テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

祝報は北の大地から。

2012-04-20 23:27:53 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 いま本屋さんへ行くと、
 店頭にディスプレイされているのは……

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きゃぽゥ! しをんさんのォ、ごほんッでスよゥ!」
「がるる!がるるぐるがるぐる!」(←訳:虎です!さすが本屋大賞一位!)

 三浦しをんさん著『舟を編む』は、私たちも大ファン!
 そして……本日ご紹介いたしますこちらの一冊も、平台の要注目作品~!

  


 
            ―― 銀の匙 3 ――
 


 著者は荒川弘(あらかわ・ひろむ)さん、2012年4月に発行されました。
 『Silver Spoon』と英題名が付されたこの作品は、
 先日お知らせしましたように、
 マンガ大賞2012の大賞受賞作!
 累計250万部を突破のベストセラーとなっています~!

「ぷひィ~ぷひひィ~♪
 あらためましてェ、おめでとうございまスゥ!」
「がるるるぐるるる♪」(←訳:めでたやめでたや♪)

 お祝い気分も高まっているちょうどいま、
 グッドなタイミングで第3巻が発行されて、
 ますます読書意欲は高まります……が、
 どんより暗くなっちゃってるヒトがいますよ~!

「えッ? それはァ、だれェ、でスかッ??」
「ぐるる~…!」(←訳:まさか~…!)

 御本の主人公――八軒勇吾(はちけん・ゆうご)くんは、
 いったい何が哀しいのでしょう、
 はぁぁ~と嘆息しておりますよ。
 夏休みなのに、楽しくないのかしら?
 勉強からも早起き必須の実習からも解放されて、
 朝寝坊も出来て、
 TVでアニメなんか見ちゃったりして~♪
 それがフツーの高校生ってものでしょぉ?

「むりィでスゥ!
 はちけんくんはァ、あるばいとなうゥ!」
「がるぐる!がるるぐるがる!」(←訳:そうです!住み込みバイト中!)

 おお、そうでした!
 夏休み期間はエゾノーこと大蝦夷農業高校の寮も閉じられ、
 行き場を失くした八軒くんは、
 同級生の御影(みかげ)アキちゃんのお家で
 アルバイト生活を送っていたのでした。
 2巻では夏休みの前半部分が描かれ、
 こちらの3巻では夏休みの後半部分と、
 2学期の始まりが描かれています。

 お休みの間は悩み、
 学校に戻ってからも
 また悩む八軒くん……

 ですが、それも致し方ないことなのです。
 八軒くんが可愛がっている仔豚の『豚丼(ぶたどん)』は
 ちびっこくって、
 弱っこくって、
 プヒプヒ言っていた面影もどこへやら、
 すくすくと育ってゆきます。
 担当の富士(ふじ)先生に

   肉用として売る。

 と、力強く断言されちゃうほど、すくすくと……。

「あうゥ~、そこをォ、なんとかッ!」
「がるぐるるがる~?」(←訳:お目こぼしとか~?)

 八軒くんを嘆かせる豚丼の運命は……?
 悩み尽きぬ八軒くんが取った選択とは……?

 またお読みでない活字マニアさんは、
 ぜひぜひ一読を!
 こちらの第3巻は通常版と、
 特製の『銀の匙』が付録となっている特別版の
 2種類が販売されています。
 コレクターさんにはスプーン付きの特別版がおすすめですね♪

「はやくゥよみたいィ、だいよんかんッ!」
「がるぐるるがるぐるるるー!」(←訳:第4巻は7月頃発売だそうですー!)

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歩け歩け~の記念企画展!

2012-04-19 23:24:59 | ミュゼ
 こんにちは、ネーさです。
 今日は読書タイムをサボリ、いえ、
 ちょこっとお休みして、お出掛けですよ~!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 お~で~か~けェ~♪ どこへェでスかッ♪」
「がるる!がるぐるるるぐるがる!」(←訳:虎です!ボク食べ放題に行きたい!)

 えーと、残念ながらグルメなお出掛けではありません。
 目的地は、こちら~!

  

 東京都は町田市の、芹ヶ谷公園内の……

  

 葉桜になっちゃってますけど、
 サクラのトンネルを通り抜け、
 階段やらスロープやらを
 降りたり登ったりして到着したのは……

  

 町田市立国際版画美術館!

「むぽゥ! びじゅつかんッ!」
「がるるぐるがるー!」(←訳:何か書いてあるー!)

