3月ですね!
三月ウサギくんが踊り、ヤマネくんも目覚め、マッドハッターさんもお茶会する3月!
こんにちは、3月が割と好きなネーさです♪
「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるーるー!」(←訳:虎でーす!)
さあ、3月最初に御紹介いたしますのは、ガツン!と強力な一冊です。
いま話題のこちらを、皆さま、どうぞ~!
―― フランケンシュタイン・コンプレックス ――
著者は小野俊太郎さん、’09年11月に発行されました。
『人間は、いつ怪物になるのか』と、副題が添えられています。
「ふらんッ、ふらんけんけんこんぴぴィ……あれッ?」
「がるるるーる!」(←訳:舌が回ってないよ!)
早口言葉じゃありませんよ、テディちゃ。
でも、フランケンシュタイン・コンプレックス……?
いったい何のことなんでしょうか?
「おばけがァこわいィ、とかァ……?」
「がる~るぐる?」(←訳:映画が怖いとかかな?)
著者・小野さんは記しています。
これを提唱したのは、アイザック・アシモフさんなのだと。
SF作家にしてシェイクスピア研究家、博士号も持っていた20世紀の巨匠さんは、
ある種の《不安》をこう表現したのでした。
その《不安》とは――
自分が造り出したもの、
自分より劣るはずのものが、自分よりも優れている?
創造者-被創造物という隷属的な関係がいつか覆されるのでは、
或いは、
乗っ取られる/立場を取って代わられるんじゃないだろうか、
というような感情です。
『怪物』を造り出したヴィクター・フランケンシュタイン、
そして、ヴィクターに造られた『怪物』……。
「ふむふむッ! テディちゃ、えいがでェみたことあるでス!
ふらんけんッ!」
「がるるるっ!」(←訳:怖かったよね!)
多くの方々が思い浮かべるボリス・カーロフさん主演の映画と、
メアリー・シェリーさんによる原作の間には
大きな隔たりがあります。
科学の信奉者・ヴィクターと、その《子》ともいうべき怪物。
両者の絆は、いかなるものであったのか?
創造者と、
怪物と、
それぞれの行き着く先は?
《怪物》の似姿を、
私たちはさまざまな場所で見出します。
『2001年宇宙の旅』のHAL9000。
ごく近いところでは、『アバター』で惑星パンドラに襲いかかる地球人たち。
著者・小野さんは、
アシモフさんのロボットをテーマにした作品や、
『透明人間』、『吸血鬼ドラキュラ』、
『ジキル博士とハイド氏』といった小説の中にも、
フランケンシュタイン・コンプレッスが底流にあると考察するのです。
さらには、実際に起こった『理解しがたい悲惨な犯罪』すら、
ヴィクターの《不安》に重ねるようにして、
細密に考証してゆきます。
怪物は、どこから来たのか。
……我々の、内側から?
「むむゥ~、めまいィがしそうゥ~……」
「がる~るるぐる~……」(←訳:深い闇だね……)
以前に御紹介しました小野さんの作品『モスラの精神史』も素晴らしかったけれど、
この新作も知力全開!
読んでいてわくわくする御本です!
混沌の現代に甦るメアリー・シェリーさんの《創造物》の真髄を、
あらためて小野さんの研究書で眺め直しましょう!
「むずかしィけどォ、おもしろいッ!でスゥ~」
「がるぐるがるるっ!」(←訳:複雑だけどぉ面白いよっ!)
活字マニアさん、ぜひぜひ!
三月ウサギくんが踊り、ヤマネくんも目覚め、マッドハッターさんもお茶会する3月!
こんにちは、3月が割と好きなネーさです♪
「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるーるー!」(←訳:虎でーす!)
さあ、3月最初に御紹介いたしますのは、ガツン!と強力な一冊です。
いま話題のこちらを、皆さま、どうぞ~!
―― フランケンシュタイン・コンプレックス ――
著者は小野俊太郎さん、’09年11月に発行されました。
『人間は、いつ怪物になるのか』と、副題が添えられています。
「ふらんッ、ふらんけんけんこんぴぴィ……あれッ?」
「がるるるーる!」(←訳:舌が回ってないよ!)
早口言葉じゃありませんよ、テディちゃ。
でも、フランケンシュタイン・コンプレックス……?
いったい何のことなんでしょうか?
「おばけがァこわいィ、とかァ……?」
「がる~るぐる?」(←訳:映画が怖いとかかな?)
著者・小野さんは記しています。
これを提唱したのは、アイザック・アシモフさんなのだと。
SF作家にしてシェイクスピア研究家、博士号も持っていた20世紀の巨匠さんは、
ある種の《不安》をこう表現したのでした。
その《不安》とは――
自分が造り出したもの、
自分より劣るはずのものが、自分よりも優れている?
創造者-被創造物という隷属的な関係がいつか覆されるのでは、
或いは、
乗っ取られる/立場を取って代わられるんじゃないだろうか、
というような感情です。
『怪物』を造り出したヴィクター・フランケンシュタイン、
そして、ヴィクターに造られた『怪物』……。
「ふむふむッ! テディちゃ、えいがでェみたことあるでス!
ふらんけんッ!」
「がるるるっ!」(←訳:怖かったよね!)
多くの方々が思い浮かべるボリス・カーロフさん主演の映画と、
メアリー・シェリーさんによる原作の間には
大きな隔たりがあります。
科学の信奉者・ヴィクターと、その《子》ともいうべき怪物。
両者の絆は、いかなるものであったのか?
創造者と、
怪物と、
それぞれの行き着く先は?
《怪物》の似姿を、
私たちはさまざまな場所で見出します。
『2001年宇宙の旅』のHAL9000。
ごく近いところでは、『アバター』で惑星パンドラに襲いかかる地球人たち。
著者・小野さんは、
アシモフさんのロボットをテーマにした作品や、
『透明人間』、『吸血鬼ドラキュラ』、
『ジキル博士とハイド氏』といった小説の中にも、
フランケンシュタイン・コンプレッスが底流にあると考察するのです。
さらには、実際に起こった『理解しがたい悲惨な犯罪』すら、
ヴィクターの《不安》に重ねるようにして、
細密に考証してゆきます。
怪物は、どこから来たのか。
……我々の、内側から?
「むむゥ~、めまいィがしそうゥ~……」
「がる~るるぐる~……」(←訳:深い闇だね……)
以前に御紹介しました小野さんの作品『モスラの精神史』も素晴らしかったけれど、
この新作も知力全開!
読んでいてわくわくする御本です!
混沌の現代に甦るメアリー・シェリーさんの《創造物》の真髄を、
あらためて小野さんの研究書で眺め直しましょう!
「むずかしィけどォ、おもしろいッ!でスゥ~」
「がるぐるがるるっ!」(←訳:複雑だけどぉ面白いよっ!)
活字マニアさん、ぜひぜひ!