テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

魔法の紅絨緞!

2011-06-10 23:20:41 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ……あら? どうしました、クマくんトラくん?
 なんだかブルブル震えちゃってますわね?

「こッ、こんにちわッ、テディちゃでス……あうゥ~、こわいのォもうやだッ!」
「ぐるる!ぐるぐるがるるるるーる!」(←訳:虎です!ノー・モア・ホラーだよう!)

 あらあら~、大丈夫ですよお。
 前回記事で御紹介いたしましたのは
 怖ろしくも面白いトリビュートブックでしたが、
 本日の一冊は
 楽しくも面白おかしいビジュアルブック!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


  
               ――石川三千花の勝手にオスカー ――


 
 著者は石川三千花(いしかわ・みちか)さん、2011年4月に発行されました。
 雑誌『SPUR』に1997年より掲載されている人気の特集企画が
 とうとう書籍化されましたよ!
 著者・ミチカさんいわく、
 『これは私のライフワーク』!

「らいふわーくゥ??」
「ぐるぐるがるる?」(←訳:それはどんな?)

 始まりは、友人たちとの他愛ないお喋りでした。

 『紅白歌合戦』を観ながらワイワイと、
 歌手さんたちの衣装の批評大会をしていたのですが、
 これがいつの間にか
 『アカデミー賞授賞式』の方がずっとおもしろい!
 批評のしがいがあるわ!
 ということになったのです。

「うむゥ! えいがのォみやこッ、はりうッどォ、でスからねッ♪」
「がるがるぐるぐる!」(←訳:派手だし豪華だし!)

 底抜けに楽しく明るいガールズトークに目をつけたのは
 雑誌の編集者さん。
 かくして、
 指し棒を手にしたミチカさんが
 レッドカーペットのセレブさんたちをバッタバッタと仕分けする
 『勝手にオスカー』が誕生しました。

 そのドレス、違ーう!
 アイメイク濃いわよ!濃過ぎよ!
 うーん、カジュアルだわね……ここは晴れの場なのよ!
 ハ・リ・ウ・ッ・ドなのよ!
 レッドカーペットではもっともっと着飾らなくちゃ!

「そのとォりィ!
 もッとォ、ぴかぴかにッ!」
「ぐるるがるがるるる!」(←訳:もっと気高く美しく!)
「もッとォ、はちゃめちゃにィ!」

 やがてミチカさん、
 衛星中継画像ごときでは御不満だったのでしょうか、
 みずからハリウッドへ乗り込みます!
 
 おセレブとの遭遇率が高いというホテルに宿泊し、
 ウォーク・オブ・フェイムでスター名入りの星を探し、
 コダックシアターの階段で『シェー!』のポーズを決めたら
 はいっ、パチリ!と
 すかさず記念撮影ですわよ~♪

「……しェ~???」
「ぐるるがるぐるがるーる…?」(そてはあのイヤミ先生の…?)
「おーまいがッ!」

 記念撮影の後には
 いよいよオスカーナイト実地検証!
 すぐそこを、スターさんたちが通ります!
 おお!
 本物のスターさんの麗しさ!
 ごひいきの役者さんには、さあ皆さま、声援を送りましょ♪

「ひゅ~ひゅ~ッ♪」
「がるがる~♪」

 15年分のスターさんたちの栄枯盛衰を回顧する
 『勝手にオスカークロニクル』。
 ベスト&ワーストドレッサーを探す
 『オスカー日記』。
 スターさんたちの整形ぶりを追及する
 『《あーだ、こーだ》のオスカー話』。
 裏話を拾い上げる
 『なんたって裏オスカー』。

 真のスターさん、お騒がせなセレブさん、
 オスカーの行方に一喜一憂する、
 或いは、
 オスカーなんてどうだっていいもん、注目を浴びさえすれば♪
 そんな美男美女さんたちに注がれるミチカさんの
 愛ある仕分けは…… 
 すべての読者さんに
 
 わかるわ!

 と、つぶやかせることでしょう。

「ふァいッ! わきゃりまス!」
「がるる!」

 ミチカさんと
 『ミチカとノリのいい仲間たち』さんの愉快なスター調理評、
 映画好きさんに、ぜひのおすすめです!
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ちょこっとホラーなトリビュート!

