「こんにちわッ、テディちゃでス!
ほふほふッ、あちちィ~!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!熱々だよう~!)
こんにちは、ネーさです。
お芋料理が美味しい季節になりましたね。
じゃがバター、焼き芋、大学芋、と
いろんな品種のお芋を食べ比べてみたり、
おやつを堪能した後は、
さあ、読書タイムでリラックスですよ~♪
―― 少女マクベス ――
著者は降田天(ふるた・てん)さん、
2024年8月に発行されました。
『Macbeth for the Girls』と英語題名が付されています。
「じりりりりィ~んッ!」
「ぐるがるぐるる~!」(←訳:開幕ベルですよ~!)
演劇専門の女子高、
百花(ひゃっか)演劇学校では今日、
入学式と、新入生歓迎公演が行われている真最中です。
2年生と3年生による熱演は、
静々と幕が下りるや――
「やんやッ、やんやッ!」
「がるる!」(←訳:大喝采!)
拍手を耳にし、
お芝居の演出を担当した
結城(ゆうき)さやかさんは、ホッとしました。
なんとか、無事に上演できた……
しかし、さやかさんの安堵は、
公演後の質疑によって
ホロホロと崩れ去ります。
新入生――一年生のひとりが、
舞台の感想や、
学校でどんなことをしたいか、を問われて、
高らかに言い放ったのは。
友人の、死の真相を調べに来た。
「ふァ?」
「ぐるっ?」(←訳:ええっ?)
去年のこと、
2年生の生徒さんが、舞台下の
『奈落(ならく)』に落下する事故があったのです。
新入生の藤代貴水(ふじしろ・たかみ)さんは、
ただの事故なんかじゃない、と言い張り、
さやかさんに付きまって、
あれこれ訊き出そうとします。
一方、さやかさんは、
事故という警察の判断を疑っていなかったので、
貴水さんの行動に呆れたり、
妄想じゃないの?と憤慨したり。
「うッ、うむゥ、そうでスねェ~…」
「がるぅぐるるるがるる~…」(←訳:でもぉ言われてみると~…)
馬鹿な。事故でないワケがどこにあるのよ?
と、当初は相手にしていなかったさやかさん、
しつこく付きまとわれるうちに、
思いは揺らぎ始めました。
亡くなったのは、
天才だ、神だと、
学校中の誰からも注目され、騒がれていた少女。
彼女の生命を奪ったあの出来事は、
本当に事故だったのか、
それとも……?
「きおくゥ、たどりましょゥ!」
「ぐるるがる……?」(←訳:あの日何が……?)
演劇学校という特殊な、
閉ざされた世界をかき回し、
引っくり返してゆく、貴水さん。
貴水さんの行動を怪しみつつも、
つい力を貸してしまう、さやかさん。
ふたりのコンビネーションは、
はたして《真相》を呼び醒ませるのか。
「がくえんッどらまァ?」
「がるぐる?」(←訳:青春もの?)
「ほんかくゥみすてりィ?」
「ぐるがるー!」(←訳:その全部ー!)
高校の部活は演劇部だったわ……
という方々にとっては、
他人事には思えなくなりそうな
青春演劇ミステリです。
演劇部でなかった方々も、
ぜひ、ご堪能下さいね~♪