 建物壁面に提げられているのは
 『25th』と大きく記された幕。
 ええ、そうです!
 町田市立国際版画美術館さんは今年で開館25周年!
 しかも今日4月19日は開館記念日なんです!
 25周年おめでとうございます~!
 
「わァ~いッ! にゅうじょうむりょうゥ~♪」
「がるる~!」(←訳:タダだ~!)

 はい、今日は来館者には嬉しい無料開放日!
 ですので、平日にも拘わらず館内は混雑しておりました。
 皆さんが夢中になって鑑賞している企画展は……

  

          
           ―― 版画の冒険 ――

 
 会期は2012年6月17日まで(月曜休館ただし4月30日は開館、翌5月1日が休館)、
 『Peintre-graveur:Adventures in Graphic Arts in 19th Century』と英題名が付されています。
 25周年記念の企画展だけに、
 気合が入ってますよ~!

 ターナーさん!
 ドガさん!
 ミレーさんにゴーギャンさん!
 ピサロさんとムンクさん!
 ルドンさん! ホイッスラーさんも!
 19世紀から20世紀にかけて活躍した巨匠さんたちを中心に、
 エッチング、リトグラフ、木版画等の版画作品と
 水彩画や油彩画も展示されています。
 
「たーなーおじさんのォ、すいさいがッ、かちょいいィでス!」
「がるるぐるがるるる~!」(←訳:ルドンさんの油彩画もイイね~!)

 美術史上、19世紀は《岐路》と《変化》の時代でした。
 写真(写真機)の発明と普及、
 印刷技術の発展、
 そんな変化が相次ぎ、
 肖像画家は全員失職するだろう、
 いや、画家という職業そのものが無くなるだろう、
 とまで言われた時代だったのです。

 版画もまた、時代遅れの技術として衰退し、
 消え去ってしまうのだろうかと
 画家さんたち、版画家さんたち、刷り師さんたちは危惧しました。
 彼らはそれぞれに、
 新時代の版画を模索し、制作に取り掛かります。

「わざをォ、きわめるッ!」
「がるるる!」(←訳:色を操る!)

 それが、版画の冒険――すなわち、
 版画家さんたちの冒険と挑戦、であったわけですね。
 例えば、ルドンさんの作品や、
 今もなお新鮮さを失わないムンクさんの作品は、
 冒険そのものです!

「ちゃれんじゃーはァ、まぶしいィぜッ!」
「がるるるっぐるるる!」(←訳:19世紀ってスゴイかも!)

 美術ファンさん&版画マニアさんににおすすめのこの企画展は、
 会期中、展示作品の入れ替えが予定されています。
 詳細は国際版画美術館さんへお問い合わせくださいね!
 おっと、
 常設展も見逃してはいけませんよ!
 今期は、ドーミエさん、デューラーさんの作品も展示されています!

「うゥ~、あいたたたたッ!」
「がるぐるる~!」(←訳:足が痛いィ~!)

 芹ヶ谷公園内の階段と坂、
 そして美術館内部をくまなく歩いて……ふぅ~、足が痛くなりました。
 皆さま、履き慣れた靴でお出掛けを!
 
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新装の、春♪

2012-04-18 23:29:40 | 美味
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 まだまだァさくらちゃんッ、さいてるでスよゥ~♪」
「がるる!ぐるるがるがるる!」(←訳:虎です!白いサクラだね!)

  

 は~い、こんにちは、ネーさです。
 上の画像は昨日(4月17日)昼過ぎに近くの公園でパチリ!したものですが、
 染井吉野とは別品種なのでしょうね、
 ちょうど満開になったところでした~♪

「いざッ!
 ぴくにッくゥ~たいむッ!」
「ぐるがるるるがるる~!」(←訳:ボク準備してきたよ~!)

  

 はいはい、こちらのお菓子は、
 『ブルボン』さんの《プチ 期間限定 抹茶ラングドシャ》!
 宇治抹茶を使用したクリームは
 新緑の季節先取り?のグリーンティー色です♪

「ひゃふァ~♪♪
 いただきまスゥ~!」
「がるるぐるるる―がるっ!」(←訳:ボクもいただきま――ああっ!)
「あめだァッ!」
「ぎゃわーッ! どしゃぶりィ!」
「がるぐる!」(←訳:豪雨だあ!)
「うわわわ~んッ!!」

 (実話です!お散歩中断!慌てて逃げ帰りましたよ~!)
 