2011-06-09 23:16:51 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ……せーの、

 きゃあああああーっ!

「わわわわゥッ、びくりィしたッ!
 こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」
「ぐるる!がるぐるがるるーるる?」(←訳:虎です!いったい何事ですかー?)

 何事って、それはもちろん、このこと!ですわよ。
 さあ、本日御紹介いたしますのは、
 思わず、きゃああああっ!と叫んでしまいそうな、こちら~!

  


  
            ―― 妖怪変化 ――


 
 著者は、あさのあつこ さん、西尾維新さん、原田眞人さん、牧野修さん、柳家喬太郎さん、
 フジワラヨウコウさん、松苗あけみさん、諸星大二郎さん、
 そして石黒亜矢子さんと小畑健さん。
 2007年12月に発行されました。
 副題に『京極堂トリビュート 小説現代増刊号《メフィスト》別冊』とあります。

「ぎゃわわわわーッ! こッ、これはッ!」
「がるるっ!」(←訳:もしやっ!)

 は~い、『京極堂』さんといえば、あの『京極堂』さんですね。
 京極夏彦さんの著作に登場する、
 古書店『京極堂』の御主人・中禅寺秋彦(ちゅうぜんじ・あきひこ)さん――
 古書店主であると同時に、
 憑き物落としを行う神主さんでもある御方です。

 この御本は、副題名にあります通り、
 『京極堂』さんに捧げるトリビュートブック!
 京極堂LOVE!の思いをハジケさせているのは、
 と~っても豪華な作家の皆さまです。
 
「いやなァ、よかんッ!」
「がるるーぐるっ!」(←訳:嫌な予感っ!)

 そうね、嫌な予感、いえ、不吉な暗雲が
 ずず~んと漂っていなくもありません……
 正統派パスティシュの作品、
 ふふっと笑いが漏れる落語風の作品、
 幻想小説テイストの作品……

 小説作品をじっくり味わうのもよいのですが、
 私ネーさのおすすめは、
 なんといってもコミック作品です!

 松苗あけみさん描く『薔薇十字猫探偵社』は、
 わ~お♪すごいわ!
 京極堂さんも薔薇十字探偵さんも
 ナイスな視覚化だわ~♪
 脇役さんや小道具もグレイト~♪

「おおッ、これはァ、おもしろィ~♪」
「がる~ぐるがるるるるぐるる~♪」(←訳:良かった~嫌な予感は間違いだったんだ~♪)

 もっとすごい、いえ、凄味を感じさせるスゴさで
 読み手の体感温度をぐっと低下させてくださるのは
 諸星大二郎さんの
 『百鬼夜行イン』……
 ジャンルでいうならば、これはやはり――

「うぴゃァ~ッ! こわいィ!」
「がるるるー!」(←訳:ホラーだぁ!)

 この怖さ、
 読み終えた後により恐怖が増す底知れなさは、
 そう、王道ホラーですね!
 コワい話が苦手な御方は、
 決してひとりでは、
 そして夜中には読まない方がいいわ!

「うぎゃぎゃぴィ~ッ!」 (←逃亡!)
「がる~!」 (←同じく逃亡!)

 京極夏彦さんファンの方々、
 早く『京極堂』シリーズ新作が読みたいよぅ~とお嘆きのマニアさんたちは
 この楽しいトリビュート本を、ぜひ! 
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♪~初夏はサクランボ狂想曲~♪

2011-06-08 23:02:58 | 美味
 こんいちは、ネーさです。
 ……ふっふっふっふっ♪ふふふふふ♪

「こッ、こんにちわッ、テディちゃでス!
 ネーさッ、そのォ、びきみィなァ、わらいィはァ、なにィでスかッ??」
「がるる!ぐるぐるるるがる!」(←訳:虎です!なんだか怖いよぉ!)

 失礼ですね、
 不気味な笑いじゃありません!
 ご機嫌な笑顔♪と言ってほしいわ。
 何故って、ふっふっふっ、理由はこちら!!

  

  『ハーゲンダッツ』さんのカップアイス、
  季節限定の《チェリー》味ですよ~♪♪

「おおおォ~ッ♪」
「がるる~るっ♪」

 我が大々好物、チェリー――サクランボ!
 それがハーゲンダッツさんのアイスクリームに化けてしまったからには
 断然確保です!
 ぎゅぎゅっと捕まえ、
 パクっと食べちゃうのです。
 さあ、ワンダホーな初夏のおやつタイム、実食ですよ!
 いただきます!

