あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

そういえば 2014年福島の秋色はどうだった? ⑦

2015-03-27 21:29:04 | そういえば 2014年福島の秋色はどうだ

               写真撮影日:2014/11/19~20

               写真上:中之作漁港で整列しているカモメさん

 

  最終日、朝一番にやはり小名浜港と中之作漁港に行き、周辺の海岸線を走ってみました。4年目を迎えようとしているけれど、まだまだ復旧には遠い現実を感じます。福島の場合は地震被害・津波被害に加えて、さらに原発被害や風評被害も大きな影を落としているのは言うまでもありません。

 

  旅に出発する前、2014/11/11付け読売新聞には「『常磐もの』徐々に活気」という記事がありました。「福島沿岸での試験操業の魚種が当初の3種が55種に増え、水揚げも当初の3倍の2tに増えた。放射性セシウムの規制値を超える量の水産物も、震災直後の50%以上から今では1%未満に減少した」という内容でした。そのため「もしや試験操業や、水揚げなどが行われているのでは?」とつい期待したのです。

 

  中之作漁港で作業していた男性は「写真?撮ってもいいよ~。試験操業や水揚げは毎日あるわけではなく、今ここでは魚の加工や箱詰めをしている」と話していました。

 

  さて最後にぜひ「小名浜港湾めぐり」をしてみたいと、いわき・ら・ら・ミュウの左隣から出発する「ふぇにっくす」の朝一番号に乗り込みます。出航するとすぐに「餌付け」が始まり、たくさんのカモメやウミネコたちが群がってきました。

 

   港内では湾岸拡幅工事はもちろん、国際物流の基地となる「人工島」の造成と島への架橋工事などが真っ最中です。海上に並ぶ四角い巨大建造物は経産省が行っている「浮体式洋上発電」の実証研究で、2015/7には同県楢葉町の沖あいに曳航し、上部に風車を設置する計画のようです。

※なお「小名浜港湾めぐり(大人¥1800)」は運行の有無の確認と予約をおすすめします。いわきデイクルーズ 電話:0246-54-7600

 

   この「浮体式洋上発電」だけでなく福島県では、太陽光・間伐材利用のバイオマス・温泉熱利用といった再生エネルギーによる地域振興を目指しています。読売新聞2015/3/12付けの「再生エネ 福島の光になれ」という解説記事では「福島県の電力供給力は震災前全国トップだったが、原発事故後も電力を県外に供給し続けている」と書いています。さらに今後「県内の全エネルギー需要に相当する量を再生エネで生み出す」という目標を掲げているのです。

 

  震災・津波や原発事故は「神はいないのか?」と思ったほどむごくて途方に暮れるものでしたが、その後多くの分野で新しい方向性や考え方、そしてたくさんの人たちの連携やつながりが生まれているのは未来の光と感じます。

 

  ところで「タイムラプス」ってご存知でしょうか? あいよっこも「東北まぐ40号」で初めて知りました。最初に映し出される満天の星空、光る天の川、灯台の光そして真っ暗な闇・・・、なにしろ心が揺さぶられます。なぜか涙が出てきます。こんな星空、住んでいるところでは絶対にないよな・・・。

福島の風景 総集編02 タイムラプス#014 / Scenery of Fukushima,japan Timelapse#014

 

詳しい説明は「東北まぐ40号」にありますが、簡単に引用させていただきますね。作者はタイムラプスクリエイター 清水大輔さんです。

 

・  ・・「震災を経て、これから前に向かって歩き出そうとする人たちと、ともに頑張っていきたい」それが作品作りの熱源だと話す清水さん。普段目にする地元の浜や星空が、こんなにキレイだったのかと自分自身でも驚いたといいます。「僕の作品をみて、福島の事をもっと好きになったり、自信を持ってもらえたらいいなと思って撮影しています」・・・

 

  たくさんの人たちが多彩な視点や方法で福島を見つめています。タイムラプスのなかに「福島の桜」も登場しますが、見ているとどうしても桜を見に行きたくなってきました。

 

「そういえば 2014年福島の秋色はどうだった?」を終ります。みなさまありがとう!