  

「ぜーはーぜーはーッ」
「……がるっぐるる……」(←訳:……つっ、疲れた……)

 はいはいはーい、
 お家に戻ってホッとして、
 次はちょこっとオマケの読書タイム!
 上の画像は、
 新装成った『花椿』~!!

 新たな誌面作りのため
 昨年末から休刊していた資生堂さんの広報誌『花椿』が
 2012年春、帰ってきました!
 ビアズリーさんの作品を3D化?した『花椿版サロメ』他、
 意欲的な企画がずらりと並んで、
 アート好きさんにぜひ読んでいただきたい一冊ですよ。
 
 特に、グサッと来たのが巻末の
 マツコ・デラックスさん主演ページ
 『Matsuko Special』……!

 TVで見せるお顔とはちょっと違う、
 マツコ・デラックスさんの“スタイル”と信念に触れ、
 背筋が伸びる思いがいたしました。

「まつこさんッ、かッこいィでスよゥ!」
「がるがるぐるっるる!」(←訳:惚れ惚れしちゃった!)

 新『花椿』誌、
 読んでみたいな~という御方は
 資生堂さんのカウンター等でお問い合わせを♪
 なお、2013年度の『花椿』表紙モデルさんも募集中だそうです。
 詳しくは資生堂さんのWebページで!

「ふァいッ! (←挙手!)
 テディちゃ、おうぼォしまスゥ!」
「がるるがるる~!」(←訳:ボクもボクも~!)

 ……応募は、人間のみ、ということで。
 
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嗚呼、君の名は。

2012-04-17 23:25:44 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日はプチゲリラ豪雨に遭遇し、震え上がっちゃいましたよ~!
 雹も降ったらしいわ!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さささッ、さむかッたでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!雷もすごかった!)

 大阪では今、造幣局のサクラの通り抜けが行われているそうです。
 わあ♪いいなあ~♪
 それに比べて東京は……と、
 うららかな春が恋しくなる読書タイムには、
 こんな御本を、さあ、どうぞ~!

  


 
        ―― タンタンのやさしくて不思議な冒険 ――


 
 著者は山下雅之さん、2012年2月に発行されました。
 『Les Aventures de TINTIN』と仏語題が付されています。
 
「わほほッ♪
 みんなァだいふぁんッ、たんたんくんッ!」
「がるるぐるっがる!」(←訳:映画にもなったね!)

 映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』は、4月16日にDVD化もされました!
 これを機に、
 七つの海をを股にかけるルポライター・タンタンくんが
 いっそう身近になれば嬉しいのですが……
 それに、誤解がとけるといいんですけど!

「ええっ? ごかいィ??」
「がるぐるがるるるぐるるっ?」(←訳:ボクたち誤解してますかっ?)

 エルジェさん作の『TINTIN』シリーズ、
 日本では『タンタン』と表記されています。
 しかし、映画では、
 英語が使われているので、発音は……『ティンティン』!

「むッ! それはァ、ちがーうゥッ!」
「がるがるるぐるぐるるー!」(←訳:タンタンはタンタンだよーう!)

 まったくハリウッドのやることは……
 なぁんてバカにしてはいけません。
 実は私たち日本の読者も、
 誤解していること、間違っていることがたくさんあるのだと、
 この御本は教えてくれます。

 タンタンくんの愛犬『スノーウィ』ちゃん、
 本来の名前は……『ミルー』!

 『ハドック船長』もフランス語の発音では、
 『アドック船長』!

 発明家の『ビーカー教授』も、
 『トゥルヌソル教授』が正しい御名前!

「あうゥッ、こんらんしてきたでスゥ!」
「がるるぐるぐるるる!」(←訳:助けてエルジェさん!)

 この御本の著者・山下さんは
 フランスやベルギーで制作されているバンデシネ作品に精通し、
 『フランスのマンガ』という著作もお持ちの学者さんです。
 なので、タンタンくんの冒険について語らせたら
 日本でいちばん!

 タンタンくんが初登場したのは、いつ?
 その母国ベルギーのマンガと
 日本のマンガはどう違っているのか?
 タンタンくんの語学力や、
 ハドック(アドック!)船長の罵詈雑言のヒミツ!
 あちこちに投影されているSFの元祖ジュール・ベルヌさんの世界観、
 マンガ製作当時の世界情勢、
 そして何よりの《?》は……

 タンタンくんはなぜ冒険に出かけるのか?