「ふァいッ! いただきまスゥ!」
「がるっるるるるるー!」(←訳:いっただきまーす!)

 きゃー♪♪  
 サクランボの濃ゆい風味が美味しゅうございます!
 桜桃というのは、
 可愛い見た目の割に酸味が強い果実ですけれど、
 ミルクとブレンドされると
 まろやかなお味になるような……
 いえ、理屈はどうでもよろしいのです!
 これこそ天の恵み~♪♪

「うむうむッ、おいしィでスゥ!」
「ぐるる~がるる~がるがるっ♪」(←訳:賛成~賛成~うまうまっ♪)

 サクランボ大好き!な御方は
 スーパーやコンビニの冷菓売り場で入手されたし!
 ハーゲンダッツさん、ぜひチェリー味アイスの通年販売化を!!

 そして、こちらも忘れちゃいけませんね。

  

 果実のサクランボさんって、
 とっても身体に良いのだそうですよ。
 
 しみ、しわ、たるみを予防する効果あり!
 疲れ目を予防する効果もあり!
 痛風や関節炎の痛みを軽減!
 自然睡眠を促進し、ボケを予防!
 ――と、フルーツ店でいただいた
 カリフォルニアチェリー協会発行のレシピカードに
 記載されています。
 目を酷使しがちな活字マニアさん必需必須の果実だわ!

「もぐぱくッ、すてきィでス!」
「がるぐるがるるるぐる!」(←訳:いっぱい食べようサクランボ!)

 色が濃い方がポリフェノールを多く含有しているので、
 選んで食べましょう――ともあります。
 皆さま、購入の際には御注意下さいね。

 美味しいチェリーのアイスクリーム、ご馳走さまでした♪
 私ネーさ、これから、おかわりを買いに参ります。
 ではっ!

「いッてらッしゃァ~いィッ!」
「がるぐるがるるぐるる~!」(←訳:ボクらの分もお頼み申す~!) 
 
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《乙女》たちの美。

2011-06-07 22:57:03 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 おや? あれは?
 前方を行く可憐な女子たちの足元は、なぜか、がっちり登山靴……?

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ネーさッ! あれはァ、やまがーるさんたちィでスよッ!」
「ぐるる!がるーるるるぐるる!」(←訳:虎です!カッコいいな山ガール!)

 なるほど~、ここ数日、東京・多摩地域は登山日和♪
 元気なガールズは、
 高尾山か陣馬山か、
 はたまた丹沢の山へお出掛けするところなんでしょうね。
 本日ご紹介いたしますのも
 《少女》の美をテーマにした一冊です。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― 藤田ミラノ ――


 
 編者は中村圭子さん、2011年3月に発行されました。
 副題に『ヨーロッパに花開いた日本の抒情』とあります。
 御本の表紙となっている画に、
 うん? どこかで見たぞ!と、
 思われる活字マニアさん、
 手を上げてー!
 はいっ!(←ネーさ、自分で挙手!)

「ふむむゥ~?
 みおぼえあるようなァ~、でもォ、うゥ~んとォ~?」
「がるるるぐる!」(←訳:美人さんだよね!)

 そうね~、活字マニアさんの中にも
 御存知ない方々はいるかもしれません……
 実を申しますと、
 私ネーさも詳しいとは言えないのですが、
 以前に神保町の古書店さんで拝見して、
 すごい!
 と感服いたしました。
 
 たった一目で、
 観る者のこころに
 深い印象を刻みつける独自の画風!

「ふァいッ!
 どくとくゥ、でスねッ!」
「がるるるぐるがるがるるー?」(←訳:夢二さんたちとはちょっと違うー?)

 明治以来、日本の出版界では
 少年画・少女画などとも呼ばれる画を描く
 挿絵画家さんが活躍しました。
 大御所・竹久夢二さん、
 高畠華宵(たかばたけ・かしょう)さん、
 中原淳一さん、
 内藤ルネさん、
 そして藤田ミラノさん……!

