喫茶 輪

コーヒーカップの耳

詩集『万樹奏』

2019-09-20 14:43:29 | 
和歌山の詩人、中尾彰秀氏よりお贈り頂きました。
詩集『万樹奏』(竹林館・2019年8月8日発行)です。
これが第25詩集だというから精力的ですねえ。

わたしが最も印象に残った「蝉の時間」です。←クリック。
「蝉」と「禅」とは字が似ているな、とはわたしも思っているものですが、このような作品に仕上げる手並みは素晴らしいですね。
わたしは何げなくこの詩を上げたのですが、あとで詩集の裏表紙を見ると、帯にこの詩の部分が印刷されていました。
作者も気に入った作品だったのかもしれません。

次にこれ。
「福石」です。表紙写真をモチーフに書かれた詩とのこと。
「あの石はどこへ行ってしまったの」と言いながら、自宅へ持って帰られたのではないでしょうか?
よくこんな石がありましたね。

「黒板」です。
少し説明臭くもありますが、好きな詩の一つです。最終行、いいですねえ。「誰しもが永遠の自分自身の発見者なのだ」に、ハッとさせられました。

「あとがき」を紹介しておきましょう。
「あとがき」は最も読んでほしいものだったりする場合もあるような、ないような。少なくとも、作品と共に読んでもらいたいものでありましょう。
←クリック。

詩集と共に、氏が作曲演奏されたピアノ曲のCDもお贈り頂きました。今、それを聴きながらこのブログを書いています。
中尾さん、ありがとうございました。
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詩碑を探して

2019-09-19 15:34:56 | 
用事があって、久し振りに西宮市役所へ。
帰りにすぐそばの海清寺に立ち寄りました。
もちろんお参りもしましたよ。


以前、ここの境内に詩碑があると聞いていました。
一度探したのですが、その時は見つかりませんでした。
矢野栄蔵という人の詩碑があったというのです。
矢野さんは葬儀屋さんでした。
氏の「母」という詩集を、この葬儀屋さんが仕切る葬式の時にいただきました。
参列するすべての人に配られたのです。
もう昔のことです。
参列する度に頂くので、家のあちこちに置いてありました。
今、探すのですが見つかりません。
どこかに一冊ぐらいあると思うのですが。
なかなかいい詩集だったと思うのですが、葬儀屋さんが儲けたお金を使ってばらまいてはる、というようなことが言われたことがありました。
また路線バスの広告にも氏の詩が使われていたことがありました。
「鳥は季節を忘れない だけど人間は いつもなにかを忘れて生きている」というような詩だったと思います。
ということでお寺さんとは縁がありますので、ここに詩碑があると言われて信じていたのです。
ただし、この葬儀屋さんには問題が起こって、その後規模が小さくなりました。
今もあるのでしょうか?
矢野さんのお名前も聞かなくなりました。
で、今日もう一度、境内を探しましたが、やはり見つかりませんでした。
あの問題が起こった時に撤去されたのでしょうか?
それとも最初から無かったのでしょうか?

このお寺には立派な楠があります。

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「折り紙」の人

2019-09-19 12:38:26 | 続・コーヒーカップの耳
仮称『続・コーヒーカップの耳』に登場する、「折り紙」の主人公、H口さんが来店。

久し振りのご来店で、ゆっくりとおしゃべりして帰られた。
来年2月に本が出ます、とお伝えしました。
奥様がなくなっておられるのが残念ですが、その時には仏前にお供えしたいと思います。
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日々推敲

2019-09-18 14:37:13 | 続・コーヒーカップの耳
8月はわたしと家内にとって非常に忙しい月なのです。
9月に入り、やっと少し余裕が生まれました。
で、仮称『続・コーヒーカップの耳』の推敲を合間合間に進めています。

推敲というのは、いくらやってもキリがないものですが、出来るだけのことはしておこうと思っています。
もうこれがわたしにとって最後の本になるかもしれませんので。
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T皮氏と足立巻一先生と田岡香逸氏

2019-09-17 18:32:00 | 足立巻一先生
「足立巻一先生と田岡香逸氏」というブログを参照ください。
この中に田岡香逸氏が登場しています。

今日頂いた鳥取の詩人T皮氏からのハガキに一驚。
繋がっているのですねえ。
氏のハガキに『石の星座』のことが書いてあって、しかもその中の「播磨の古法華山」について書かれていました。
氏はその内容に感動して、一昨年、そこへ行って来たとのこと。
わたしは行っていませんが、やはりわたしも感動したのでした。
不思議な縁を感じます。
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立派な賞状