「まきこまれたからァ??」
「がるぐるがるる?」(←訳:冒険好きだから?)

 タンタンくんの冒険について考えることは、
 すなわち、翻訳文化の、
 また印刷文化の歴史について考えることでもあります!
 な~んて難しいことは横に措いといて、
 《タンタンワールド雑学辞典》として楽しめる一冊、
 タンタンくんファンさんに、
 スノーウィ(ミルー!)マニアの方々に
 おすすめの《TINTIN》副読本ですよ♪
 フランスマンガ好きさんも、ぜひ!

「あしたからァ、ちゃんとォ、よばなくちゃッ!」
「がるるーぐるぅーがるー!」(←訳:スノーウィはミルー!)
 
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フィルムはミラクル!

2012-04-16 23:32:21 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 せーのっ……じゃじゃん!

  

 散り初めのサクラちゃんも、風情があってよろしゅうございますね。
 一方、街中では……じゃじゃん!

  

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 これはァ……しだれざくらちゃんッ♪」
「ぐるる!がるがるるるがる~!」(←訳:虎です!ピンクが可愛い~!)

 通行量の多い甲州街道沿いで咲く枝垂桜ちゃん……
 そういえば、
 京都・円山公園の有名な枝垂桜ちゃんはどうしているでしょう?
 花の女王さまのような御姿を思い浮かべながら、
 さあ、読書タ~イム!
 本日は、こちらの一冊で、週の始まりを元気よく~!

  


 
              ―― これは映画だ! ――


 
 著者は藤原帰一(ふじわら・きいち)さん、2012年3月に発行されました。
 前回記事では
 生物学者さんによるフェルメール研究本を御紹介いたしましたが、
 こちらは、国際政治学者さんによる映画評論!
 
「せいじィがくしゃさんッ??」
「がるるぐるがる??」(←訳:なのに映画評論??)

 2007年8月から『AERA』誌上に掲載された、
 藤原さんの映画コラム《映画の記憶》をまとめたもの、というこの御本の内容は、
 ……危険です!
 
「きッ、きけんッでスかァ??」
「がるるるぐるっ?」(←訳:どうしてまたっ?)

 映画評論でゴハンを食べてるんじゃないんだもん。
 そんな自覚をお持ちの門外漢さんだからでしょうか、
 著者・藤原さん、斬ります。
 もう容赦なく切り伏せにかかります。

   ハリウッド映画はリサイクルで成り立っている。
   期待、したんですけどね。期待しすぎたのかもしれません。
   魂のない映画。
   消去法で作ると映画が痩せる。
   過剰な演技は体に毒です。
   私には災難でした。
   はい、この映画、まったくわけがわかりません。
   説得力がない。

 と、こういった感想をぶつけられたら、
 映画会社の宣伝マンさんは失神しちゃうんじゃないかしら。

「うむむッ!
 だいたんはつげーんッ!」
「がるるる!」(←訳:辛口だあ!)

 けれど藤原さん、誉めるときはきっぱり誉めます!

   こんなに胸に沁みるラブストリーは久しぶりです。
   俳優の力に感服する映画でした。
   見事な演出だ。
   文句なしの名作。
   がんばれペンギン、ディズニー・ネズミなんかに負けるな!

「ぺんぎんッ?? ねずみィ??」
「ぐるがるぐるるる~がる?」(←訳:ペンギンマニアなのかな~?)

 ペンギン好きの藤原さんにとっての《いい映画》とは――
 
   黒澤監督の顰(ひそ)みに倣っていえば、
   『映画になった』という手応え、
   見ただけで嬉しくなって、
   これは映画だと膝を叩きたくなるような作品が、
   私にとってのいい映画だ。

 そしてまた、

   名作なんかじゃなくていい。

 とも述べておられます。
 名作じゃなくても、
 傑作じゃなくても
 私にとって持つ意味は変わらない。
 私の人生には大事な映画だ、と。

「うむむッ!
 たにんのォ、いけんにィ、えいきょうされないィぞッ!」
「がるるぐるぐるるがるぐる!」(←訳:ボクの名作はボクが決める!)

 業界のしがらみに縛られない、
 おおらかにして自在、
 笑いもたっぷりな新風映画評論本、
 映画&映像好きさんは必読です!
 御本の見返しには、

   国際政治学者とは、世を忍ぶ仮の姿。
   その正体は『これは映画だ!』と
   膝を打つ至福の瞬間を求めて徘徊する映画の虫。

 とありますから、
 今後も藤原さんの映画コラムに注目を~♪

「なにがァおこるかァ、わからないィ~!」
「がるるるぐるがるる!」(←訳:ミラクル映画論に拍手!)
 