 竹久夢二さん、高畠さんたちは
 挿絵や表紙画を描く場合は、
 わりにダークな色合いの作品が多いのですが、
 藤田ミラノさんの作品は、
 暗色を使っていても
 明々として見えます。
 
「うむッ!
 やまがーるさんのようにィ、かがやいていまスゥ!」
「がるるーぐる!」(←訳:まぶしいよね!)

 昭和30~40年代、
 『女学生の友』『コバルト文庫』等の表紙画で
 大きな人気を得た日本でのデビュー時代から、
 ヨーロッパへ渡って以降の
 近年に制作したものまで、
 この御本にはミラノさんの代表的な作品ほとんどが
 収録されています。

 少女画コレクターさん、
 昭和期の雑誌のコレクターさん、
 挿絵画マニアさんには、特におすすめ!
 ぜひ一度、御覧下さいね~♪♪

「ふぁッしょんにもォ、ちゅうもくゥ、でスよッ♪」
「がるるぐーるるっぐるるー!」(←訳:ミラノガールズ、可愛いです!)
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下ろう、ゴールへの川面を。

2011-06-06 23:17:07 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日、6月6日は昔から
 御稽古事を始めるのにとても良いとされている日ですね!
 私ネーさも、何か始めようかしら~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うちゅうゆうえいッ、はじめたいィでスゥ!」
「がるる!ぐるがるぐるがるる!」(←訳:虎です!それならボクは宇宙旅行!)

 宇宙遊泳? 宇宙旅行?
 そうね、ネーさは宇宙海賊になるための御稽古を……ってムリですっ!
 私たちに出来るのは、
 今日も地道にコツコツと
 地球の片隅で読書タイム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


 
             ―― 四月の橋 ――


 
 著者は小島正樹さん、2010年9月に発行されました。
 つい先日、小島さん著『十三回忌』を御紹介したばかりですが、
 この御本では、著者さんの趣味を活かした物語が展開されます。

「しゅみィ? いッたいィ、なにィでスかッ?」
「がるるぐるがる?」(←訳:昆虫採集とか?)
「ぷろれすゥ、とかッ?」

 著者・小島さんの趣味はリバーカヤックと散歩。
 ほら、カバー裏にお写真が掲載されておりますよ。
 これは……リバーカヤックをなさっているところですね!

「おォ! すぽーつまんでスねッ!」
「がるーる!」(←訳:すごーい!)

 そして、物語の主人公である川路弘太郎(かわじ・こうたろう)さんも、
 リバーカヤックを趣味にしています。
 鹿児島出身の川路さん、
 4年前から或る弁護士事務所に勤めていて、
 休日といえば、
 カヤック仲間と川にお出かけしているんですね。

 けれど、本業はもちろん弁護士さん。
 特に今は、事務所の所長さんが入院しているので、
 下っ端の若い川路さんに
 あれやこれやとシワ寄せが来ているのでした。
 ああ、カヤックは楽しいけれど、
 書類作りはどうもなぁ~…。

「ううむゥ、きもちはァ、わかりィまスゥ~」
「ぐるるるがるぐるがるるる……」(←訳:事務をしててもココロは川へ……)

 いえ、川のことばかり考えていられない事態が
 川路さんを襲いましたよ。
 
 友人の父上が
 事件に巻き込まれた?
 それも、重大な刑事事件に――!
 
 友人さんの要請により、、
 川路さん、弁護人に選任されました、が……
 状況は圧倒的に不利?
 動機があって、
 機会があって、
 アリバイはなし……。
 
「それはァ、やぱりィ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:探偵を呼ばないと!)

 『十三回忌』はトリックで読ませるミステリ作品でしたが、
 こちらの御本はいわば
 ストーリーで読ませるミステリ、でしょうか。
 まだまだ経験不足の弁護士・川路くん、
 事件を解決できるのかしら……?
 いえいえ、弱気はダメですね。
 なんとしても、
 解決しなくては!!

「すぱッとォ、かいとうらんまッ!」
「がるるぐるぅ?」(←訳:出来るかなぁ?)

 ミステリ好きさん、
 スポーツ好きさんにも
 おすすめですよ~♪  
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― 輝くは星の業績 ―

2011-06-05 23:08:42 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ジロ・デ・イタリアがつい先日幕を閉じて、
 もうすぐツール・ド・フランス!
 本場欧州の自転車レースで頂点に立つのは誰なのかしら?

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐる~るるがる……!」(←訳:虎です!混戦の予感がする……!)