2019-09-16 16:10:27 | 日記
古いものを探していると、思いもしないものが出てくるのが、うちの家。
それだけ家が古いということ。
今日はこんなものが出て来ました。

家内の子ども時代の賞状がいっぱい。
本人も「こんなの有ったの知らなかった」と言ってます。
「お母ちゃんが取っておいてくれて、嫁入りの荷物の中に入れてくれたのだろう」と。
この一番上にあるのは習字でのものですね。
見てみると、だいたい家内がもらっているものは、陸上短距離と、習字の賞です。
高校ではバレーボールで活躍したというが、それはない。団体競技だからでしょうか。
出て来たのは小中学校時代のものだけ。
それにしてもこの賞状、ガリ版刷りです。
そして、日付を見ると、昭和三十四年を三十五年と訂正上書きしてあります。
少なくとも2年間使い回したということですね。
それほど貧しい時代だったのだろうか。
それとも、この出石町立小野小学校に予算が無かったのだろうか。
これはこれで、立派な賞状だと思います。
ちゃんと額に入れてやろうかな。
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「私のとらえた風景」展

2019-09-15 17:10:12 | アート・文化
伊丹市立図書館「ことば蔵」ギャラリーに行ってきました。


山田洋三先生と、その奥様の禮子さんとの二人展。
洋三先生は写真。奥様は刺繍。





受付にサギ草がありました。

さて写真。

これ、面白かったです。「早春の鏡写し」と題されてます。
しかしわたしは、手前に写っている幾何学模様に目が行きました。
なんでしょう?子どもが鉛筆でいたずらしたような、はたまたピカソの素描のような。
答は水に浮いている、あるいは突き出ている枯れた蓮の軸とのこと。


「雪上の松陰」。遠くに「幸せの鐘」があります。
何年か前にkoh、satoの一家と行きました。岡山県蒜山高原です。すでに懐かしい。


「豊かな実り」。初め、池に赤い花が浮いているのかと思っていました。
しかしこれは手前に咲いている彼岸花でした。


「故郷の城跡」。この石垣が荒々しくていいですねえ。石組には詩情があるように思います。山田先生の故郷丹波の城跡。



「水玉の踊り」。全ての実に水玉が下がっています。ちょっと不思議な感じ。
雨上がりのすぐあとだったそうです。

奥様の刺繍。



これは大変な力作です。
パッチワークと違って、一針、一針縫ってあります。
洋三先生の写真は、景色を見て、パチリと撮るだけ。
それに比べれば苦労があります。
と、洋三先生にケチをつけてはいけません。
写真はどれにも、はっきりとした動機があります。
意外性があったり、詩情があったり、どれも楽しめました。

会場で小南先生に会いました。
一昨年、武田尾の廃線跡ハイキングに山田先生ご夫婦とご一緒した人。
「山田先生」と言ってますが、元小学校校長先生。長男が一年生の時の担任でもあります。
そして、小南さんも山田先生の同僚。やはり最後は校長先生で退職。
楽しく交流させていただきました。




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予備原稿

2019-09-15 08:31:34 | 続・コーヒーカップの耳
使えるかどうかわかりませんが、仮称『続・コーヒーカップの耳』に挿入するための原稿を書きました。
 9枚あります。
まだ草稿段階。これから推敲します。
取捨は編集者にお任せです。
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「帰らぬ人形」の人。

2019-09-14 17:27:55 | 続・コーヒーカップの耳
隣の老人介護施設に家内と行ってきました。
明石さん92歳に面会です。
家内はよく訪ねてあげているのですが、わたしは初めて。だからお会いするのは2年ぶりぐらいでしょうか。
窓からうちの家がチラっと見えてます。
この人のこと、「帰らぬ人形」と題して「KOBECCO」2007年に2,3月号の2回にわたって書いています。2月号は82ページからです。3月号は80ページから。https://kobecco.hpg.co.jp/wp-cont…/uploads/…/06/20070204.pdf

3月号 https://kobecco.hpg.co.jp/wp-cont…/uploads/…/06/20070306.pdf

来年2月に出る拙著にも加える予定です。
そのことも伝えました。
うれしそうにしておられました。
元気にいてほしいです。
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「夕刻の動物園」