                           

 

  写真:クレーン車やダンプトラックが動き回る海岸線

 

 

 

 

 

 

 

写真:小名浜港湾めぐりで見かけた光景 

 

 

 

 

 

 

 

   写真:漁港で作業する男性

 

 

 

写真:ふぇにっくす乗り場の横にガラス張りの「アクアマリンふくしま(水族館)」残念ながら今回はパス

 

 

写真:「浮体式洋上発電」

 

 

 

 

 

 

 

   写真:きらめく川面に鳥たちのシルエット。

       小川町三島地区・白鳥飛来地

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そういえば 2014年福島の秋色はどうだった? ⑥

2015-03-13 18:00:02 | そういえ2014年福島の秋色はどうだった

                写真撮影日:2014/11/19

                真上:この旅のベストワン! 逃げるメスと追っかけるオス?

                       見ていると想像が広がります。

  「金澤翔子美術館」はダウン症ながら書道の天才である金澤翔子さんの美術館です。TVなどで見たことがあるので行ってみましたが、「水曜日は休日」で残念! 和風の美術館の外観はとってもりっぱです。また近くの麦とろご飯の「とろろ屋半兵衛」も同じく水曜はお休み。ガクッ。みなさまは確認をしっかりね。

 

  ところが夏井川渓谷と背戸峨廊(せとがろう)に行く途中に嬉しい出会いがありました。中洲にいる白い鳥は?ええっ、白鳥ではないの? こんなにたくさん? 猪苗代湖の飛来地では全く音沙汰無しだったので、とたんに胸の鼓動が大きくなってきました。

 

  すると突然のように白鳥たちが「グワアア、クワアア」と騒ぎ出して追いかけっこをしたり、輪になって踊ったり?(なんせバレー「白鳥の湖」もあるし・・・)しています。静かに泳いでいるよりダイナミックで嬉しいなあ。全部コハクチョウみたいですが、きっとリラックスしているのでしょうね。

 

  後でここが「小川町三島地区・白鳥飛来地」だと知りました。周囲には「白鳥公園」があり散策もできるようで、ゆっくりしたかったなあ。でもネット検索では「以前は300羽くらい来ていたが、2013年には50~60羽に激減した」という情報もあり、ちょっと心配です。

 

  さらに先に進むと紅葉で有名な夏井川渓谷が見えてきます。当然ながら紅葉はほとんど終了ですが、ちらほら残っている樹々がとってもありがたい。この夏井川の支流である江田川を遡ると中流付近に「背戸峨廊」があります。

 

  この難しい名前は詩人・草野心平によってつけられ、「背戸」は隠れた所、「峨廊」は美しい岩壁の意味、とのことです。トレッキングコースには深い沢や美しい岸壁、滝・淵などが連続して続いているようですが、ああまたしても時間がないので入り口付近だけ。またまた心残りです。

 

  駆け足でいわき市を巡り、最後には再び小名浜港に戻ってきました。夕暮れも近く「今日は夕焼けが見られそう」と、「中之作漁港」(中之作水産加工業共同組合のHPはこちら)に行きました。

  かつては遠洋漁業の拠点であり、カツオやサンマが大量に水揚げされましたが、現在は風評被害に悩まされながら試験創業などを行っています。港や周辺ではまだクレーンがたくさん伸びて建設中の建物も多いです。

             ・・続く・・・次回は最終回・・・・

 

 

     写真:輪になってダンス?会議? 「白鳥の湖」のバレーって写実的だったのね。

 

 

 

 

   写真:「背戸峨廊」の入り口付近

 

 

 

 

 

写真右:紅葉まっさかりの美しさを想像させる「夏井川渓谷」

 

 

 

写真下:「中之作漁港」の夕焼け

 

 

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そういえば 2014年福島の秋色はどうだった? ⑤

2015-03-12 13:24:38 | そういえば 2014年福島の秋色はどうだ

                 写真撮影日:2014/11/19

                 写真上:中釜戸(なかかまど)のしだれもみじ 突然変異のイロハモミジだって!