 その混戦から抜け出すエースさんを、
 本日はズバリ予想!……なワケはなくて。
 もちろん読書タ~イム!
 活字マニアを自負する方々、こちらを、どうぞ~!

  


 
               ―― グランヴィル ――


 
 著者は鹿島茂さん、2011年3月に発行されました。
 副題に『鹿島茂コレクション1 ―19世紀フランス幻想版画―』とありますこの御本は、
 2011年3月23日~4月3日にかけて
 練馬区立美術館で開催された
 『鹿島茂コレクション1 グランヴィル ―19世紀フランス幻想版画展』の
 図録をも兼ねたものです。

「おふらんすゥ?」
「ぐるるるぐる?」(←訳:グランヴィル?)

 ……そうなんですのよね~、
 フランスの版画画家グランヴィルさんの名を知っている御方は
 多くない、んです。
 古書好きのマニアさんでもない限り、
 聞いたこともない、というところでしょうか。

 J-J・グランヴィルさんこと
 本名ジャン=イニャス=イジドール・ジェラールさん(1803~1847)。

 著者・鹿島さんは言います。
 グランヴィルさんが後世の美術に与えた影響はほぼゼロ。
 その名と業績が忘れ去られてしまったとしても、
 美術史に変化は生じない――

「えェッ? そんなァ~」
「ぐるがるるるぐるがるる~!」(←訳:そんな冷たいこと言わないで~!)

 美術史上の巨人ではないかもしれないけれど、でも。
 鹿島さん御自身は、回想するのです。

  グランヴィルとの出会いが、私の人生を変えた!

 パリの古書店で、グランヴィル作品と邂逅した鹿島さんは
 以来、コレクションを始めます。
 また、グランヴィルさんの生涯をも、
 詳しく調査せずにはいられませんでした。
 我が愛する版画画家さんは
 どのような人生をおくったのだろうか……?
 
「げいじゅつかさんッ、でスからねッ!」
「がるがるぐるるーる?」(←訳:天才か奇人変人かー?)

 雑誌に掲載された風刺画、
 タロットカードのために描いた画や、
 寓意を盛り込んだシュールな石版画、
 そしてファンタジアの極みというべき
 花々と星たちの幻想画の世界。
 鹿島さんのコレクションに、
 不遇な版画家さんの作品は少しずつ、
 しかし確実に、
 その数を増やしてゆきます。 

 美術史へグランヴィルさんが与えた影響はない、とは、
 いえいえ、私ネーさ、ちっとも思いませんよ!
 19世紀前半の印刷美術史上では、
 グランヴィルさん、立派な巨星さんです!
 その光跡、
 遺された数々の作品は、
 今後いっそう評価を高めてゆくことでしょう♪

「もッともッとォ、ぴかぴかとォ!」
「ぐるがるる!」(←訳:輝け一等星!)

 アート好きさん、
 活字マニアさんも、
 ぜひ御一読を!

 ついでに言っちゃいますと、
 グランヴィルさんの作品中、私ネーさがいっちばん好きなのは
 この御本では《彗星の大旅行》という題名で紹介されている彩色木版画です。
 荒俣宏さん訳のファンタジーストーリー、
 ロード・ダンセイニ著『魔法の国の旅人』の表紙画に
 用いられたこともある美しい画ですから、
 御存知の方もおられるかもしれませんね。

「おほしさまのォ、わんだーわーるどォ!」
「がるるるぐるるるー!」(←訳:皆で観にゆこうー!)
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週末は、ぷにぷに?

2011-06-04 22:58:01 | 美味
 こんにちは、ネーさです。
 6月最初の週末はお出かけ日和~♪だった東京・多摩地域、
 『31アイスクリーム』さんには行列が出来ていましたよ。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「ぐるる!がるるるぐるる~!」(←訳:虎ですー!紫外線が怖いよ~!)

 クマやトラも紫外線は怖いのね……
 では週末のおやつタイムは、日陰でのんびり、リラックス!
 皆さまも御一緒に、こちらを、パクッ!と。

  

 画像左は、
 『ロッテ』さんの《お江戸浪漫ぐみ さくらんぼ味》、
 そして画像右は、
 『ブルボン』さんの《フェットチーネグミ ホワイトピーチ味》!

