「こんにちわッ、テディちゃでス!
しゅうまつはァ~いちょうゥまつりィ~♪」
「がるる!ぐるがるぐる~!」(←訳:虎です!毎年恒例だよ~!)
こんにちは、ネーさです。
11月16日&17日は、第45回八王子いちょう祭りが開催されます。
JR高尾駅と陵南公園周辺でのバザー、物産展など、
の~んびりしたお祭りですので、
お散歩気分で遊びに来てくださいね。
では、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 清明の娘 ――
著者は天野頌子(あまの・しょうこ)さん、
2024年4月に発行されました。
『Daughter of Seimei』と英語題名が、
『白虎姫、京の闇を祓う』と日本語副題が付されています。
平安時代を舞台とする
大河ドラマ『光る君へ』が放送されている今年は、
多数の関連書が刊行されました。
学術書、ノンフィクション、小説、コミック、
ライトノベルのジャンルも例外ではありません。
……しかし、実は、
大河ドラマの設定や世の流行とは別に、
いつもどこでも大人気!
というレアで特異な御方もおられまして。
「それはァ、せいめいィさんッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:最強の陰陽師!)
安倍晴明(あべ・せいめい)さん(921~1005)。
ええ、そうです、
生年月日は分かっています。
役職などの履歴も分かっています。
一次資料に登場する、実在の人物です。
実在の人物であるのに、
なぜか清明さん、
書き手さんごとに
キャラクターがくるくる変わって。
偉大なる異能者。
超能力者で、美青年。
生まれながらの術師。
周囲に誤解されている天文学者さん。
そして、この御本では……
親バカ。
「もふふッ??」
「がるるぅ?」(←訳:親バカぁ?)
安倍晴明さんの家族は、
妻・宣子(のぶこ)さん、
長男の吉平(よしひら)くん、
次男の吉昌(よしまさ)くん、
そして、
長女・煌子(あきこ)さん。
いえ、清明さんだけじゃないんです、
宣子さんも吉平くんも吉昌くんも、
妹が欲しい、女の子が欲しいと、
ず~っと待ちわびていたので、
煌子さんが生まれたその日から
可愛くってしかたありません。
たとえ、真っ白なシッポがあろうと、
三角のふさふさ耳があろうと、
んもうメロメロです。
「しッぽォ?」
「がるるるる?」(←訳:ふさふさ耳?)
清明さんの母上の、
信太森(しのだもり)の白狐の血を引く煌子さん、
耳もシッポも気にしない家族から
たっぷりの愛情を注がれ、
すくすくと育って、
元気で好奇心旺盛な少女になりました。
それはもう元気で、元気があり過ぎて、
さすがの清明さんも、
お屋敷の中に留めておくことは出来ぬほどの
晴れやかな元気っぷり。
「あわわッ、それはァたいへんッ!」
「ぐるるがるるる~!」(←訳:お外は荒れてるよ~!)
鬼や怪しのモノたちが
夜な夜な都大路をうろついているのも構わず、
半狐の煌子さんが外出すれば、
当然ながら、騒乱のもとに?
親バカ・清明さんと、
元気の塊・煌子さんの冒険譚は、
パワフルで明るく、
エンタ好きな活字マニアさんにおすすめですよ。
大河『光る君へ』の清明(はるあきら)さんに
こういう明るい面があったとしたら……
などと想い描きつつ、
皆さま、ぜひ、一読を♪