2019-09-14 10:16:42 | 新聞記事
今朝の神戸新聞、読者投稿欄「発言」にこんなのが載っていて思わず反応。

←クリック。
神戸の北浦きし子さんが書いておられます。ブログ掲載お許しを。
見だしを見た瞬間、昔の拙詩を思い出しました。

←クリック。
これも北浦さんと同じく王子動物園でのことです。
懐かしい思い出です。昭和58年ですから、もう36年もの昔。
亀井一成さんもお元気だったのだ。
その後、この詩が縁で、亀井さんはうちの店に来てくださり、楽しいお話を聞かせてくださった。
本も出る度に贈って下さった。
もう亡くなられて久しい。
亡くなられて久しいといえば、この詩を評して下さった、足立巻一先生。
←クリック。

あ、この時の入選第一席の八田さんとは一緒に同人誌「地平線」をやってたことがあり、今も交流があります。

この歳になりますと、一つのきっかけで時の移ろいに愕然とすることがしばしばです。
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生誕120年 文豪川端康成と美のコレクション展

2019-09-13 13:57:06 | アート・文化
【 行けませんでした。】
姫路文学館での「生誕120年 文豪 川端康成と美のコレクション展」の開会式/内覧会。
宮崎修二朗先生が招待を受けておられて、わたしに代わりにとその招待状をいただいていました。



大阪の孫の幼稚園の「敬老の会」に行き、途中で抜けて、と思っていましたが、無理でした。
もう今からではとても間に合いません。
でも、この招待状で期間中のいつでも観ることはできますので、日を改めて行きます。

追記
今朝(9月14日)の神戸新聞朝刊に出てました。
←二段階クリック。
平松正子記者が書いておられます。
行っていればお会いできたのかも?ちょっと話もあったのですが。
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「名筆研究会展」

2019-09-12 09:45:46 | アート・文化
「名筆研究会展」の案内をいただきました。





これはどうしても行って来なくてはなりません。
「名筆研究会」の中心人物、六車明峰さんにはもう長くお世話になっています。
「KOBECCO」に書くわたしの文章に「書」のカットを提供して頂くようになったのは、2004年からですので、すでに15年になります。
毎月毎月欠かさずに、よくお付き合いくださるものです。

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「風が吹けば…」

2019-09-12 07:58:52 | 新聞記事
いつも楽しみに読んでいる神戸新聞の「落語的見聞録」という随筆。
桂文珍さんが書いておられますが、面白く、そしてためになります。
ところが今日読んでいて「あれ?」と思うところが。
《「風が吹けば桶屋が儲かる」という言い回しがある。風が吹く→砂ぼこりが目に入る→目を痛めて三味線弾きになる→三味線のために猫が減る→ネズミが増えて桶をかじる→桶屋が儲かる。》
これ、わたしが知っているのとちょっと違います。
砂ぼこりが立って目を痛める人が増える、までは同じですが、そのあと。
「目医者さんが儲かって、その奥様が三味線を習う。」と覚えてました。
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二篇の詩

2019-09-11 08:49:09 | 
今朝の神戸新聞「読者文芸」欄、詩の部。
特選と入選第一作。
←二段階クリック。

今週は生活詩ばかりでしたが、この二作、一情景を元に書かれていて、しかしそれだけに終わらず、想を伸ばし深みと広がりを見せてますねえ。
読み応えがあります。

時里氏の選評です。
←クリック。

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繰り返しに耐えられる

2019-09-10 18:45:19 | 本・雑誌
まだ読んでます。

『桂枝雀のらくご案内』。
今日読んだところにこんなことが書いてあります。
浄瑠璃のことを、深みのある芸と紹介しながら、
《落語も本当は同じことなんですね。一ぺん聞いていただいておもしろかっても、二へん聞いたらおもしろくないというのでは噺に何の工夫もなく、底の浅い芸ということになります。筋だけのもの、知的なおもしろさだけのものは、くりかえしがきかないというのはここなのですね。筋の上に生理的、情的なものにかかわる工夫を積み重ねていくことによって奥行きのある、くりかえしのきく噺になるのです。》
これは勉強になりますねえ。
繰り返し読んでもらえるものを書けるようになりたいものです。
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