 グミハンターの私ネーさも初めて拝見いたしましたわ……
 お江戸浪漫なグミって何のこと?
 どうしてグミがフェットチーネ??

「きッとォ、たべてみればァ、わかりィまスゥ!」
「がるる!」(←訳:だよね!)

 そうね、それではワクワクしながら
 いただきまーす! ぱくんっと! 

「いただきまスゥ! ぱくもぐッ!」
「ぐるぐるぐるがるる!ぐるっ!」(←訳:ボクもいただきます!がぶっ!)

 《フェットチーネグミ》は……
 パッケージには『アルデンテな新噛みごこち!』とありますが、
 けっこう柔らかくて、弾力あるグミですね。
 面白いなぁと思わせてくれるのは、
 パスタを模した形の方でしょうか。

「りぼんッ、みたいィでスねッ♪もぐもぐッ」
「がるぐるるぐるるる~♪」(←訳:ちょっと生パスタ風~♪)

 《お江戸浪漫ぐみ》は……
 こちらも形状がユニークです。
 桜花をデザイン化してあって、
 これがまた干菓子っぽくもある可愛らしさで、
 でも食感はやっぱりグミ!
 さくらんぼ果汁ゼリーを包むさくらんぼ味のグミは
 日本産サクランボ大好き!
 サクランボ狩りは毎年の恒例行事よ!という
 果実マニアさんを魅了することでしょう♪

「もふッ♪ おいしィでス! ぱくくもぐぐッ!」
「がるるるぐるがるぐる!」(←訳:ぷにぷに感にやみつき!)

 スタイリッシュな?個性派グミ、
 ご馳走さまでした~♪
 夏季のグミは、
 おやつタイムの前に
 冷蔵庫で少し冷やしてからいただくと美味しゅうございますよ。

「ではァ、みなさまッ!」
「ぐるぐるぐるるー!」(←訳:プニプニの週末をー!)
「……ぷにぷにィ??」
「ぐるるるがるぐるがるるがる!」(←訳:じゃなくて、ほんわりリラックスな週末を!)
 
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旅する先では、謎また謎?

2011-06-03 23:21:05 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 2、3日前の映像ですが、現在、我が家のお庭はこんな具合ですよ~♪

  

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むふもふッ♪ きれいィでス!」
「がるる!ぐるるるがるるるるー!」(←訳:虎です!ホタルブクロも咲き始めたよ!)

 きれいなお花を眺めながら、
 では今日も読書タイム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


     
           ―― 蛇、もっとも禍し ――


 
 著者はピーター・トレメインさん、原著は1996年に、画像の日本語文庫版は2009年に発行されました。
 『禍し』は『まがし』とお読みくださいね。
 英原題は『THE SUBTLE SERPENT』、
 先日ご紹介いたしました『修道女フィデルマの洞察』の前日譚といえる作品です。
 ただし、御覧の通り、上・下巻に分かれておりますから――

「ちょうへんッ、でスねッ!」
「がるーるる!」(←訳:長ーいんだ!)

 ええ、そうです、
 この御本はどっしり重厚な、長編ミステリ、なんですのよ。

 以前にも申し上げましたように、
 主人公の修道女・フィデルマさんが生きるのは
 7世紀半ばのアイルランド。
 法廷弁護士さんであり、
 王さまたちとも対等に話し合える上位弁護士さんであり、
 モアン国の王さまの王妹さんでもあって……という
 異色の修道女さんは
 名探偵でもあるのでした。

 この御本では、
 フィデルマさん、或る修道院からの要請を受け、
 海上を旅するシーンから物語の幕が上がります。

「むむッ! ぜんぽうにィ、ふしんぶつゥ!」
「がるるっぐるがる!?!」(←訳:まさかっ幽霊船!?!)

 荒れる海で、
 フィデルマさんが乗る船と行き逢ったのは
 乗員のいない大型船……
 幽霊船ではないようですが、
 この船の船長さんはどこへ行ったのでしょう?
 乗員は? 乗客は?
 フィデルマさんが目指す修道院と
 そこで起きた事件に、
 だぁれも乗っていない不審船は
 何か関係があるのでしょうか……?