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まばゆい光の、北の王国へ。

2012-04-15 23:18:30 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 昨日の雨で、やはりサクラのお花はずいぶん落ちちゃったなぁ~と
 溜め息……
 でも、サクラちゃん、きれいな晴れ姿を見せてくれて、ありがとう! 

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うッとりのォひとときをォ、ありがとうッ!」
「がるる!ぐるるがるがるるがるぐる!」(←訳:虎です!短くとも楽しい花の宴でした!)

 ここ東京近辺では、
 儚い春の花のまつりはピークを越えてしまいましたが、
 本日ご紹介いたしますのは、
 画布の中に刻まれた《永遠の美》を追跡する一冊です。
 活字マニアさんもアート好きさんも、
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
             ―― フェルメール 光の王国 ――


 
 著者は福岡伸一(ふくおか・しんいち)さん、2011年8月に発行されました。
 写真は小林廉宜(こばやし・やすのぶ)さんが担当されています。
 2011年後半に評判をよんだ美術研究書ですから、
 もう読んだよ~!という御方もおられることでしょうね。

「ふぇるめーるさんッ!
 ただいまァ、だいせんでんちゅゥッ!」
「がるるるるぐーるぐるるる!」(←訳:新聞にドカーンと載ってたよ!)

 そうなのですよね~、
 6月に東京都美術館で開催予定のマウリッツハイス美術館展の宣伝が
 かつてない規模で行われていて、
 ファンとしては逆に、
 大丈夫なのかしら~?と思ってしまいます。
 『真珠の耳飾りの少女』は、
 本当に日本に来るのかしら……?

 著者・福岡さんは
 フェルメールさんの作品が来日するのを
 待ってはいませんでした。

 作品に会うべく、
 オランダへ、アメリカ東海岸へ、
 フランスへ、英国へ、ドイツへと
 美術館を訪ねて回ります。

「ふむふむッ、けんきゅうのォためでスねッ!」
「がるぐるる~!」(←訳:世界一周だ~!)

 フェルメール作品のためなら
 世界何十周をも辞さない福岡さんですが、
 実は、専門は美術ではありません。
 なんと――

 生物学者さん!

「せいぶつがくゥ???」
「がるぐるるるっ?」(←訳:理系さんなのっ?)

 著書『生物と無生物のあいだ』(2007年刊)は
 サントリー学芸賞と中央公論新書大賞をダブル受賞し、
 ベストセラーになりました♪
 そんな第一級の生物学者さんの思考と、
 17世紀フランドルの画家さんの作品が
 どのように結びつくのでしょう?
 画材?
 保存法?
 劣化?
 それとも真贋鑑定?

 大きな渦が中心へ収斂してゆくように、
 フェルメール作品を鑑賞する福岡さんの旅は、
 終章の『ある仮説』に向けて
 少しずつ速度を増してゆきます。

 フェルメールさんが生きた時代の『科学』のうねり、
 そのうねりの一端に、
 もしや彼――ヨハネス・フェルメールさんが、
 比類なき観察家であったこの画家さんが
 係わっていたのではないか……?

「ふむむゥ!
 ふぇるめーるさんのォ、なぞがァ、またひとつゥ!」
「がるるる!」(←訳:増えたね!)

 美術を専門にしている学者さんではないからこそ、
 見えてくる事象の数々と、
 冷静でいながら情感豊かな考察。
 各作品の図版や、
 世界に名高い美術館の写真もとても美しく、
 “旅”の御本としてもおすすめできる傑作です!
 フェルメールマニアさん&アート好きさんは、ぜひ~♪

「いつかはァ、いッてみたいィ~!」
「がるぐるるがるるーぐるる!」(←訳:世界一周フェルメール巡りの旅!)

 では、パスポートを握りしめ、光の王国へ!
 
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ポケットにひとつ♪

2012-04-14 23:13:47 | 美味
「にゃふゥーッ!
 あめのォ、やつめッ!」
「がる~ぐるるる~…」(←訳:ああ~サクラが~…)

 こんにちは、ネーさです。
 今日4月14日のここ・東京多摩地域は、朝から雨、雨、ず~っと雨……。
 せっかく咲いたサクラちゃんたちも散ってしまったかもしれませんね。

「こんにちわッ、テディちゃでス! ぐすんッ!」
「がるる!ぐるる~ん!」(←訳:虎です!うええ~ん!)

