あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

動植物の共生で自然体系が成り立っている

2013-03-28 16:12:16 | さすがっ!八重山諸島「西表島・黒島・石垣

      写真は2013/2/1-2西表島:祖納・古見のサキシマスオウ群落・新盛住宅

      写真:古見の前良川河口付近。面白いでしょ?

 

  島にはたくさんの浜があり、それぞれ特徴があります。有名な「星砂の浜」は極々小さなサンゴのかけらが集まっていますが、反対に「月が浜(トゥドゥマリ浜)」はサンゴがありません。

 

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 月が浜には浦内川の河口が広がり、侵食された岸壁と弓のように長く伸びた浜辺、そして川から流れた「鳴き砂」の美しさが圧巻です。白く滑らかな浜にはウミガメも産卵に来るのだそう。

 

 

写真:浦内川の河口付近

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 川の水が入るとサンゴは育たないためシュノーケリングの魅力は少ないです。このときは大潮の引き潮のため、小さな島々がニワトリの親子に見えるようなとっても面白い形になっていました。

 

 

 

写真:小さな島々がニワトリ母さんとこどもたちに見える!

 

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  海岸に沿った道路を走っていると、沖に小さな丸い島が見えてきました。ここ祖納は西表島でも最も古い歴史があり、「まるまぼんさん(マルマ盆さん)」という可愛い名前のこの島は地区のシンボルなのです。

 

 

 

写真:薄いサンゴ石の風合いが素敵な「新盛住宅」の石垣

 

 

 

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 石垣に使われている薄い「テーブルサンゴ」に目を惹かれ、車を降りて散策することにしました。

 

 

 

 写真右:西表産の木材を使い、釘などの金属を使わない造り

 

  

                                 

  するとこの石垣は「新盛家住宅」(沖縄県有形文化財)だったのです。これは、現存する沖縄最古の木造かやぶき民家で、造られたのは140年前と推定されています。ふらっと散策したらこんな場所だったのですね。

 

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 祖納では毎年10-11月(旧暦の9-10月)に、今年の豊作を感謝し、来年の豊年を祈願する「節祭(シツ)」(国の重要無形文化財)が行われますが、「新盛家住宅」から海に向かう道路は「神の道・ミルク道路」と呼ばれ、ここをミルク(弥勒)の行列が通ります。

 

 

  写真下:神聖な雰囲気の前泊御嶽 

 

 

 

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 海に出たところが「前泊りの浜」で、脇には「前泊御嶽」が神聖な雰囲気が漂わせて鎮座しています。節祭ではまるまぼんさんをハーリー船が周り、競争なども行われます。そして「まるまぼんさん節」の歌や踊りなども奉納されるようです。

 

 

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                写真:「古見のサキシマスオウ群落地」

 

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 ブログにもう一箇所「古見のサキシマスオウ群落地」を書こうとして、「祖納と古見が島で最初にできた集落」と知りました。歴史の長さって、やはり人々の生活や思いの深さと重なって、あいよっこの興味・関心を惹くのでしょうね。

 

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 実は前回(5年前くらい?)来た時、霊気が漂うような雰囲気とかなり荒廃している印象があったので気になっていました。今回はしかし、道路新設に伴って大きく変わっていました。これも新設された木道を通って、上から限定的に見るだけとなっています。見るにはちょっと物足りないけど、でも樹木の根元には水が浸りカニらしき穴もたくさん見え、樹木にとってはおそらく回復のきざしに思えます。そうであってほしいもの。

 

 

写真:周囲にはトビハゼなどの小動物がいっぱい

 

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 巨樹の群落地を人間が「聖地」と崇めるのはよくあることですが、塀で囲って自然環境を変えてしまっては、結局衰退を招くことになるのでしょう。ここの樹木は養分を含む水分がたっぷり必要で、他の植物や小動物たちとの共生で自然体系が成り立っているのだなあ、と実感します。