 修道院で起きた事件とその謎、
 解決を依頼されて遠くから参じる探偵役の僧侶さん――
 というと、
 多くの活字マニアさんが連想するのは
 ウンベルト・エーコさん著『薔薇の名前』であることでしょう。
 『薔薇の名前』の名探偵・バスカヴィルのウィリアムさんは
 14世紀の御方でしたが、
 フィデルマさんが数々の謎と対峙する
 7世紀のアイルランドは
 ずいぶんと事情が違っているようです。

 各地に残る、土着の古い宗教や俗信、
 王さまたちと族長たちの対立、
 フィデルマさんへの嫌悪感を隠そうとしない傲慢な修道院長、
 そして乗員が消えた船……

「ふゥ~、
 とかなくちゃならないィ、なぞッ、おおすぎまスでス!」
「がるるぐーる!」(←訳:忙しいよ!)

 法廷弁護士の名に懸けて!
 フィデルマさんは少しずつ、
 でも確実に、
 謎の真相に近付きます。
 不穏な気配が背後から忍び寄るのを
 充分に知りつつも……。

 7世紀のアイルランドを舞台にしたミステリなんて
 ワケわかんないよ~!と、お嘆きの活字マニアさん、
 心配は御無用です♪
 じっくり、ゆっくり、読んでゆけば、
 フィデルマさんの推理についてゆけますとも!
 『薔薇の名前』ファンの方々は、
 中世イタリアの風習と比較しつつ、
 古きアイルランドの探偵物語を御堪能くださ~い!

「すいりィ、ありッ!
 ぼうけんッ、ありッ!
 さすぺんすもォ、いぱァーいッ!」
「ぐるぐるがるぐるる!」(←訳:一流エンタミステリですよ!)
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荒波こえて、きらきら舞えば。

2011-06-02 23:14:55 | ブックス
「うぴゃーッ!」(←いきなりのバク転!)
「がるーっ!」(←ガルっと空中三回転!)

 きゃーっ!(←ネーさ、蹴り飛ばされました)
 あ痛たたた、いたたっ、うぅ~…。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐるぐるぐるるがる!」(←訳:虎です!運動不足解消しよう!)
「つぎはァ、だんすゥ!」

 こ、こんにちは、ネーさです。
 雨で外出できず、イラつきがちなクマとトラが暴れております。
 いえ、本当は、この御本の影響を受けちゃったのかも知れませんね。
 活字マニアさんは、影響され過ぎないよう用心しつつ、
 こちらを、どうぞ~!

  


 
             ―― 源内なかま講 ――


 
 著者は高橋克彦さん、2011年5月に発行されました。
 『だましゑ歌麿』に始まる人気の『だましゑ』シリーズ第5作となるこの御本は
 ちょこっと不思議なロードムーヴィー風!

「ふァいッ!
 おえどじだいィのォ、ものがたりッ!」
「がるるっぐるるっ!」(←訳:だからぁ宙返りっ!)

 『だましゑ』シリーズの重要なキャラクターさんの一人が、
 蘭陽(らんよう)さんという、
 もとは役者さんだった美貌のおにいさん。
 前作『蘭陽きらら舞』では
 事実上、主人公として物語を動かしました。
 狭い場所で、高いところで、
 トンボを切る切る!
 身も軽く、舞い、跳ぶ!
 役者さんらしいアクロバティックな所作は、お手のもの!

「ふァいッ!
 えいきょうゥ、されましたッ♪」
「ぐるぐるがるるるー!」(←訳:カッコいいもんねー!)

 今作『源内なかま講』でも、
 もちろん蘭陽さん、大事な役どころを担います。
 けれど、真の主人公は――

 長らく身を隠し、
 世間からは亡くなったのだろうと思われている
 平賀源内さん。

 源内センセ、
 センセを慕う人々の働きかけのおかげで、
 晴れて公けの場に出ても構わぬ身となりました♪
 
「やッたねッ、せんせッ!」
「がるぐるるぐる!」(←訳:おめでとうです!)

 源内センセの表舞台復帰にあたって、
 蘭陽さんは奇策を立てます。

  料亭をやろうじゃないか!

「りょうていィ~! いいなァ~!」
「ぐるぐるぐるがるるる!」(←訳:美味しいものいっぱい!)

