テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 怪獣たちは、海の底から? ~

2023-08-07 22:09:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うゥ~むッ? はくあきィ?」

「がるる!ぐぅるるがる!」(←訳:虎です!ジュラ紀だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 『確かにジュラ紀の生物だ…!』とは、

 『ゴジラ』の山根博士(志村喬さん)の名台詞ですね。

 さあ、本日の読書タイムでは、

 山根博士も気に入って下さること間違いなしの、

 こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 怪獣生物学入門 ――

 

 

 著者は倉谷滋(くらたに・しげる)さん、

 2019年10月に発行されました。

 《日本の怪獣映画を中心にした

  SF諸作品に観るモンスター》を考察する新書作品です。

 

「みんなァ、だいすきィ~!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:ボクらのゴジラ!)

 

 1954年、フィルムの中から、いえ、海の底から、

 ゴジラは日本列島に上陸しました。

 

 とはいっても、それが最初の上陸だとは思われません。

 一説には、ゴジラという名は民間伝承に拠るもので、

 ならば、過去にもゴジラが現われたことがあったのか、

 とイマジネーションが膨らみますね。

 

 この御本では(割と真面目に)、

 ゴジラたち《怪獣》はどこから来たのか、

 どのような生物なのか、

 ゴジラと他の怪獣たちの違いは等々、

 生物としての《怪獣》が論じられていますよ。

 

「きそからァ、まなぼうゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:生態や形態!)

 

 ゴジラが世に出たのは1954年ですが、

 著者・倉谷さんは、それよりももっと昔の、

 或る学説に注目します。

 

 それは、『地球空洞説』。

 

 21世紀の今となっては、

 トンデモ扱いされるファンタジーさながらの『地球空洞説』……

 しかし、かつては多くの学者さんが真剣に検討し、

 研究していた学説は、

 ジュール・ヴェルヌさん著『地底旅行』、

 エドガー・ライス・バロウズさん著『地底世界ペルシダー』

 といった名作を生み出しました。

 

 そして、我らがゴジラも――

 

「たぶんッ、すんでいるのはァ~…」

「ぐるるがるる?」(←訳:海底の底の底?)

 

 そこは、

 現代に残された太古の地球の名残り、でしょうか。

 ヴェルヌさんが夢見た地下の大空洞世界、でしょうか。

 

 彼らは今もそこにいる。

 核実験で目を覚まさせられるようなことがなければ、

 穏やかに、そこで暮らしている……。

 

「しィ~ッ、しずかにッ!」

「がるるるぅぐるるる!」(←訳:起こしちゃだめだよ!)

 

 ゴジラ、ビオランテ、キングギドラ、ガメラや、

 キングコング、マタンゴ、寄生獣、

 『ウルトラQ』のセミ人間(チルソニア星人)まで。

 

 SFと科学をつなぐ雄大な『怪獣生物学』は、

 ゴジラマニアさんはもちろん、

 特撮好きな映画ファンさんにも、おすすめですよ。

 

 『あのゴジラが最後の一匹とは思えない……』

 と、ふたたび山根博士の名言を想い浮かべながら、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪ 

 

 

 

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