 

  旅行に行くと当地のローカルTV放送を見るのも楽しみです。福島中央テレビ「日本一周ぷくっ旅」ではちょっとぷっくらの(共感?!) の「おかちゃん」が日本一周に挑戦しているようで、ちょうどその頃、大阪→熊野古道に向かう「紀伊半島シリーズ」だったこともあり「おおっ!」と目が釘づけになりました。

 

  海岸線を歩き、いくつもの峠を越えて、おいしい現地のお料理を食べたりして、大変だけど面白そう。だけどロケの目的に「福島の復旧・復興」があるのはもちろん、なのでしょう。

ご存知のように熊野古道には「王子」と呼ばれる神社・参拝所が多数あります。「九十九王子」とは主な王子だけでも99ある、ということですが、これは「すごく多い」という意味だそう。

 

  おかちゃんがその王子で必ず「福島が元気になれますよう」「福島にいっぱい幸せが訪れますよう」「福島が光り輝くように・・・」「福島に笑顔の花が咲きますように」とお祈りしていて、胸がつまりました。そしてこうした番組が全国に放送されるといいのに、と感じました。

 

  一方、現地ロケにもかかわらず、関西人との対話や交流が少なかったのはちょっと意外で、そんなやり方はないのかな?シャイなのかな?気後れするのかな? まあ関西ロケで「現地の人たちとの交流が外せない」のは、中には芸人顔負けの対応を見せるフツーの人もいたりしますからね~。

 

  さて4日目(2014/11/19)は小名浜港に近いホテルを朝早めに出発。今日はいわき市をできるだけたくさん巡りたいです。それにしてもビジネスホテルがネオン街の真ん中にあったのにはびっくり~! 夕食のために近くのコンビニに行く時はなぜかドキドキ・・・。

 

  そういえば昨夜はレンタカーのナビが歓楽街らしき中に入ろうとするので、「変だ、変だ、またナビが変だ」と何度もグルグル行きつ戻りつしましたが、悪いのはナビさんではなかったよ。念のために付け加えますが、ホテルは普通に清潔で快適でした~。

 

小名浜港に隣接するようにまずネオン街ができていて、また大きな「葬祭場」があるのも通常は見かけない光景です。「それらの必要性が高いから」、という厳しい現実を教えられる気持ちです。

 

  話を戻して、小名浜港ではすがすがしい朝の空気のなか、フードテーマパーク(観光物産施設)の「いわき・ら・ら・ミュウ」と道路を隔てて、新しい魚市場が完成を待つばかり、という状況に見えます。3月に完成らしいですが、実際はどうなのかな?検索しても出てこないなあ・・・。

 

  「中釜戸(なかかまど)のしだれもみじ」は遅めの紅葉がとってもきれい! 白い樹幹や枝がくねくねと曲がっていて不思議で個性的なもみじです。な~~んとこれは突然変異で樹幹がねじまがり、コブがついた、という遺伝的にも貴重なイロハカエデで「国の天然記念物」に指定されているのです。

 ・・・・・・明日に続く・・・・・・・・

              写真:お堂は白水阿弥陀堂と似ている

 

 

 

 写真左:国宝「白水阿弥陀堂(しらみず

       あみだどう)

 

 

 

 

 

 

写真右:阿弥陀堂のカモにえさやり

 

 

 

 

 

写真:朝陽を浴びてラジオ体操の作業の方々。小名浜港で。

 

 

 

 

写真:完成が待たれる新しい小名浜港「魚市場」

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