喫茶 輪

コーヒーカップの耳

和算の関孝和

2022-01-07 14:10:47 | 本・雑誌
今朝は寝坊してしまった。
遠くの方から妻の呼ぶ声がする。
気持ちよく夢を見ていた。
何の夢かは目覚めたとたんに忘れてしまった。
時計を見ると、7時半!
「うわっ!」である。
今日はM病院の予約受診の日。
しかも9時予約である。
寝坊の原因は昨夜の将棋だ。
今年最初のお相手が〇△四段という強敵。
疲れたのである。
将棋はつくづく体力勝負だと思う。
この一局に精力を使い果たしたのだ。
で、今朝の寝坊になってしまったというわけだ。

ところで病院だが、検査の結果は前回とほぼ同じで、また三か月後ということに。良かった。
しかし病院は、正月明けということでエラ混みでした。
最初血液検査なのだが、検査室に入れず廊下にまで行列。
こんなことは初めてのこと。
しかも受診も9時予約が10時にずれ込み。
終って会計も30分ぐらい待たされた。
ま、病院では患者それぞれですから仕方のないことで。

病院へは必ず文庫本を持って行くことにしている。待ち時間に読むため。
今日はこれ。
『天才の栄光と挫折 数学者列伝』(藤原正彦著・文春文庫)。
著者の藤原さんは、数学者であり文学者でもある人。
また、作家、新田次郎・藤原ていのご子息。そして今、姫路文学館の館長さん。

今日は待ち時間が異常に長かったので、遅読のわたしでも90ページほど読めた。
その中で、この件。感動しました。
不運の和算家、関孝和の章から。孝和の一番弟子、建部賢弘(かたひろ)に関するところ。

《傷心の孝和にとって一番弟子建部賢弘のほれぼれするような天才と人格は、慰めだったろう。賢弘は孝和の『発徴算法』に種々の改良を加えた『発徴算法演段諺解(えんだんげんかい)』を著し、孝和の業績を世に広め後世に残した。また 、主に孝和と自らの業績を集めた和算全集『大成算経』二十巻の著作編集を兄賢明、師孝和の三人で開始した。二十数年後、孝和の他界した二年後に、これは二十巻の書物として完成したが、師への敬慕と、名を包み隠すという人柄から、賢弘は署名さえしなかったのである。したがってこの書は共著でありながら、長い間孝和の著と誤解されたほどである。》

これには感動しないわけにはゆきませんね。


コメント
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