喫茶 輪

コーヒーカップの耳

中野文擴さんの句

2022-07-20 19:03:14 | 文芸
川柳誌『現代川柳』は中野文擴さんのお手配でお贈りいただいている。

中野さんは「喫茶・輪」に何度も足を運んでくださった人。
わたしに刺激を与えて下さる人だ。
今号に載っている中野さんの句を紹介しましょう。
  
  老いてなお錆びた合鍵持っている
  ネオン辿ればあの日の僕が居る小道
  行き着いてあの日の恋に火を点す
  酔い覚めて女の嘘を垣間見る
  吐息溜息ついて他人にまだなれぬ


ほかにも何句か載ってますが、この5句にしておきましょう。
なんとも色っぽいではありませんか。
その中野さん、たしかお歳は80を出ておられるのでは?
「後期高齢者」なんて言葉に負けないで元気を出さねばならないと思うことでした。
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父の汗 傘を届けた町工場

2022-07-20 14:53:08 | 文芸
お贈りいただいた川柳誌。



時実新子さん、お亡くなりになって15年だと。
早いなあ!
その新子さんのお弟子さんたちで出しておられる川柳誌です。
100ページ余りの充実したもの。
パラパラと見ていて心に刺さったのがありました。
これぞ川柳ですね。
いま巷で流行っているつまらないダジャレのようなものと違って文学性があります。
《父の汗 傘を届けた町工場》 松本昭子
この句を小林康弘さんが解説しておられて、これが秀逸。
←二段階クリック。
感動が何倍にもなりますね。
今はもう、雨が降ったからといって傘を届けるということは少なくなりました。
でも昔は、子どもの学校へ届けたり。
わたしの経験では隣の学校へ、担任の先生に届けたことを思い出します。
うちの傘を貸してあげたのです。そんな時代でした。
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『新・座禅のすすめ』

2022-07-20 11:37:35 | 懐かしい話
『KOBECCO』7月号に「無常迅速 時不待人」と題して書きました。
若き日に所属していた「栽松会」という禅会に関することです。
もう50年も昔の話。
その頃の仲間のうち、今も音信のある二人にこの7月号をお送りしました。
そのうちの一人、I・Hさんから丁寧な返事がありました。
このI・Hさんはまだお若く、といっても今は60台半ばです。
この人の結婚の相手に関してはわたしもいくらかの影響を与えたのでした。
手紙に「禅を薦める訳ではありませんが」とあって、一冊の本を贈ってくださいました。



『新・座禅のすすめ』(禅文化研究所編・発行)です。
サブタイトルが「座禅経験者にこそ薦める」とあります。
執筆者の一人が、圓福僧堂師家、政通徳門さん。
I・Hさんが今、指導を受けておられるそうですが、まだ51歳とお若く、今後の臨済宗をリードしていかれるだろうとのことです。
ちょっと読んでみましたが、役に立ちます。
というのも、わたし、今でも思案に暮れることがあると、呼吸を整えて座禅を組むことがあります。
今さら遅いのですがね。それでも何らかの效はあるかもと。
この本、ありがたく手元に置こうと思います。
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