  いま借りている御屋敷を修繕して、
  襖は歌麿さんたち人気絵師さんに描いてもらって、
  腕利き料理人を引き抜いてきて、
  そうだ!
  料理を盛りつけるのは
  源内センセが以前に創ったっていう
  『源内焼』の器にしたらどうだろう?
  評判をとること、間違いないよ!

 張り切る蘭陽さん、
 久しぶりの浮世に感慨深げな源内センセ、
 危なかしいふたりを補佐するのは
 『鉄ちゃん』こと若き日の北斎さん。

 はたして、料亭オープンまでの山あり谷ありの難航路は……?

「しんぱいィでスゥ!」
「がるるぐるる?」(←訳:大丈夫かなあ?)

 背景にあるのは
 お江戸時代の“キング・オブ・賄賂”田沼意次の政治と、
 緊縮財政&町人文化締め付けが強化された田沼後の政治模様。
 近年は、
 いやぁ悪いことばかりじゃなかったんじゃない?と
 田沼政治への見直しが進んでいるようですね。
 そんな大波小波の時代を庶民の視点から活写する
 『だましゑ』シリーズ、
 お江戸もの好きな御方、
 歴史ミステリ好きさん、
 そして
 アタシ平賀源内マニアなんですぅ♪という御方に
 おすすめの一冊です!
 シリーズ未読の御方は、
 話の流れをつかむためにも発行順に読破してくださいませ♪

「ではァ、さいごにィ、もういッかいィ、ばくてんッ!」
「がるるる!」(←訳:宙返りも!)
「とりゃりゃッ!」

「きゃーっ!!」(←ネーさ、再びブッ飛ばされました……) 
コメント (2)
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《焼き》の具合は~♪

2011-06-01 23:07:54 | 美味
 こんにちは、ネーさです。
 あらっ? もう6月ですわねー!

「こんにちわッ、テディちゃでス! さむゥ~!」
「ぐるるー!ぐるぐるるるがるーるる!」(←訳:虎ですー!衣替え中止のお天気だよ!)

 そうですね、春物の服を仕舞おうかと考えていましたが、
 薄着になったら風邪を引いちゃいそうな
 今日の東京・多摩地方です。
 こんな日は、
 インドアで楽しくおやつタ~イム!ですよ♪
 はいっ、こちらを、どうぞ~!

  

  『ミスタードーナツ』さんの新作、
   《焼きド》!

「あはッ♪
 しーえむでェ、みましたでスゥ!」
「ぐるるーがるる!」(←訳:焼きドーナツだよね!)

 関西地方先行で販売していた《焼きド》が、
 めでたく関東でも発売になりました。
 8種類のお味の《焼きド》が販売されているとのことですが
 本日は、
 『カラメルアップル』
 『シナモンチョコ』
 『チョコチップごぼう』
 『さつまいも&ほうれんそう』
 『ミルクレイズド』
 と、5種類のドーナツと初対面~♪♪
 
 片端からパクパクっとゆきたいところ、ではありますが
 食いしん坊の私ネーさも、
 身の程を知っております。
 こちらの《焼きド》が、本日のおやつですよ♪

  

 『チョコチップごぼう』、
 いっただきま~す!

「テディちゃもォ、いただきまスゥ! ぱくりんちょッ!」
「ぐるぐるがるるるーるる!」(←訳:ボクもいただきまーす!)

 ぱく、っと……ううむむ、
 カカオというのは主張の強い食材ですので、
 ゴボウのお味は殆どしない、んですけれど、
 食感は、確かにあります!
 シャリシャリした、お野菜の歯応えが好もしいですね。

「ちょこちッぷゥもォ、たくさんッ、はいッててェ、おいしィでス!」
「がるるるぐるぐるがる!」(←訳:甘さもちょうど良いかも!)

 全体の印象は……マドレーヌ風の焼き菓子、でしょうか。
 焼き菓子好きさんは、全8種類制覇して下さいな♪

「もふもふッ♪たべまくれェ~♪」
「ぐるがるがるがるる!」(←訳:でも食べ過ぎないでね!)

 美味しい《焼きド》、ご馳走さまでした!
 なお、関西を中心にした地域の『ミスド』さんでは、
 《焼きdeシュー》という
 シュー生地タイプの新作ドーナツが発売されたそうですよ♪
 関東に来るのはいつかしら~?

「そッちもォ、たべたいィッ♪」
「がるるるるるー!」(←訳:待ってますよー!)
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