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コーヒーカップの耳

神戸で最も古い動物園は?

2022-07-13 10:16:18 | 
詩人、季村敏夫さんからお贈りいただいた本、『一九二〇年代モダニズム詩集』〈思潮社)を読んでいたら、ちょっと疑問の箇所が。



いや、本の内容に疑問ではないんです。
わたしの好奇心からネットで調べていたら、そちらの方に疑問があるということで。
←二段階クリック。
受川三九郎の詩、「一九二二年秋の須磨動物園にて」です。
へえ?そんなに昔に神戸に動物園があったのか、と思って「須磨動物園」でググってみました。
そしたらこのページ。《1928年(昭和3年)、神戸に初めて誕生した動物園の名称は?》
1928年に生れた「諏訪山動物園」が最も古いと出ていました。
あれれ?ですね。
詩人、受川三九郎の詩、「一九二二年秋の須磨動物園にて」は1923年3月に発行された「関西文学」七号に掲載されているとのこと。
ということは、1928年よりも前に神戸須磨に動物園はあったということ。
「鰐」という詩もありますから、町の公園にちょっとある簡単なものではないでしょう。
あ、その「鰐」という詩ですが、誤植があるのでは?
最終行。 《鰐よ!鰐よ!お雨は暗い金網の中。》。
「雨」ではなく、「前」ですね。
これは「関西文学」が誤植なのか、あるいはこの『一九二〇年代モダニズム詩集』が誤ったのか?どちらなんでしょうねえ。

追記
 大国正美さんの本に、こんな情報がありました。
須磨寺遊園地に動物園があったそうで。
こんな風に書かれています。
《クジャク、鷹、カンガルー、ワニ、ヒョウ、クマ、猿、象などが飼われていました。》
《大正6年(1917)須磨寺遊園地の豹が逃げ出して、神戸全市が戒厳令状態という騒ぎが起こり、遊園地を経営する兵庫電気軌道がヒョウの捕獲に500円の賞金を出した。10日余り後、神戸の北、藍那の山中でヒョウを銃殺して一件落着した。後年(関東大震災後)、須磨を訪れた山本周五郎が「豹」という短編を書いています。》
本格的な動物園があったということですね。


コメント (2)
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