テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 妖しくて、危うし? ~

2024-11-15 22:03:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しゅうまつはァ~いちょうゥまつりィ~♪」

「がるる!ぐるがるぐる~!」(←訳:虎です!毎年恒例だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 11月16日&17日は、第45回八王子いちょう祭りが開催されます。

 JR高尾駅と陵南公園周辺でのバザー、物産展など、

 の~んびりしたお祭りですので、

 お散歩気分で遊びに来てくださいね。

 では、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 清明の娘 ――

 

 

 著者は天野頌子(あまの・しょうこ)さん、

 2024年4月に発行されました。

 『Daughter of Seimei』と英語題名が、

 『白虎姫、京の闇を祓う』と日本語副題が付されています。

 

 平安時代を舞台とする

 大河ドラマ『光る君へ』が放送されている今年は、

 多数の関連書が刊行されました。

 学術書、ノンフィクション、小説、コミック、

 ライトノベルのジャンルも例外ではありません。

 

 ……しかし、実は、

 大河ドラマの設定や世の流行とは別に、

 いつもどこでも大人気!

 というレアで特異な御方もおられまして。

 

「それはァ、せいめいィさんッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:最強の陰陽師!)

 

 安倍晴明(あべ・せいめい)さん(921~1005)。

 

 ええ、そうです、

 生年月日は分かっています。

 役職などの履歴も分かっています。

 一次資料に登場する、実在の人物です。

 

 実在の人物であるのに、

 なぜか清明さん、

 書き手さんごとに

 キャラクターがくるくる変わって。

 

 偉大なる異能者。

 超能力者で、美青年。

 生まれながらの術師。

 周囲に誤解されている天文学者さん。

 そして、この御本では……

 

 親バカ。

 

「もふふッ??」

「がるるぅ?」(←訳:親バカぁ?)

 

 安倍晴明さんの家族は、

 妻・宣子(のぶこ)さん、

 長男の吉平(よしひら)くん、

 次男の吉昌(よしまさ)くん、

 そして、

 長女・煌子(あきこ)さん。

 

 いえ、清明さんだけじゃないんです、

 宣子さんも吉平くんも吉昌くんも、

 妹が欲しい、女の子が欲しいと、

 ず~っと待ちわびていたので、

 煌子さんが生まれたその日から

 可愛くってしかたありません。

 

 たとえ、真っ白なシッポがあろうと、

 三角のふさふさ耳があろうと、

 んもうメロメロです。

 

「しッぽォ?」

「がるるるる?」(←訳:ふさふさ耳?)

 

 清明さんの母上の、

 信太森(しのだもり)の白狐の血を引く煌子さん、

 耳もシッポも気にしない家族から

 たっぷりの愛情を注がれ、

 すくすくと育って、

 元気で好奇心旺盛な少女になりました。

 

 それはもう元気で、元気があり過ぎて、

 さすがの清明さんも、

 お屋敷の中に留めておくことは出来ぬほどの

 晴れやかな元気っぷり。

 

「あわわッ、それはァたいへんッ!」

「ぐるるがるるる~!」(←訳:お外は荒れてるよ~!)

 

 鬼や怪しのモノたちが

 夜な夜な都大路をうろついているのも構わず、

 半狐の煌子さんが外出すれば、

 当然ながら、騒乱のもとに?

 

 親バカ・清明さんと、

 元気の塊・煌子さんの冒険譚は、

 パワフルで明るく、

 エンタ好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 大河『光る君へ』の清明(はるあきら)さんに

 こういう明るい面があったとしたら……

 などと想い描きつつ、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

コメント
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