに、そこで暮らしている……。
「しィ~ッ、しずかにッ!」
「がるるるぅぐるるる!」(←訳:起こしちゃだめだよ!)
ゴジラ、ビオランテ、キングギドラ、ガメラや、
キングコング、マタンゴ、寄生獣、
『ウルトラQ』のセミ人間(チルソニア星人)まで。
SFと科学をつなぐ雄大な『怪獣生物学』は、
ゴジラマニアさんはもちろん、
特撮好きな映画ファンさんにも、おすすめですよ。
『あのゴジラが最後の一匹とは思えない……』
と、ふたたび山根博士の名言を想い浮かべながら、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