テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 舞台が、動く ~

2024-11-24 22:03:34 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ほふほふッ、あちちィ~!」

「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!熱々だよう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 お芋料理が美味しい季節になりましたね。

 じゃがバター、焼き芋、大学芋、と

 いろんな品種のお芋を食べ比べてみたり、

 おやつを堪能した後は、

 さあ、読書タイムでリラックスですよ~♪

  

 

 

             ―― 少女マクベス ――

 

 

 著者は降田天(ふるた・てん)さん、

 2024年8月に発行されました。

 『Macbeth for the Girls』と英語題名が付されています。

 

「じりりりりィ~んッ!」

「ぐるがるぐるる~!」(←訳:開幕ベルですよ~!)

 

 演劇専門の女子高、

 百花(ひゃっか)演劇学校では今日、

 入学式と、新入生歓迎公演が行われている真最中です。

 

 2年生と3年生による熱演は、

 静々と幕が下りるや――

 

「やんやッ、やんやッ!」

「がるる!」(←訳:大喝采!)

 

 拍手を耳にし、

 お芝居の演出を担当した

 結城(ゆうき)さやかさんは、ホッとしました。

 

 なんとか、無事に上演できた……

 しかし、さやかさんの安堵は、

 公演後の質疑によって

 ホロホロと崩れ去ります。

 

 新入生――一年生のひとりが、

 舞台の感想や、

 学校でどんなことをしたいか、を問われて、

 高らかに言い放ったのは。

 

    友人の、死の真相を調べに来た。

 

「ふァ?」

「ぐるっ?」(←訳:ええっ?)

 

 去年のこと、

 2年生の生徒さんが、舞台下の

 『奈落(ならく)』に落下する事故があったのです。

 

 新入生の藤代貴水(ふじしろ・たかみ)さんは、

 ただの事故なんかじゃない、と言い張り、

 さやかさんに付きまって、

 あれこれ訊き出そうとします。

 

 一方、さやかさんは、

 事故という警察の判断を疑っていなかったので、

 貴水さんの行動に呆れたり、

 妄想じゃないの?と憤慨したり。

 

「うッ、うむゥ、そうでスねェ~…」

「がるぅぐるるるがるる~…」(←訳:でもぉ言われてみると~…)

 

 馬鹿な。事故でないワケがどこにあるのよ?

 

 と、当初は相手にしていなかったさやかさん、

 しつこく付きまとわれるうちに、

 思いは揺らぎ始めました。

 

 亡くなったのは、

 天才だ、神だと、

 学校中の誰からも注目され、騒がれていた少女。

 

 彼女の生命を奪ったあの出来事は、

 本当に事故だったのか、

 それとも……?

 

「きおくゥ、たどりましょゥ!」

「ぐるるがる……?」(←訳:あの日何が……?)

 

 演劇学校という特殊な、

 閉ざされた世界をかき回し、

 引っくり返してゆく、貴水さん。

 

 貴水さんの行動を怪しみつつも、

 つい力を貸してしまう、さやかさん。

 

 ふたりのコンビネーションは、

 はたして《真相》を呼び醒ませるのか。

 

「がくえんッどらまァ?」

「がるぐる?」(←訳:青春もの?)

「ほんかくゥみすてりィ?」

「ぐるがるー!」(←訳:その全部ー!)

 

 高校の部活は演劇部だったわ……

 という方々にとっては、

 他人事には思えなくなりそうな

 青春演劇ミステリです。

 演劇部でなかった方々も、

 ぜひ、ご堪能下さいね~♪

 

コメント
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