 では、名残りを惜しんで
 13日に撮っておいたサクラちゃん画像を、どうぞ~!
 じゃじゃん!

  

 国道16号線沿いの小さな神社さんにて、パチリ!
 背景がね、曇天なのが悔やまれます……。
 そして、もう一枚は――

  

 線路際のサクラちゃんたちに再見!
 散り始めの頃合いでしたので、
 公園の地面が花で所々白くなっています……
 ああ、やっとお花に会えたと思ったら、もうお別れなんて……。

「むむむゥッ!
 テディちゃ、ふかんぜんねんしょうッ、でスよゥ!」
「がるっるるぐるがるる~!」(←訳:もっとお花見したいよう~!)

 ならば、お花見に持ってゆくはずだったお菓子を
 今日は大放出~♪
 パクっと行っちゃいましょう~♪

  

 ローソンさんで、お店イチ押し!限定!と宣伝されていたのは、
 『亀田製菓』さんの
 《ハッピーターン 期間限定ちょこっとチーズ味》!

「まにあもォ、おおぜいィッ! はッぴーたーんッ♪」
「がるるっるぐるー?」(←訳:ちょこっとチーズ??)

 もう一品は、こちら~!

  

 《MISTER POTETO Crisps ミスターポテト サワークリーム&オニオン味》の
  マンチェスターユナイテッド(MAN UTD)バージョン!
 
「あッ! るーにーちゃんだッ!」
「がーるぐる!」(←訳:エース参上!)

 マンチェスター・ユナイテッドFCのスター選手、
 ウェイン・マーク・ルーニーさん。
 おバカな騒動を起こしてコカコーラさんからスポンサー契約を切られちゃったり、
 植毛手術を派手にカミングアウトして世界中で話題になったり、
 問題児なんですけど、
 なぜか憎めない御方です。

「こんしーずんもォ!」
「がるぐるる!」(←訳:活躍に期待!)

 この商品一個につき1円が東日本大震災の義援金に寄付されるのだそうです。
 嬉しい企画のお菓子ですね♪
 
「おかしをォ、ひとつゥ、ぽけッとにィ!」
「ぐるるがるがるぐる!」(←訳:気分はまだまだお花見!)

 お花見はこれからだー!な地域にお住まいの方々は、
 存分にサクラちゃんと語らってくださいな。
 では皆さま、穏やかな休日を~!
 
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このお店へ、行かなくちゃ!

2012-04-13 23:36:31 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日から10日後に迫った4月23日は『サン・ジョルディの日』!
 大切な人に本を贈ろう!という記念日ですね。

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はじまりィはァ、すぺいんッ!」
「がるる!ぐるるぐるぅがるがるぐるぐる!」(←訳:守護聖人サン・ジョルディを祭る日!)

 男性は女性に一本の赤いバラの花を。
 女性は男性に一冊の本を。
 スペイン発のこの祭日が、もっと世界に広まるといいな~♪と、
 活字マニアの私たちは願います。
 本日は、そんな私たちの琴線をくすぐる、
 《本屋さんの本》を御紹介いたしますよ。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
            ―― わたしの小さな古本屋 ――


 
 著者は田中美穂さん、2012年2月に発行されました。
 『倉敷《蟲文庫》に流れるやさしい時間』と副題が付されています。
 『蟲文庫』は『むしぶんこ』とお読み下さいね、と申し上げるまでもなく、
 とうに御存知の活字マニアさんも
 大勢いらっしゃるかもしれません。
 ああ!あの古本屋さんね!と。

「ふるほんやさんッ、でスかァ~♪」
「がるる!がるる!」(←訳:いいね!いいね!)

 活字好き、書物好き、古地図や古文書好きな御方は、
 一度や二度どころか何度となく、
 足を運んだ憶えがありますよね。
 
 一般の書店さんでは、もう品切れ、絶版だよと言われても、
 ネット書店では取扱いなしと表示されていても、
 ヤフオクに出品されていなくても、
 ここに行けば、あるかもしれない、
 見つかるかもしれない……!
 一縷(いちる)の希望を胸に、
 読みたくてたまらない本を探し求め、
 神保町の古書店さんを、
 地元の古本屋さんを、
 一軒また一軒とさまよう一日……。

「ネーさッ、じッかんがァ、こもッてまスゥ!」
「がるっ!」(←訳:だねっ!)

 この御本の著者・田中さんは
 古書店主さん!
 そして、田中さんが営む古本屋さんの店名が
 『蟲文庫』さん、なんです。

「かわッたなまえェ、でスねッ!」
「がるるぐる~がるる?」(←訳:お店はどこですか~?)

 『蟲文庫』があるのは、
 岡山県は倉敷市、JR倉敷駅南口から徒歩20分。
 大原美術館で知られる倉敷の美観地区の一角です。
 お店の建物が、またすごい!
 明治時代に建てられたという古い町屋建築に、
 白い暖簾が揺れるお店です。

 いいな~こんな建物でお店を営ってみたいな~♪
 風情があるな~♪と
 溜め息しちゃう御方も
 少なくなさそうですが――

 田中さんが『蟲文庫』を開店したのは
 1994年2月のこと。
 初代店舗は、現在とは別の場所にありました。
 それは、
 準備万端整えての、勇ましい船出!だったのかといえば……

「むッ?
 みようみまねッ?」
「がるるるぐるがる?」(←訳:修行経験もなし?)

 ええ、
 まったくのゼロから、
 田中さんはスタートしました。
 古書店で修行したことも
 専門的な運営や買い取りの知識も持たず……
 でも本が好き!
 
 いまや田中さんのお店は、
 倉敷に『蟲文庫』あり!
 と評判が立つほどになりました。
 大原美術館へ行くんなら『蟲文庫』へも行かなくちゃ!
 ユニークな古書店さんがあるよ!
 
「おもしろそうゥッ!」
「がるるる!」(←訳:楽しそう!)

 或る日突然、
 古本屋さんをやろう!
 と思い立ったひとりの若い女性の、
 猛々しくない《奮戦記》。
 活字マニアにとってはシンパシーを感じざるを得ない、
 素敵な御本です。
 本好きさんは必読!必見!の『蟲文庫』成長の記録、
 ぜひ一読を~!

「ていきゅうびはァ、かようびィッ!」
「がるるぐるぐるるる~!」(←訳:倉敷旅行の際は行くべし~!)
 
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山のお家で、待ってます。

2012-04-12 23:22:04 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 昨日の風雨を乗り越え、今日もサクラちゃんは咲いてくれました~♪

  

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いまがァ、さいこうのォ、みごろッ♪」
「がるる!がるぐるる~る!」(←訳: 虎です!桜餅くださ~い!)

 サクラの下で桜餅、
 イチゴ大福や抹茶アイスクリームもいいわね!
 では本日は、サクラ見物おやつの友に、
 こちらの絵本はいかがでしょうか~♪

  


 
              ―― 泣いた赤鬼 ――


 
 文は浜田廣介さん、画は浦沢直樹さん、2011年12月に発行されました。
 1933年に発表された浜田さんの童話『泣いた赤おに』に、
 新たな“映像”の風を吹き込んだのは
 『20世紀少年』『PLUTO』の漫画家・浦沢尚樹さん!
 プロデュースは『MASTERキートン』『PLUTO』他で
 浦沢さんと共同制作をしておられる長尚志さん!

「わぽゥ! ごーるでんとりおッ、でスゥ!」
「がるっるー!」(←訳:すっごーい!)

 表紙の赤鬼さんのお顔からして、
 浦沢さんの画だわ!と
 ファンの方々には分かっちゃいますね。
 浦沢さんタッチの、赤鬼さん!

「まッかでス!」
「がるぐるる!」(←訳:ツノもある!)

 画は間違えようのない浦沢さん流《鬼》、
 けれども、物語には何の変更も加えられていません。
 童話作家・浜田さんの作品そのまま、
 ヒトとの交流を求める赤鬼の、
 喜びと悲しみのものがたり――

「こころのォやさしィ、おにのォ、うちでス!」
「ぐるるがるぐるがるる!」(←訳:ドナタモオイデクダサイ!)

 赤鬼をたすけるために、
 友人の青鬼がしたこととは……。

 文字(文章)だけで読む『泣いた赤おに』では、
 人間(人間界)と鬼の差違、
 鬼のこころの優しさが
 印象に残ります。
 が、こうして絵本に生まれ変わった『泣いた赤鬼』を手にしてみると、
 読後感を占めるのは別種の印象です。

 ヒトと鬼の差違?
 いやいや、そんなのどぉってことない!
 百人いれば百様の顔かたち!
 みんなそれぞれ、違っていてもオッケーでしょう♪
 大事なのは、違いじゃなくて、
 顔とかカッコとか生まれ育ちじゃなくて、
 何をしたか、ってこと。

  青鬼は、何をしたか?
  赤鬼のために?

  赤鬼は、何をしたか?
  青鬼を想って――

「あかおにさんはァ、なきましたでスッ!」
「がるぐるる……がるる!」(←訳:青鬼さんも……たぶん!)

 有名な童話ですから、
 私たち読み手は知っています。
 どんな結末が待っているかを、知っています。憶えています。

 それでも、ページを捲る手を止められません。
 赤鬼の涙から、
 眼を逸らすことは出来ません。
 ともに、青鬼を想わずにはいられません。

 漫画好きさんも
 絵本好きさんも、
 童話好きさんも、ぜひ!
 山の向こうの赤鬼の家をお訪ねくださいな~♪

「どなたもォ、おいでくださいィッ!」
「がるっぐる!」(←訳:マッテマス!)

 
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~ はなのひかり ~

2012-04-11 23:30:07 | 美味
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちぇッちぇッ!
 あめがァ、ふッちゃいましたッ!」
「がるる!ぐるるがるぐるがるる~?」(←訳:虎です!サクラさんは無事かな~?)

 こんにちは、ネーさです。
 今日4月11日の東京・多摩地域は、曇ったり、雨が降ったり止んだり……。
 サクラよ、まだ散らないでいておくれ~!の願いをこめて、本日は、
 昨日(4月10日)と一昨日(4月9日)に
 ちょこまかっと撮り貯めておいた桜フォトを御紹介いたしましょう~♪
 じゃじゃん!
 
  

 上の画像は、多摩川の支流のひとつ浅川(あさかわ)堤防沿いのサクラちゃん!

「ふァいッ!
 おとといィはァ、よいィおてんきィでしたッ♪」
「がるるぐるぐるー!」(←訳:青空がワンダホー!)

 はい、ではお花にちょっと寄ってみましょう――

  

「もふもふゥさくらッ♪」

 さらにさらに寄ってみますれば――

  

「がるるぐるる!」(←訳:これが桜色なのさ!)

 そして、下の画像は、
 JR中央線の線路沿いにある公園のサクラちゃんたち!

  

「りッぱなァ、たいぼくゥでスゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:背も高いよ!)

 JR中央線の、八王子駅と西八王子駅を結ぶ線路南側の、
 このサクラちゃんたちを知ったのは2010年の暮れ頃のことでした。
 けれど、
 いいな~♪お花が咲いたらキレイだろうな~♪
 とワクワクしていた2011年春に、
 震災が起きてしまいました。
 へなちょこな私ネーさ、
 震災直後の混乱で体調を崩し、
 気にかけていたサクラちゃんたちを観にゆけませんでしたが……
 今年!2012年は!

「みにゆきィましたでスッ!」
「がるるぐるがるっ!」(←訳:咲いてましたっ!)

 やった! 執念結実!
 一般家屋の4階建てをも越えそうな、
 巨樹サクラちゃんたちを、とっくりじっくり、
 見物させていただきましたよ~♪♪
 眼福、眼福、ありがたや~♪♪♪

「ふゥッ!
 さくらけんぶつゥ、おなかがァ、すきまス!」
「ぐるがるる~!」(←訳:喉も渇いた~!)

 そうね、
 ならば最寄りのマクドナルドさんへ駆け込んで――

  

 《期間限定 アメリカンチェリーシェイク》!

「ひゃぽゥッ! 
 いただきまスゥ! ずずずーッ……みぎゃぱーッ!」
「がるるー……がるるるるるーっ!」

 あのね、一気に冷たいものを食べると頭がキーン!って、なりますから。

「あいたたたたたァッ!」
「がるるる~!」(←訳:痛いいい~!)

 少々クセのあるお味ですが、
 チェリー味のシェイク、楽しく美味しくいただきましたよ。
 ご馳走さまでした~!

「ごぴそうさまァでスふゥ~…いたたッ」
「がるぐるる~…」

  

 上の画像は、本日(4月11日)、
 我が家のお庭で撮ったスミレちゃんです。
 震災から、今日で13ヶ月……
 被災地で桜が咲くは何日頃になるのでしょうか。
 天にも地にも希望の光があふれることを祈りつつ――
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